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泣き虫

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泣き虫

1 - 第1話

♥

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2025年01月15日

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弱っていた目黒も、少し元気になってきた。と言ってもゆっくり晩ご飯を作るくらいにしかならない。今までは、料理の出来るメンバーが来たり、やむなく、デリバリーを頼んだりした。渡辺は、料理が全く出来ない。携帯片手に、キッチンに立ち、心配した目黒がソファから見守っている。



渡辺ー「さいのめ」って何?

渡辺ー「落とし蓋をする」って何?



目黒は、大人しく座っていられない。もうしなくていいと言われてしまった渡辺だ。



渡辺ー作れるのに。

目黒ー何作れる?

渡辺ーカレー、あっ、鍋も、切ったら出来るじゃん。

目黒ー(笑) また頼むね。

渡辺ーぶ〜。

目黒ー今日は調子いいから、俺が作るね?



キッチンに向かう後ろ姿を見て渡辺は思わず抱きついた。



目黒ーどうした?

渡辺ーこんなに痩せちゃって。

目黒ーすぐには難しいけど、ちゃんと戻るよ?

渡辺ーんっ・・。

目黒ー泣かないよ?

渡辺ーだってぇ・・んっ・・。



目黒に引っ付いて、離れない。

そのまま、キッチンにやって来た。

今日は、焼肉だ。鉄板を用意する。渡辺は、冷蔵庫を見て、海老と、ホタテと出して来た。



目黒ー俺の?

渡辺ー食べれる?

目黒ーん、ありがと。

渡辺ーあっ、焼きそばもしよう?




目黒は、「もう、お腹いっぱい」と言う。いつもより少ない。それが悲しい渡辺。やっと、1人前食べれるようになった渡辺と量が変わらない。



目黒ー材料少なめで良かったね、余らなくて。

渡辺ーん。

目黒ー大丈夫、ちゃんと、お腹いっぱい食べたから。

渡辺ー洗い物、俺がするから、ソファで横になってろ。あっ毛布かけてな。

目黒ーはいはい。

渡辺ー何、その返事?

目黒ー人を重病人にしないでくれる?

渡辺ーうるさい、早く行け。



渡辺がソファに行くと、毛布に包まれ眠っている。



渡辺ー疲れてんじゃん・・んっ・・。



眠っている目黒の胸の辺りに顔を埋め、声を出さず泣く。



〝 可愛い可愛い、俺の翔太、泣かないで、笑って? “



遠くで大好きな声が聞こえてくる。

優しく頭を撫でている。

夢だろう。その手を取りキスをする。

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