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『総統の電撃抱擁と、書記長の倫理相談』「我が妻(差出人)のオイルと基板の匂い……私は忘れてはおらんぞ!」翌日のハイカラシティ広場。ライは例のロリータドレス姿のまま、オレンジ髪の女装姿のアールを伴って「匂い」のクレイジーな公開捜査を開始していた。「クンクン……む、アロハ、お前は海の匂い(潮風)だな。不合格!」「えっ、ライちゃんに直に至近距離でクンクンされちゃった!? 変な匂いしてないっしょ!?」アロハが顔を真っ赤にして取り乱すのを無視し、ライは次のターゲットへと目を光らせる。その広場のベンチに、ガタガタと震えながら座っていたのがマスクだった。(ひ、ひええ……っ! ライちゃんが僕の部屋の匂いを探してるお……! バレたら婚姻届を持った戦闘狂に家宅捜索されるお……!)マスクは絶体絶命だった。しかし、今日の彼には一つの「偶然」があった。実は数日前、アロハに「マスク、いつも部屋に引きこもっててオタク臭いからこれ付けなよ〜」と無理やり勧められ、気まぐれに最近買ったシトラスの香水を全身に纏っていたのだ。「――むっ!?」ライの鼻腔がピクリと跳ねた。彼女はアールを置き去りにして、猛烈なスピードでマスクの元へと突進する。「ひえっ!? らい、ライちゃ――」恐怖に目を見開くマスク。だが、次の瞬間、広場にいた全員の時間が止まった。ぎゅっ。「……はふぅ、素晴らしい香りだ……」ライがマスクの細い体に、正面から思い切り抱きついたのだ。ドレスのフリルがマスクの体を優しく包み込む。ライはマスクの首元に顔をうずめ、嬉そうに何度も鼻をひくひくさせている。実はライ、オイルや基板の匂いと同じくらい、個人的にシトラスの匂いが大大大好物だったのだ。「あ……あ……ら、ライちゃんが……僕にフロントから完全ホールド(抱きつき)……しかも、いい匂いって……はふぅ……っ」マスクの顔面は一瞬でインクリングの限界を超えた真っ赤に染まり、頭頂部からプシューと蒸気を吹き出しながら、抱きつかれたまま直立不動で完全に硬直した。「おいコラ何してんだそこの宇宙人(マスク)ァァァ!!」遅れて走ってきたアールが、暗殺部隊隊長としての殺気を全開にしてドライブワイパーr1を引き抜く。「ライに触るなァ!! その薄汚いネクラごと微塵切りにしてやる……っ!」どこからともなく現れたリンも、目が完全に据わった状態でサメライドに手をかけている。そのまま数分間、シトラスの香りを心ゆくまで堪能したライは、満足げにマスクから体を離した。マスクはその場にドサリと、抜け殻のように崩れ落ちて気絶した。「ふぅ、癒やされたぞ」ライはすっきりとした顔で、心配そうに駆け寄ってきた緑髪の女装(オカン)男子・ユキの元へと歩いていく。そして、いつになく大真面目な、真剣そのものの表情でユキの肩を掴んだ。「――時に、書記長。我が軍の規律に関わる重大な相談がある」「な、何よライ。あいつにいきなり抱きついて、今更なんの相談?」ユキが呆れ顔で問い返すと、ライは眉をひそめ、本気で悩んでいる様子で静かに言った。「……今のように、まだ見ぬ我が妻以外の者に、匂いが好きという理由だけで抱きついてしまった場合……これは、一般的に『浮気』に該当するのだろうか?」「真面目に聞く内容がそれかーーーーい!!!」ユキの魂のツッコミが広場に木霊した。「っていうか、あんたのその『まだ見ぬ妻』の正体、今あんたが浮気を心配して抱きついた、その足元で白目剥いて倒れてるネクラ(マスク)だからね!?」という言葉が喉まで出かかったが、ユキは必死に飲み込んだ。「えっ、ライ、今の浮気なの!? じゃあ俺がいつも頭撫でてるのは不倫!?」とおちゃらけ顔でパニックになるアール。「ライに浮気(?)をさせるなんて……やっぱりあの仕立て屋(差出人)を先にキルするしかないわ……」と闇を深めるリン。「うーむ、やはり我が妻に申し訳ないことをしたな。今度会ったら、この罪は体(バトル)で償おう」一人で納得してフンスと鼻を鳴らす天然総統ライの後ろで、ユキは「もう勝手にして……」と、頭痛を堪えるようにこめかみを押さえるのだった。(終)
コメント
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あっはははは!この天然総統、マスクに抱きついといて「浮気??」って真顔で相談し始めるの、あまりにもライちゃんらしすぎて草www しかも「償いはバトル」って思考回路、完全に脳筋イカれてるwww ユキのツッコミが毎回的確すぎて気持ちいいわ。てかリンが完全に闇堕ちし始めててちょっと怖いけど、この緩さと狂気のバランス好きだわ。次回も楽しみにしてる🔥
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