⚠ えむねね
死ネタ
重め
寧々視点
ーえむが事故に遭った
そう類から言われた
えむと類と司はショーのことで買い物に行っていて、行く道でえむだけ遭ったそうだ
急いでタクシーで向かう
えむの家族は今丁度みんな海外にいるらしい。
「今日はどの様な事で、」
「その…、っ鳳えむが救急搬送されてますよね…っ!」
「はい、鳳さんとはどの様な関係で」
「恋人です…、っ!」
受付の人にそう伝え、先へ進む
「あ…、寧々。」
不安そうな顔で類が言う
「…俺達は、もう会ってきた。人数に制限があるから、寧々も少し会ってってくれないか」
「うん…、行ってくるね」
そういつもより小さい声で一言ずつ交わし、病室に向かう
ドラマに出てくるような機械と、人工呼吸器をつけたえむ
いつもの笑顔とは違う、不安そうな顔で眠っていた
「…えむ、来たよ…、」
「…なんか、最近タイミング無くて中々会えてなかったね…、」
今まではして来なかった、私から一方的に語り続ける空間
「…あはは、久しぶりなのに…、だね、」
そう語り続けても、えむの表情は一切変わらない
椅子に座り、手を握る
「…えむの手、冷たいね、」
けして不健康なわけではない彼女の手が、その時、白くて細いように見えた
「そうだ…、えむの気が滅入らないように、最近の話でもするね。」
「ーで、その時類達が屋上で花火爆発させちゃって、先生怒ってたの、ちょっと楽しかったな、」
「…それで…っ、」
「……えむ、…っ」
「返事してよ…っ」
いつもだったら、彼女から握られ、暖めるような手
今日は、彼女から手の冷えた温度が移ってくる
「失いたくないよ…っ」
「わたし……、えむがいないと…」
『えへへ、なんて顔しちゃってるの、寧々ちゃんっ』
聞き慣れた声が聞こえる
「…え…?」
『寧々ちゃんらしくないよ〜、ほら、泣かないで』
「…えむ…?」
「えむ…っ!!」
ドラマでよく聞く嫌な音が鳴り響いた
「…え、?」
カーテンで仕切られた病室が開けられ、周りが騒がしくなる
周りが冷静に物事を進めていく中、私はそれを呆然と眺めることしか出来なかった。
コメント
3件
やばいシンプルに泣いた
クリスマスになんでこんな重たいの上げてるんだよ自分