こんにちは!一ノ瀬。です!ストーリーとは関係ない話ないですけど、今回のイベントの遥ちゃんめっちゃかっこよくないですか?欲しいって思ったんですけど5月に司くんのバースデーガチャがあって回せないんですよね〜…悔しい…無課金勢ってつらい…みんなどうやって集めてるのーー((余談失礼しました、続きをどうぞ!
その日の帰り道、えむのショックでみんな合同で帰ることを忘れていたため、二人と別れてからは1人で帰っていた。しまった、忘れ物をしたな。オレはえむの病室にスマホを忘れたようだ。一体どんなものを忘れたんだよ……。ただ今更取りに帰ることは出来ないため今日は諦めて帰ることにした。
家が見える道まで来たそのとき。
誰かが走ってくる音が聞こえた。
「誰だ!?」
振り返るとそこには、ナイフをもった男がいた。
オレは咄嗟に体を捻ってよけたが、昨日の背中の痛みが響き、ブロック塀に背中を預けて座り込んでしまった。今すぐにでも立ち上がらなければ、そう思って立ち上がった瞬間、再び男が迫ってきて、今度はナイフを投げてきた。
今度はオレは上手く避けきれずに脇腹にグサッという鈍い音を立てて刺さってしまった。
腹に鋭い痛みが走る。
「ぐっはぁ…ッ…!」
腹から血がぽたぽたと垂れた。オレは力を失ってその場に蹲った。周りがぼやける。男はその様子を満足気にみると、どこかへ走り去っていった。
「ハァッハァッ……ッぐぁッ」
呼吸も荒くなっている。これ…はまずい。どうやらナイフに何か塗られていたらしい。肺に鋭い痛みが走り、臓器が傷ついたのだろう、口から血が出てきた。
「ぐはっゲホッガホッ……ハァッゴホッゴホッ」
血がとめどなく口からでてくる。全身が熱い。身体中に電気が走っているようだ。激痛が酷くなり道に倒れ込む。あともう少し……で家に帰れたのにな。オレ、もう死ぬのか?そう思ったときだった。
____つかさッ!
____司くんッ!!
類と寧々……?なんで?
「司くんッ!しっかりしてくれっ!」
「……ッ!!今救急車を呼ぶからっ絶対耐えてよねっ!!」
そういうと寧々は少し離れて電話をかけていた。
類はオレの体を起こして肩にオレの背中を預けさせた。そして腹の部分をハンカチで抑えていた。
「はぁっはあっ……る…いゲホッガホッ」
「司くん、今は喋らないで!大丈夫、もう大丈夫だからっ!」
オレはふと類の方をみるといつもの飄々とした顔からはみれない焦った顔の類がみえた。
金色の猫目は大きく見開かれ、かなり焦っているのか、たくさんの汗が流れている。そして、何かを必死に叫んでいる。口の動きからして、「しっかりするんだっ司くん!」といっているみたいだが、先程まで聞こえていた声は聞こえてこず、まるで霧がかかったように、類の顔もぼやけてきた。
____もう、死ぬのか……?
オレの意識はそこで途絶えた。
類side
病院から出て、司くんと別れた後すぐに気がついた。
「……!!司くんを1人で帰させてはダメじゃないかッ!」
えむくんのことで動揺していたのだろう。寧々もハッとしたような顔をした。僕は急いで司くんに電話をかけた。
すると、電話に出たのは
「すみません、司様が電話を忘れていたようで。」
着ぐるみさんだった。
なんだか嫌な予感がした。そのとき咄嗟にえむくんを想像した。あの青白い顔苦しそうな顔。……もう手遅れになる前に救いたかった。僕は急いで司くんの家へと向かった。
もうすぐで司くんの家の通りの道だ、そう思ったときだった。
寧々が声を出した。
「っえ…つかさッ!?」
司くんが道で血を流して倒れ込むのを見つけた。
「……!!類!あそこっ!!」
「……!?司くんッ!?」
僕達は急いで駆け寄った。彼の呼吸は既に浅く、吐血もしているようだった。
「司くんッ!しっかりしてくれっ!」
僕は揺らしてはまずいが、うつ伏せの状態も良くないため、自分の肩に司くんの体を倒し持たれかけさせた。
「……ッ!!今救急車を呼ぶからっ絶対耐えてよねっ!!」
寧々は顔を青ざめさせながら急いで救急車を呼んでいた。
僕は急いでハンカチを取りだし、とりあえず止血をしようと試みた。
「はぁっはあっ……る…いゲホッガホッ」
司くんが喋る度に血が溢れている。
「司くん、今は喋らないで!大丈夫、もう大丈夫だからっ!」
僕は慌てて喋らないように声をかける。そのとき、司くんがこちらを向いた。もう、目は半分が閉じかかっていた。呼吸も浅い。これはまずい。
「しっかりするんだ!司くん!」
必死に声をかけるが、彼の様子からしてこの声が届いていることはないようだった。僕はとても焦った。今にも司くんが死にそうだった。
「司くん!司くんッ」
いくら呼びかけても反応はない。そのとき僕の体に重いものがのしかかった。司くんの意識がなくなっていた。脈が弱くなっている。
「司くんッ!!」
「類ッ救急車きたよ!」
寧々こそ焦っていたが、僕を落ち着かせるために強めに言葉を放った。
司くんが担架で運ばれていく。僕はその様子をぼんやりと眺めていた。
______司くんまで……。守れなかった。
「類……。違う、類のせいじゃない。アイツらが全部悪いんだから。……それに、私だって何もできなかった。もし、あそこで司を1人で帰してなかったら…こんなことには……」
そういって寧々はギュッと拳をつくる。
「君たちは大丈夫かい?少し血がついているようだけど」
救急隊員の人が声をかけてくれる。
「違います。これは、僕の血じゃない……」
そういうと僕は悔しさで唇を噛んだ。
「類……」
寧々は心配そうにこちらをみていた。その日はもう解散となった。
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