「__やあ、『人外の館』へようこそ__。」
男は此方を見てそう言う。
「人外の館…?」
エドワードは首を傾げて彼に尋ねる。
Episode【Ⅱ】館主
「ああ、そう__。此処は人外の館。人ではない謎の存在『人外』が集う館さ。」
男はにこにこし乍語る。
「僕はこの館の館主、『レビウス』。
君は何故此の館に来たんだい?」
「僕は…森に来ていたんです。それで、日が暮れて、夜になって…、
何も見えず、ただただ道なき道を進んでいきました。そして辿り着いたのが此処です。」
エドワードはレビウスの問いに答える。
「…そうかい、実に面白い。」
エドワードは疑問に思い、レビウスに再び尋ねる。
「何がですか?」
「ああ、別に、何も……。
行く宛がないなら此の館でゆっくりしていきなよ。」
レビウスが答える。
「ありがとうございます……。
では、失礼します。」
「拙者も、此処で失礼する。」
エドワードと凪が部屋を出て行こうとする。
去り際にレビウスが言った。
「心ゆく迄、此の館を愉しんで。」