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龍聖君も私も……その糸をずっと離さずにいたんだ。
嘘みたいに長い間、ずっとずっと繋がっていてくれて……本当にありがとう。
よく頑張ったね、私達の「赤い糸」――
これから先、未来に向かってゆっくり歩きながら、おじいちゃんおばあちゃんになっても、その赤い糸は離さない。
離したく……ないよ、絶対に。
「みんな、バスケやろうぜ」
突然、仲間の誰かが言い出した。
「やろう! ボール触るの久しぶりだな。みんな、もう若くないんだから無理して怪我するなよ」
「確かに、足とかもつれたりして。怪我して仕事休むとか勘弁、カッコ悪すぎるだろ」
「それなりに歳を重ねたからな、俺達。もうみんなおじさんだな」
そう言いながら、高校時代のバスケ仲間は立ち上がって、それぞれ簡単な準備体操を始めた。
「でも、龍聖だけは……おじさんじゃないけどね」
碧がニコッと微笑んで言った。
「碧もな」
龍聖君も笑った。
「龍聖! パス」
誰かの掛け声と共に、ゆるめにバスケが始まった。
私はボールが当たらないようにと、龍聖君にかなり遠くに追いやられた。でも、ここからでもちゃんとわかる、龍聖君のとてつもないオーラが。
本当にあなたは、背が高くて、手足が長くて、走る姿がカッコよくて、髪が素敵に揺れて、笑顔がキラキラ眩しくて、声も良くて、パス回しが上手くて、あとは、あとは……
ああ、まだまだ全然言い足りないよ、龍聖君の良いところ。
「ほら、次、いくよ!」
パスやドリブルが上手い「ポイントガード」だった碧。相変わらず、リーダーシップを発揮してみんなを引っ張っている。こんな姿を改めて見たら、絵麻ちゃんも「カッコいい」と思うはず。
「龍聖! いくよ」
「任せろ」
龍聖君にパスが回る。
華麗にボールを受け取り、ゴールを目指してドリブルする。
私には、その姿が、なぜかスローモーションのように輝いて見えた。