(確かこの辺りにあったはず)
このスラム街は道が入り組んでいる上同じような建物ばかりで子供が迷い込めば出られない可能性もある
(あった!)
「やっときたか!随分と遅かったな」
「すいません 道に迷ってしまって」
するとガイルさんが笑いながら
「確かに此処に来るまで苦労したな」
と言ってくれた
「よし 全員揃ったな」
「いやまだ1人きてないぞ お!丁度来たみたいだ」
扉から大きな鞄を持った白髪の女性が入ってきた
「紹介する 彼女は…」
「サルジュ 傭兵をやっている よろしく頼む」
「狙撃手ってのは アストの事かと思ってたがあんただったとはな」
「私を知っているのか?」
「ああ この界隈だと結構有名だぜ なんでも長距離狙撃の世界大会第4位だったとか」
『え!?』
リアと自分が驚く
「ガイルさんそんな凄い人と知り合いだなんて」
「じゃあ俺も自己紹介しないとな 名前はシュド 情報屋で異世界転生者だ」
『はあ!?』
今度は全員が驚く
「嘘だろ!?」
「マジマジ」
「異世界転生者ってあの隣国のアルファンド公国の騎士団長 グラルドさんみたいな?」
「そうだよ まああんな風にうまくいってるのは珍しいけどな」
「そうなの?」
「異世界転生するときに特殊能力をもらえるけどそれだけだよ 他になにももらえずにこの世界に落とされんだよ 運が良くないと俺みたくスラム生活かその辺で野垂れ死んでるよ 仮に国に拾われてもこき使われてお終いだ」
ガイルさんが納得した顔で
「確かに 転生した人間の力は強いと聞く そんな奴、国が放っておく訳ないな」
と言っている
「…なんでこのタイミングで話したの?転生者を恨んでる人間は少なからずいるのに」
「俺の能力を知ってもらって作戦を上手く行うためだ ちなみに俺の能力は1ヶ月に三回までなら死んでも大丈夫って能力だ ただし使った30分後に全身に激痛が走る」
「え?強くない?」
「でもクソ痛いぞ」
「作戦だが 陽動役と到着した騎士団の妨害役がいる」
「陽動役は俺とレナ 妨害役はサルジュとアストがやるから その間にあんたはどうすんだ?」
「陽動役が気を引いてる間に王宮の大臣の部屋を調べる」
ふと疑問に思ったので聞いてみた
「なんで大臣の部屋なんだ?」
「大臣が公国と繋がっているのは確実だからな」
「詳細は王都に着いてから話す 作戦に異論はないか?」
『異論無し』
「よしじゃあ必要なもの買いにいくか…あ!」
シュドが突然大きな声を上げる
「危ねっ!前金渡すの忘れてた! 50万ラルトだ 配分は任せる」
「え!そ…そんなに」「あたりまえだろ 王宮に突っ込むんだぞ 5万10万だと割に合わないだろ これでも少ないと思うがな」
「確かに」
「取りあえず買い出しに行くか」
コメント
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どうでもいいけど傭兵の日当は5~10万位らしいです