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悟空は柱にもたれ如意棒型煙管《キセル》を吸っていた。
「此処に居たんですか悟空。」
「はっはっバレてしまったか。」ニコリと笑い消火し
懐へしまった。
「これから旅に出るというのに…。」三蔵法師は呆れがら言った。
「旅かそれは良いですね師匠。」翡翠の水晶が付いた緊箍児がきらりと光った。
「白蓮が待ってますよ行きましょう。」
二人は馬小屋に向かった。
「ヒーン。」と嬉しそうに鳴いた。
「よしよし。」三蔵法師が撫でていると悟空が耳を澄ませて眉をひそめた。
「助けてー!」女の子が門から走って来た。
「何事ですか?」
悟空が質問した。
「く…蜘蛛に…。」指を指す方を見るとガザガサと音が聞こえてきくる。
「おなごは何処だ!」
野太い声が聞こえてきた。
三蔵法師は「南無阿弥陀仏…。」と経を唱えた。
悟空は懐から如意棒型の煙管を出して構えた。
「彼処…!」指を指す方向へ煙を吐いた。
「ゲホゲホ……目がぁ。」
「何者だお前は。」
蜘蛛妖怪を睨みつける。
「此奴は私に夫婦になれと。」
三蔵法師も眉をひそめる。
「何て卑猥な…。」
「だって可愛いんだもの。」
蜘蛛妖怪はもじもじしてフフっと笑った。
「たわけ!一目惚れしたからと言って求婚とは以ての外。」と悟空は叱った。
「この変態どっか行って。」
女の子は葉っぱを投げた。
「ひでぇよ。」蜘蛛妖怪は消えって行った。
「さて旅に出ないと。」三蔵法師は白蓮に股がった。
「すみません迷惑かけて。」
「いいや構わんよ。」
悟空はウィンクをした。