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みらーぼーる
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#rmfu
Mona
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【登場人物】
fu 誰もが恐れる冷酷な若き当主。rmへの恋心と独占欲を募らせているが、まだ想いを伝えていない
rm 超天然な少年。過呼吸で倒れたkzを応接室で必死に庇い、気絶させられて地下牢へ。極限状態でfuへの恋心を自覚するが、付き合っていない恥ずかしさと愛おしさから、想いを声に出さず胸に秘める
syu お調子者エリート。変わり果てた姿のkzを目撃し、一切の感情が消え失せた「本物の狂気」を見せる最強の攻め。
kz 国中から大人気の冷酷メガネ美男子。rmの分の拷問をすべて引き受け、全身血と傷だらけで倒れてしまう。肉体の傷以上に深い過去のトラウマに心を閉ざしてしまい、悪夢の中で泣きじゃくったまま、昏睡状態で一切目を覚まさなくなってしまう。
シャロン 高慢で冷酷な令嬢。fuとsyuの留守を狙い、お屋敷を襲撃して2人を地下牢へ幽閉・拷問するが、帰還した狼たちによって完全に詰む。
【正面玄関前】
温かい日差しが差す正面玄関の前で馬車が止まっていた
fu「では、これより隣国との緊急会合へ向かう明日の朝までは戻れん。留守中の指揮はkz、お前に任せる」
馬車に乗り込む前に、いつもの冷酷な表情で側近へ告げる。だが、その視線はチラチラと、後ろに隠れるように立っているrmの方へ向いている
kz「畏まりました。公爵家第一側近の名に懸けて主様が不在の間もお屋敷を完璧に統率してみせましょう」
一寸の乱れもない完璧な所作で眼鏡をくいっと上げる。その手には、留守中に確認すべき重要な書類がすでにしっかりと握られていた
syu「はーい、俺はfu様の護衛でついていきまーす。あーあ、丸一日kzに会えないなんて俺マジで死んじゃいそう〜」
いつものお調子者トーンでヘラヘラ笑いながら、fu様の死角を突いてkzの耳元へ顔を近づける
kz「っ……! 悪ふざけは止めろ、syu。主様の前だぞ……っ」
小さな声でキレつつ、耳の後ろを真っ赤にする
syu「あはは、ごめんごめん。……でもさ、本当に無理しないでね? ちゃんと良い子で俺の帰りを待っててよ、可愛い彼女さん」
一瞬だけ、お調子者の仮面の下から男前な彼氏の真剣な瞳を覗かせ、kzの手を人目を盗んでギュッと力強く握りしめる
kz「……分かっている。お前も、主様をしっかりとお守りするんだぞ」
ツンとした態度のまま、握り返された手の体温に内心バックバクになるツンデレ彼女のkz
rm「fu様、syuさん、いってらっしゃいませ! お土産は城下町のリンゴ飴がいいです!」
危機感ゼロのピカピカの天然笑顔で、ぶんぶんと手を振る
fu「……っ! お土産など……気が向けば買ってきてやる」
本当は全種類買い占める勢いで赤面するfu様
fu「rm。……他の男に簡単に触られるなよ。大人しく私の部屋のベッドで寝ていろ」
付き合っていないのに過保護な独占欲を丸出しにしながら、fu様は名残惜しそうに馬車を発進させたのだった
そういい、fuとsyuが馬車に乗り込み出発した
rm「いってらっしゃーい!」
rmは元気よく手を振り見えなくなるまで見届けた
【廊下から応接室へ】
外は暗くなった、夜の20時
rm「……はぁ。fu様、今頃ちゃんとお夕飯、食べられてるかな……」
いつもならfu様の部屋のベッドでゴロゴロしている時間なのに、誰もいない大きな部屋が寂しくて、とぼとぼ歩いている。fu様がいない空間が酷く寂しく感じていた
kz「……rm。私としたことが、少し書類の確認に集中しすぎました。こんな夜更けにどうしたのです。主様のベッドが恋しくなりましたか」
廊下の向こうから、いつもの完璧なポーカーフェイスで現れる。しかし、最愛のsyuが隣にいない退屈さを紛らわせるための、大量の書類が握られている。その指先は、いつもよりわずかに冷たい
rm「あ、kzさん……。はい、fu様がいないとお部屋がすっごく広くて……。なんだか、fu様に会いたくて胸がチクチクしちゃうんです」
kz「……お前は本当に、馬鹿なほど素真面目ですね」
そう言って、少しだけ表情を和らげるkz。2人はどちらからともなく、安心させるように自然と手を繋ぎ、並んで歩きながら応接室へと向かう。主たちがいなくて少しだけ冷え切った廊下で、お互いの手の温もりだけが優しく伝わっていた
応接室に到着した瞬間、正面玄関の重厚な扉が、乱暴に開け放たれる音が聞こえた
シャロン「あらあら、やっぱり私の読み通りね。fu様もあのうるさい護衛(syu)も、今夜は隣国との緊急会合から戻らない。……随分と無防備なこと、このお屋敷は」
数人の私兵を従え、勝手にお屋敷の応接室のソファーに座り、扇子で口元を隠して歪んだ笑みを浮かべるシャロンがそこに立っていた。思わずkzとrmは手を離し、その侵入者を鋭く見据える
シャロン「フフ、クスクス……ねえ、本当に滑稽。お前たち、fu様がいない間、寂しくてお互い慰め合っていたのかしら?」
扇子を唇に当てて、底意地の悪い目つきで2人をじっと睨みつける
シャロン「特にそこの出来損ないの身代わり(rm)。貴方、自分が愛されているとでも思っているの? 貴方はただの『肉の盾』よ。fu様が自分の身を守るために、いつでも代わりに殺せるように、そこに置かれているだけの消耗品、いえ、家畜ね。……ねえ、fu様に一度でも『お前を愛している』と言われたことがあるかしら? ないでしょう? 彼は貴方のことなんて、ただの便利な死に損ないとしてしか見ていないのよ。今日だって、本当に大切なら、こんな危険な裏社会の屋敷に丸一日貴方を放置して遠征に行くはずがないわ。今頃あの人は、貴方のことなんて忘れて、別の有能な身代わりに新しいおもちゃでも買い与えているんじゃないかしら? 貴方はただの、いつでも替えが効くお人形でしかないのよ。代わりの盾なんて、裏社会を探せばいくらでも転がっているわ。そんなことも分からずに、嬉しそうにお土産をねだるなんて……本当に脳天気で、見ているだけで吐き気がするほど不愉快なゴミね」
rm「……え……?」
初めて向けられた、逃げ場のない純粋な悪意の言葉。いつもは天然なrmの瞳からスッと光が消え、大好きなfu様への信頼が足元から崩れる恐怖に、身体が小刻みに震え出す。お盆を持つ手がガタガタと大きな音を立てた
シャロン「フフ、そうよ。お前がどんなに泣いたって、あの冷酷な公爵様の心には一ミリも響かないわ。だって、お前が死ぬ代わりに自分が生き残るために、お前をここに置いているんだから!」
rm「う、嘘です……fu様は、私に……っ」
脳裏に突き刺さる言葉の数々に、ボロボロと大きな涙が溢れ、その場に崩れ落ちてしまう
kz「……そこまでにしなさい、シャロン嬢。主様が留守だからと、我が物顔で無礼がすぎる。その汚い妄言をこれ以上、我が主の身代わりに浴びせるな」
rmの前に立ちはだかり、完璧な冷酷ポーカーフェイスでシャロンを睨みつける。しかし、最愛のsyuが隣にいない緊張から、その背中はわずかに強張っている
シャロン「あら、公爵様の忠実な犬(kz)の登場かしら? でも、貴方も同じよね。国中で大人気だなんて持て囃されているけれど……貴方、かつて実の家族にその冷酷さを気味悪がられて、捨てられたゴミ一族の生き残りでしょう?」
kz「……っ!?」
完璧だったポーカーフェイスが、一瞬でガタガタに崩れる。鋭い眼鏡の奥の瞳が恐怖に大きく見開かれ、過去の暗いトラウマが脳裏をよぎる。冷たい雨の日に家族から突き放された記憶が蘇り、呼吸がヒュッと浅くなる
シャロン「図星ね。貴方のその冷徹な顔は、誰からも愛されない自分を守るための、惨めな防壁。本当は誰からも選ばれなかった、捨てられ損ないの不良品。あの男(syu)だってそうよ。ちょっと見た目がいいからって、気まぐれでお前をおもちゃにして遊んでいるだけ。本当は誰からも愛されない、中身が空っぽの能無し。今日だって、護衛を理由に、貴方から逃げるように遠征に行ったのかもしれないわね。だって、誰がそんな氷のような気味の悪い男を、本気で愛すると思うかしら? 家族にさえ捨てられたゴミを、あの男が本気で抱くはずがないじゃない! 貴方はただの、都合のいい犬よ!」
kz「あ、っ……は、ぁ……っ! く、ぅ……っ」
過呼吸になり、胸を強く押さえてその場に崩れ落ちる kz。床に手をつき、荒い呼吸を繰り返す。その眼鏡をシャロンが踏みつけパリンと音を立てて眼鏡が割れた、彼の視界も意識も混濁していく。深い心の傷を容赦なく抉られ、精神の均衡が完全に破壊されていく
シャロン「あら、みっともない。そんなに呼吸もできなくなるほど、図星だったかしら? おい、そこの不気用な身代わり(rm)もまとめて、地下の冷たい牢へ引きずっていきなさい」
私兵「ハッ、仰せのままに」
冷酷な笑みを浮かべた数人の私兵が、動けないkzへと近づき手を伸ばす
rm「やめて!! kzさんに、触らないで!!」
rmが、これまでにない叫び声を上げて私兵の前に立ちはだかる。今持っていたお盆を、目の前の私兵の顔面目がけて全力で投げつけた!
お盆と陶器のカップが激しく割れた
私兵「うわっ!? てめぇ、何しやがる!」
rm「kzさんに、ひどいこと言わないで……っ! kzさんは能無しなんかじゃないです……!!」
涙と汗で顔をぐしゃぐしゃにしながら、rmは私兵の服を引っ張り、腕に噛みつき、めちゃくちゃに拳を振り回して必死に抵抗を続ける。さっきまで廊下で優しく手を繋いでくれていた健気なrmを守るため、倒れたkzを背中で必死に庇いながら大暴れして敵を足止めする
シャロン「チッ、うるさい身代わりね! 早くそのガキを黙らせて、地下牢へ運びなさい!」
私兵「ちょこまかと動くんじゃねえ、このクソガキが!」
そういい、rmの頭にめがけて丸太を思いっきり振りかざした
rm「……っ、fu……」
私兵の容赦ない強烈な一撃がrmの頭部を捉える。rmの身体から一瞬で力が抜け、視界が急激に暗転していく。大好きなfu様の顔が最後に脳裏をよぎる中、rmはkzの上に折り重なるようにして、そのまま意識を失いバタリと倒れ伏した
シャロン「フン、やっと静かになったわ。おい、この気絶した身代わりと、息も絶え絶えの側近を、今すぐ地下の檻へ放り込んできなさい」
私兵たちが2人を地下牢へと連行していった
【地下牢】
鉄格子が思いっきり閉まる音がした
rm「……う……ん, づ……」
頭を殴られた鈍い痛みが引かず、rmは冷たい石の床の上でゆっくりと目を覚ます。ガシャリと重い鎖の音が響いた
rm「あれ……? ここ、どこでしょうか……。fu様……?」
頭を必死に働かせ、応接室で気絶させられたところまでの記憶を思い出す。その時、すぐ目の前で鈍い打撃音が響いた
kz「……っ! う, ぅ……っ……!!」
激しい過呼吸の余韻が残る中、鎖で吊るされ、シャロンの私兵から容赦ない暴力を受けているkz。眼鏡は粉々に砕け散り、白いシャツは赤黒く染まって引き裂かれている
シャロン「フン、流石は公爵の第一側近ね。どれだけ痛めつけられても声を上げないなんて。……でも、次はその隣で寝ている『身代わりのガキ』を切り刻んであげようかしら?」
血のついた鞭(むち)を弄びながら、冷酷に笑う
kz「……待て、シャロン……っ。は、ぁ……っ」
荒い呼吸のまま、kzは必死に声を振り絞ってシャロンを睨みつける
kz「その少年(rm)は……ただの一般人だ。私を……いくらでも、好きにしろ。だから、その子には……指一本、触れるな……っ」
自分を必死に庇ってくれたrmへの恩義のために、すべての拷問を自分の身一つで引き受け、ついにピクリとも動かずに完全に意識を失ってしまった
rm「う、うああん……っ! kzさん、しっかりしてください……っ! 目を開けてください……っ!!」
涙をボロボロと流して叫ぶrm。その悲痛な叫びが響き渡った
【2時間後】
地下牢に入れられてから、およそ2時間が経過した頃
シャロン「2時間もよく耐えたわね。でもこれだけボロボロになれば、公爵様が帰ってきた時の絶望した顔が楽しみだわ。……さあ、今夜はここまでにして、この犬をじわじわと干からびさせて——」
爆音と共に、地下牢の頑丈な鉄格子が一瞬にして粉々に吹き飛ぶ音
シャロン「ひっ……!? な、何事よ!? まだ明日の朝まで帰ってこないはずじゃ……っ!」
syu「……あーあ。異変を察知して、最短ルートで馬を3頭潰しながら急いで帰ってきたらさぁ。たったの2時間で、ウチの可愛い彼女(kz)と、仔羊(rm)が、こんな薄汚い檻の中に閉じ込められてるじゃん」
土煙の中から現れたのは、いつもならヘラヘラ笑っているはずのsyu。だが今、その顔には一ミリの笑みもなく、瞳からは完全に光が消え失せ、死神のような黒いオーラが地下牢全体を支配している
syu「ねえ……俺のいないたった2時間の間に、ウチの可愛い恋人に……何してくれてんの?」
低く、底冷えするような声。床にボロボロになって倒れているkzの姿を捉えた瞬間、愛用の漆黒の刃が、シャロンの私兵たちの首筋を一瞬で捉え、その場に崩れ落とす
シャロン「あ、貴方……ただのお調子者の護衛でしょ……っ、何その目……っ、来ないで……っ!!」
あまりの恐怖に、シャロンは腰を抜かして冷たい床に這いつくばり、涙を流してガタガタと震え出す
シャロンを無視してkzの元へ一瞬で駆け寄り、鎖を引きちぎって、傷だらけの身体を優しく、だけど壊れ物を扱うように強く抱きしめる
syu「kz、ごめん、遅くなって本当にごめん……! 2時間も1人で耐えさせて……もう大丈夫だから、俺がここにいるからね……っ」
激しい怒りと、愛しい人を失う恐怖で真っ赤に潤んでいる
fu「シャロン嬢。……私のrmをこんな暗闇に閉じ込め、傷を負わせて気絶させ、そして我が国宝級の側近をここまで冒涜した罪、その命一つでは到底足りんぞ」
凄まじい殺気を放ちながら、fuがゆっくりと歩み出てくる。fuは迷わずrmの鎖を瞬時に叩き切って、その小さな身体を強く抱きしめた
rm「ふ、fu様ぁ……! うああん、怖かったです……! kzさんが、私を庇って……っ!」
rmはいままでの恐怖から解放された喜びと不安で涙を流した
fu「……すまない、rm。もう大丈夫だ」
fu様は怒りと愛おしさを噛み締めるように低く呟き、rmの背中に手を回す。しかし、まだ恋人同士ではないもどかしさから、その大きな手はそれ以上の境界線を越えることはない
rm「……っ……」
fu様の腕の中で、rmの小さな身体がピクッと震える。いつもは見せてくれない、fu様の必死で強張った腕の力、大切なものを壊さないようにする優しい体温……そのすべてに触れた瞬間、極限の暗闇の中でついにハッキリと気付く
あぁ、そうだったんだ。私、fu様がいなくてあんなに寂しかったのは、fu様が大好きだから——
rmの胸にある確かな『恋心』を自覚する。
だけど、時間はまだ付き合っていない何とも言えないの絶妙な距離感。
恥ずかしさと愛おしさで胸がいっぱいになり、声がどうしても出ない。言葉にして伝える勇気がまだ出ないrmは、ただカッと顔を真っ赤に染めて、fu様の胸元に顔をギュッと強く埋め、その服の裾を細い指先でぎゅっと握りしめることしかできなかった
fu「……rm……っ、お前……」
言葉はなくても、自分の胸の中で真っ赤になって服を掴み、小さく震えているrmの反応に、fu様は激しい愛おしさを覚える。付き合っていないもどかしさを抱えながらも、今はただ、その小さな身体を優しく抱きしめ直すのだった
syu「kz!しっかりしろ!kz!」
【syuの部屋】
kz「……う、ぅ……っ、やだ……っ、おいて、いかないで……っ……うああん……っ……!!」
手厚い応急処置を受け、syuのベッドの上で横たわるkz。しかし肉体の傷はまだ全く完治しておらず、それ以上に受けた精神的ショックが深すぎた。
冷たい雨の日に実の家族から気味悪がられて捨てられた幼少期の記憶、そして地下牢での凄惨な言葉。それらが彼の心を完全に暗闇へ閉じ込めてしまっていた。
寝ている間も、幼い子供に戻ってしまったように、涙をボロボロ流しながら、幼児退行したように苦しそうにむせび泣いている
syu「kz、怖くないよ……! 誰も君を捨てたりしない! 俺がここにいる、ずっと君の傍にいるから……っ! だから、目を開けて……お願いだから、俺を見てよ……っ!!」
いつもはお調子者のsyuが、涙をボロボロとこぼしながら、子供のように泣きじゃくるkzの身体を必死に抱きしめる。しかし、どれだけ名前を呼び、温もりを伝えても、kzの潤んだ瞳がパチリと開くことはなかった。凄絶なトラウマにより、kzは現実を拒絶するように深い昏睡状態に陥り、悪夢にうなされ涙を流したまま、一切目覚めなくなってしまったのだ
kz「し、ゅ……ぅ……暗いよぉ……つめたいよぉ……っ……」
閉ざされた意識の奥底で、幼児のようにsyuのシャツをぎゅーっと力いっぱい掴み、その胸に顔をこすりつけて泣きすがり続けるkz。完璧だった氷の仮面は完全に溶け去り、深い眠りの中でsyuの絶対的な愛と体温だけを必死に求めていた
syu「寒くないよ、ほら、ここにいるから……。2時間も寂しい思いをさせて本当にごめん。君の心が完全に完治して、俺の目を見て笑ってくれる日まで、俺がずーっと、一生こうして抱きしめててあげるから……っ」
激しい後悔と、目覚めない恋人への絶望に胸を締め付けられながら、syuは泣きじゃくるkzをあやすように優しく背中をトントンと叩き、その温もりを離さないよう強く抱きしめ続けるのだった
【数日後】
今だ、kzは昏睡から目覚めなかった
fu「……kzの様子はどうだ、syu。未だに、目を覚まさんのか」
部屋のドアを静かに開き、rmを伴ってfu様が様子を見に来る。並んで歩くrmの隣に、fu様はそっと一歩近づくが、その手は繋げない
syu「fu様……。熱は下がったんですけど、まだずっと幼少期の悪夢を見て、子供みたいに泣きじゃくりながら眠り続けてるんです。体もまだ完治には遠いですし、心が完全に完治して自力で目覚めてくれるまでは、俺がつきっきりでこうして抱きしめてないと、そのまま消えちゃいそうで……」
ベッドの中で自分の腕を枕にして、不安そうに小さく丸まって目覚めないkzを見つめ、いつものお調子者のトーンを完全に失った声で呟く
rm「kzさん……。私をあんなに必死に守ってくれたから……」
ベッドの横に寄り添い、胸を痛めながら眠り続けるkzを見つめるrm。しかし、ふと心配そうに自分を見つめるfu様と視線がぶつかった瞬間、地下牢での恋心の自覚を思い出して、顔がカッと真っ赤になってしまう
rm「ふぇっ……! あ、の……fu様……っ!」
恥ずかしさと愛おしさ、そしてこの重い空気の中での戸惑いで急に声が詰まり、俯いてfu様の服の裾をぎゅっと掴んで、 fu様の大きな体の後ろに隠れようとするrm
fu「……っ! お前、そんな顔で急に隠れるな」
今すぐ自分の部屋へ連れ去って抱きしめたい独占欲を必死に堪えて赤面するfu様
syu「あはは……。ウチの部屋がこんな絶望的な空気なのに、fu様たちは相変わらず両片想いでウブウブですね〜。rmくん、恋を自覚して恥ずかしくて声出なくなっちゃってんじゃん。ほら、看病の邪魔だから、fu様はrmくん連れて頭の傷の様子でも診てあげてくださいよ。俺もkzが寂しがらないように、もう少しぎゅーってしてあげたいんで」
眠り続けるkzの腰を優しく引き寄せながら、もどかしい主従の背中をそっと押すように、小さく苦笑いを浮かべるsyu
fu「syu、お前……。……行くぞ、rm。こいつの看病の邪魔だ」
顔を真っ赤にしたまま、fu様はrmの細い手首を優しく、だけど絶対に離さないという確かな力で引き寄せ、2人で部屋を後にするのだった
rm「kzさんのこと頼みます!」
syu「おうよ!」
その瞬間、syuはニコッと笑った
次回=♡350
コメント
3件

好きです!(?)もう、尊すぎて、叫びそうになりました☆なかなか腹立つ場面もありましたが、尊すぎました、
うわあ、第9話読み終わりました……! まず、syuの豹変シーンが本当に震えました。あの「お調子者の仮面が剥がれ落ちて、一切の感情が消えた目」になる瞬間、背筋が凍るようだったけど、同時に「ああ、これが彼の本当の狂気と愛情なんだ」と納得しました。kzを抱きしめながら「ごめん、遅くなって」と泣くギャップにやられましたね。あと、rmが恋心を自覚する場面、まだ付き合ってないもどかしさが甘酸っぱくて胸がきゅっとなりました。kzの昏睡の伏線も気になる……続きが待てません!