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人間、寝ずに居られるのは何日程度なのだろう
公園のベンチに腰掛けふとそんな事を考える
眠たい、けれど寝れない
睡眠不足で身体は眠りを求めているはずなのに
横になってみれば目は冴える
「見つけた 」
頭ばかりがぼんやりとしていく中、背後から聞こえてきた声に仲本 ひふみはゆるりと首をそちらへと向けた
見知らぬ相手だ
「やっと見つけたよ。――僕の悪夢」
満面の笑顔
それに似つかわしくない悪夢という言葉
一体何なのか
仲本の疑念は増していくばかりだ
「お前、眠れてないだろう?」
その声の主は瞬間に仲本の懐へと入り込み、仰ぐ様に仲本の顔を見やる
不躾でしかないそれに仲本が怪訝な表情を浮かべる
「分からない、といった表情だな。人間ってのはよほど鈍いんだな」
「は?」
「まぁいい。どうせお前は直にヒトでいられなくなる」
僕の様に、と歪められた口元からは犬歯というには大きすぎるほどの牙の様なそれが覗いていた
「驚いたかい?そう、僕はヒトじゃない」
何が楽しいのか、浮かべた笑みはそのままに声の主は仲本の首筋へとその歯を充てる
「柔らかな皮膚、ここを食い千切ってやればどれ程の悪夢が溢れてくるのか」
楽しみだ、と口元に更に笑みを含ませれば
直後、鋭い痛みが仲本のソコに走る
滴るのは、朱
どろりとしたそれはまるで生きているかの様に蠢く事を始めた