ーーーーChapter 5(裏ストーリー) 俺のお兄ちゃんーーーー
俺の兄ちゃんは、若くして白血病を患った。そして、亡くなった。まだ、10歳だった。
俺は当時6歳、なにが起きたかは何となくわかっていた。慌ただしい家。すぐ車に乗せられ、向かったのは病院。家族は医者に説明を聞きに行き、俺だけが残されて立っている。
目の前には、兄が眠っている。すっと目を開いて、
[…莉音、ごめんね。お兄ちゃんとしての生活を全うできなくて…]
そう遺して意識を失った。
『にいちゃん‼︎ねえ、にいちゃんおきてぇ…(グスッ』
涙が溢れた。ずうっと泣いた。
あれから兄ちゃんは…
ここは最果ての地、エンド。孤独な者達がラスボスとしての使命を全うする。
最近のエンドラ担当といえばこの少年、莉乃(りの)。
可愛い名前だけれど、本人は気に入っていた。
ただ、莉乃はかなり複雑な過去がある。そう、この少年は10歳で命を落とした。それも、当時6歳の莉音を遺して。
そうして、1人でずっと孤独を過ごしてきた。そこで、我が莉音…すなわちおんりーを招集した。
『え⁉︎』
驚いている彼。なぜここに来たのか…理解し難いだろう。ただ、このことを飲み込み、
ちゃんとラスボスとしてやれていたのは安心だった。
ただ、彼は仲間が迎えにきてくれた。いや、きてしまった。
皆が帰るなか、1人で残り、呟く。
『莉乃兄ちゃん。ごめん。』
そう言って、こちらを振り返って、泣き笑いでポータルに飛び込んでいった。
莉音、幸せになれよ。
「楽しそうでよかったッ…」
莉乃は変身を解いて、自分の零れ落ちる涙を拭いた。
ーーーーChapter 5 finーーーー
ーーーーThenk you!ーーーー
コメント
6件
えー、これでお昼寝もできるー!
莉音→おんりー 莉乃→お兄ちゃん です。ややこしいですよね?www