𓂃 𓈒𓏸◌ ru → kg ← rb
✧︎ kgmb(mbkg)要素ありますが実りません。
✧︎学パロ
✧︎ R無し(好評だったら書きます🙌🏻)
✧︎ mb♀️喋ります
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rb side.
「僕、好きな人できた。」
「……は?」
真夏の、蒸し暑い昼休み。
蝉の声が耳の奥まで響いて、うるさくて仕方がない。
「好きな人」——その言葉だけが耳に届いて、妙に腹が立った。
カゲツが……?
「……誰?」
「へ?」
「相手、誰って聞いてんの。」
少し強めに言ってしまったせいか、カゲツは「怒っとんのか?」と聞いてきた。
怒ってるわけじゃない。
ただ、胸の奥に変な感情が渦巻いているだけだった。
「……言えん」
顔を赤らめながら答えるカゲツは、廊下の方を見つめる。
そこにいたのは、柔らかい雰囲気の女子。
うるさくもなく、静かすぎるわけでもない——普通すぎるほど普通な、ただの女子高生だった。
友人と何か話していて、軽くからかわれたような仕草で、彼女も頬を染めている。
そして彼女の去り際、こちらをちらりと見てきた。
一瞬、隣から「かわいい」という小さな声が聞こえた。
……なんでそういう都合のいい言葉だけ、ちゃんと耳に届くんだよ。
普通すぎる“普通”だからこそ、俺の理性はじわじわと削られていく。
「小柳くん。」
「あ?」
校内なのにスマホをいじってるこの男は、小柳ロウ。
俺と同じく、叢雲カゲツに想いを寄せている人物だ。
いわばライバル……だが、今回の件に関しては、ぜひとも協力してほしいところ。
「カゲツに、好きな子できたらしいですよ。」
__……ん? 返事が、ない。
「カゲツに好きな子」——この単語の並びがあまりにも気に入らなく目を逸らしながら伝えた。
それなのに、何秒経っても返事が返ってこない。
不安になって顔を上げると——
「……へ?」
彼は首にハサミを添えていた。
「ちょちょちょちょ!? なにしてんの!?!」
「……それって、ガチなん?」
「……とりあえずハサミどけて。危ないから!」
会話が噛み合わなくて、思わず呆れる。
ここで「はい、そうです」なんて言っていたら、マジで首にその刃を突き刺してたかもしれない。
俺よりも想いが重い彼。
__“重い”だけに、ね。
……。
…俺よりも嫉妬深くて、一度好きになった相手は一生愛し続ける性格の彼にとっては、衝撃が強すぎたんだろう。
だってさ、
誰だって何気なくスマホを触ってるときに、
「好きな人に、好きな人ができた」なんて言われたら 「へえ、そうなんだ」なんて軽く流せるわけない。
俺だってさっき昼休みにカゲツと他愛ない世間話してた時に、突然あの一言を聞かされたんですよ。
「そこで俺に、作戦があります。……聞きます?」
こちらをじっと睨んでくる小柳は、しぶしぶ頷いた。
まずは、あの女子の情報を掴むこと。
叢雲カゲツと関わりがあるのか、ないのか。
彼女もまた、想いを寄せているのか、いないのか。
とにかく、それを知るのが先決だ。
「……で、それ知ったら行けんの?」
「知りません。でも、まずは知ることが大事です。……ほら、俺らって顔いいし」
スマホを見ていた小柳は、その言葉を華麗にスルーした。
明日。
あの女子の全部を洗いざらい調べてやる。
カゲツは、俺らのもんだ。
次の日。校門前。
久々に小柳と登校したら、女子たちから「キャーッ」と黄色い声が飛んできた。
蝉の声より、はるかに鬱陶しい。
視線を送ってくる女子たちをジロジロ見ていたら、小柳に肩を叩かれる。
「おい、そんな見るな。怪しまれるぞ」
「そんなこと言って、カゲツの好きな人、知りたくないんですか!?」
その瞬間、小柳がまた肩を軽く叩いた。
「……ん、なんですか?」
「前、見ろ」
言われて顔を上げたら、そこには白いふわふわとした髪の毛。
小柄な男子生徒。学年1小さいんじゃないかってくらいの背の低さ。
——あぁ、カゲツだ。
俺の唯一の癒し。
その彼にウキウキで近づこうとしたら、隣に——
背の低い女子がいた。
「……っ」
「お前、顔忙しすぎだろ」
「うるさいです……。見えてませんでした。カゲツも、ちゃんと“男の子”なんですね……グスッ」
「喜んだり落ち込んだり怒ったり泣いたり……感情全部一瞬で通過したなお前」
「笑わないでください!これは一大事なんですー!!」
あわてて2人の背後を追いかける。
「カゲツ〜」と呼びかけると、2人は同時に振り向いた。
「すみませんカゲツ、この子、ちょっと借りますね」
「え、えっ!?な、なんで!?」
カゲツは子犬みたいな顔で、寂しそうにこちらを見つめていた。
……ごめんね。でもこれは、俺たちのためなんだよ。
小柳と俺で女子を両脇から挟んで、話しながら教室まで同行する。
彼女はどうやら、俺たちと同じ2年1組らしい。
カゲツは2年2組。たまに俺が遊びに行くけど、最近は……行ってなかったな。
イケメン2人に囲まれて教室まで歩くなんて、夢みたいな光景だろう。
彼女はずっと下を向いていたけど、周囲の女子たちの視線は突き刺さるようだった。
でも勘違いしないでほしい。
別に、俺らこいつに気があるわけじゃねぇから。
「小柳くん、やりましたね〜」
放課後、帰宅準備中。
外では陸上部が走っている。
その声を聞きながら、小柳と俺は作戦の成果を噛みしめていた。
「今日1日……カゲツには、ちょっと申し訳ない気もしましたけどね」
「俺ら、嫌われたりしないよな?」
「……大丈夫でしょ」
俺は軽く笑いながら、言い切った。
「どうせ、堕とすし」
その一言で会話を締めるつもりだった。
でも——
その瞬間、教室のドアが勢いよく開いた。
「!」
呑気にそう思った次の瞬間。
そこに立っていたのは、息を切らせたカゲツだった。
俺らの方へ、小さな足で一直線に向かってくる。
近づくたびに、その目が睨んでいるのがわかった。
「お前ら……っ、はあっ……、あいつに何したん…っ?」
肩で息をしながら、けれど真っ直ぐな声で、カゲツが問い詰めてくる。
怒ってるというよりは、拗ねてるみたいだった。
まるで、寂しがりな犬みたいに。
「……それはすみません。少し、あの子に用事がありまして」
そう言った瞬間——
カゲツの目が見開かれた。
少し潤んだ瞳。
顔が赤く染まっていく。
「……れ……ぼ……やっ………。」
「え?」
聞き取れなくて首をかしげた俺たちの前で——
彼はついに、涙をこぼしながら、耳まで真っ赤に染めて叫んだ。
「それ……!! ぼくじゃ、だめやったん……!??」
「「……は?」」
——それはあまりにも純粋で、
あまりにも可愛くて、
あまりにも重たい言葉だった。
「おかしいやん…だって、用事…っ、今まで僕に話しかけてくれとったのに……お前ら、あいつが好きなん?」
「え、そ、そんなこと……」
なんで、じゃあ、なんでお前が泣いてんだよカゲツ。
好きな子が奪われて悲しいから?
話しかけてくれなかったから?
なんなんだよ……。
「……すみません、カゲツ…俺らはあの子は別に気にしてません。」
そういったらカゲツは安心して胸を撫でている。
その行動が無性に胸が痛くなる。
その様子を直視することが出来ず、俺は帰りの準備を再開する。
そしたら、背後からシャツを掴まれていた。
どうやら小柳くんも同様なようだ
「カゲツ…?」
「僕…っ」
「?、ん?」
顔を上げたカゲツはまっすぐと俺らを見ていた。
「僕が好きなんはお前らや…っ!!!」
俺らは、思わず言葉を失った。
「え、え?じゃ、じゃあ…あの可愛いって呟いた件は?」
「あ、あれ……?あれは…おまえ、星導に言ったんやけど…」
「へ……」
思わず硬直する。
その日はどう帰ったかなんて覚えていない。
自惚れすぎただろうか。
kgt side.
実はあの時、僕はわざと廊下側を見つめた。
そしたら案の定罠に引っかかった星導は廊下側を見た。
そのすきに僕は星導の横顔を見つめる。
__綺麗。
一瞬でその言葉が頭の中に思い浮かぶ。
でも何処かと幼さがり可愛く感じる
「可愛い…」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
2年1組の教室を通りつつ見つめる。
そこにはだるそうにスマホをいじる小柳の姿
だらしない格好なのに、何処かとクールさを感じる。最高。
あー…ほんまに好き。好き好き。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
次の日の朝、とある女子と会話を弾ませながら登校していた。
そしたら、星導は僕らのとこに駆け寄ってきて、少しテンションが上がった。
でも、その期待を裏切るように、2人は僕の横の女子に興味を示していた。
僕はあまりのショックで午前の授業は集中できなかった。
僕のこともっと構ってや。
放課後。
僕は2年1組の教室に訪れた。そこいは案の定2人がいる。
そして今に繋がる。
「なにそれ……可愛すぎますよ、カゲツ」
「へ」
「ほんとそれ、付き合う?」
「ふぇ!?」
思わず夢の様な事実で、情けない声が漏れる
言葉だけで幸せを実感する。
「……よろしく、オネガイシマしゅ…っ///」
「あは、噛んでる。かわいいねかげつ」
目の前の星導は目を猫のように細めて僕の頬にキスを落とす。
星導の甘い声が耳に近づいてて胸がドキッとする。
「これでお前は俺らのものだな、カゲツ。愛してる。」
「っ/////、ぅん…っ」
小柳も同等として反対の頬にキスをする。
幸せすぎて召されそー___……。
へへ、……っ
これで2人とも僕のもんや…♡
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受けの愛重めっていいよねって感じで。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ♡500
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