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うい、我です。
///での照れ表現、♡を最後につけた口調ありです。
今回かえる視点のみ、次回とーます視点。
ーーかえる視点ーー
『ごちそうさまでした。』
『おいしかった。』
気付けば今の時間はもう19時を過ぎていた。
「お粗末様でした。」
今日の夜ご飯はとーますが作ってくれた。
「おいしく食べてもらえて何より。」
『俺食器洗うね。』
「ありがと。俺も手伝うよ。」
キッチンのシンクに2人で並ぶ。
得に話すこともないけど、2人だとすぐに皿を洗い終わった。
「お風呂の準備しておいたけど…。」
「一緒に入る?」
『いやぁ…先どうぞ…?』
お風呂一緒はちょっと恥ずかしいかな…。
「ほんと!一緒に入ってくれるの!」
「ありがと~♡」
と言いながらぎゅ~と抱きついてくる。
ダメだこの人。
聞こえてないや。
『しょうがないな…。』
とーますに腕を掴まれ、脱衣場へと引っ張られていく。
「今日1日楽しいな~♡」
「ね!かえるくん♡」
『…///』
とーますが服を脱ぎ始めているのを見るだけで、僕が動こうとは思えなかった。
「かえるくん脱がないの?」
『…だって恥ずかしいじゃん。』
『好きな人に裸見られるの…。』
「じゃあ脱がしてあげようk…」
『大丈夫です。脱ぎます…。』
なんでこんなニコニコしてんのこいつ…。
浴室に入ると、湯気が立ち込めていて視界がぼやける。
俺は洗い場の椅子に座り、シャワーを浴び始めた。
自分の家のお風呂に2人で入るのは初めて。
少しの違和感を感じる。
「かえるくん、背中洗ってあげようか?」
いきなり聞こえたとーますの声にドキッとした。
『ありがとう。けど自分で洗えるから…。』
「遠慮しなくていいのに…。」
とーますはボディタオルを泡立て、俺の背中を優しく洗い始めてくれた。
遠慮じゃなくて恥ずかしいからなんて今さら言えないよな…。
泡の感触と、時々触れるとーますの指に心臓の音が静まらない。
『とーますありがと。』
『今度は俺が洗ったげる。』
丁寧に彼の背中を洗う。
お互いの体を洗いながら、ふと目が合う。
照れくさそうに笑う自分達の間に、甘い空気が流れたような気がした。
湯船に浸かると、今日1日の緊張がほぐれていく。
『あー…気持ちいい。』
俺はとーますの肩に寄りかかり目を閉じる。
2人が入れるほどの浴槽の大きさとはいえ、成人の男2人は少しきつい。
とーますは優しく俺の頭を撫でてくれている。
いつの間にか、彼の前で裸でいることなんか忘れて、恥ずかしいなんて思いはなくなっていた。
そろそろ上がろうかと思い立ち上がる。
とーますも一緒に立ち上がり、俺に顔を近づけてきた。
「かえるくん、もっと近づいて。」
甘い声に誘われ、少し困惑しながらも彼に近づく。
とーますは俺のことを優しく抱きしめ、
「かえるくんのこと、もっと好きになっちゃった。」
と囁いてきた。
『…何言ってんの…///』
顔が赤くなっているのは逆上せてしまったせいにして、俺は早く風呂場を後にした。