テラーノベル
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この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは一切関係ありません
今回人がいっぱい出てきます
岩本→「」
深澤→『』
宮舘→【】
佐久間→《》
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岩本side
“あの事件”から2週間。状況は何も変わっていなかった。と言うのも彼が先輩なのか後輩なのか、はたまた同級生なのか。未だ何もわかっていない、情報が入ってこない。部活とかも興味ねえしな…なんて考えながら教室で一人グラウンドを眺めていると背後から声が聞こえてきた
【あれ、照?】
「ん?あ、だてさん」
隣の席のなんか…上品、って言うの?なんだろ、ロイヤル?なやつ、宮舘涼太が声を掛けてきた。最初は何考えてるかわかんなくて苦手なタイプだと思ってたけど話せば話すほどにいいやつだと思うようになった。今ではもうすっかり打ち解けて放課後タピオカ一緒に飲みに行ったりしてる
【なにしてんの、こんな時間まで。部活とかない一般の生徒そろそろ下校だよ?】
「人…探しててさ」
【人?え、他クラスにでも友達できたの?】
「いやなんか…んー…恩人、?がいてさ」
【恩人…お礼言いたいから会いたいってことか。義理堅いね】
いや全然そんな理由ではないけど、転校してきてすぐの今なら怪しまれずにその理由でいけそうだ。迷ってたのは事実だし嘘とホントを混ぜまくりながら話を進めていこう。とりあえずだてさんが彼のことを知っているかどうか聞いてみなければ
【ちなみにどんな人なの?力になれるかわかんないけど一緒に探したい】
「…ありがと。えっと、色白で華奢で、凄く柔らかい声。制服は着崩してて」
【…顔の情報がほしいんだけど】
「…めっちゃ美人だった」
【つまり一目惚れ?へえ、結構意外かも】
「あ、男なんだけど」
【は、?】
一目惚れは否定しなかった上に相手は男だというカミングアウト。ぽかーんとした舘さんの顔はちょっと可愛かった。が、言ってしまった後に若干後悔する。出会ったばかりの友人にたいしてこんなとんでもないカミングアウトをして愛想つかされたらどうするんだ
【…わかんないけど、それっぽい人思い付いたかも。その人の連絡先持ってないからとりあえず別の先輩に聞いてみる】
杞憂だったのか、彼は案外動じずに俺の想い人捜しに協力してくれるようだった。先輩に聞いてみる、と言って誰かにメッセージを送った後直ぐに彼は謎の提案をしてきた
【これから時間ある?】
「え、うん。あと3時間くらいなら」
【じゃあ余裕だ。カフェ行こ】
「え?」
【さっき言った”それっぽい人”、会えるって】
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言われるがまま、連れられたカフェに入るとすぐ、奥の方のテーブルにピンク頭の、恐らくだてさんより少しだけ小柄な男が此方へ手を振っているのが見えた。あれが舘さんの言う”先輩”なのだろうか
《おっ、来た来た。りょーたー!》
【…?!ちょっと静かに、他のお客さんいるんですよ】
《んにゃ、ごめぇん…久々に会えて嬉しくって…》
しゅん、と小さくなった彼は犬みたいで可愛らしかった。彼とだてさんはどんな関係なのだろうか、久々に会えて嬉しいと言われている辺りよっぽど親密な仲なんだろう。と、ここでピンク頭の先輩の向かいに誰か座っているのがやっと見えた。なんか見たことあるような後ろ姿…
『ほんとダテのこと好きだよなぁ』
《そりゃあ好きよ、だってこんな可愛くてかっこ良くて面白くて一見しっかりしてるけどちょっと抜けてて友達思いで俺の…》
『わかったわかった、もうそれ何回聞いたことやら…わら』
聞き覚えのあるキャラメルのように甘くて、綿菓子のように軽やかな優しい声。あのときのあの人だと一瞬でわかった。舘さんに手を引かれて彼らの居るテーブルまで足を進める。
《んで?りょーたが俺らのこと呼び出した理由ってその子?》
【…やっと本題入れた…そう、多分だけど深澤先輩に会いたいって言ってて】
『んぇ?俺のファン?』
深澤先輩、と呼ばれ振り向いた彼は俺を視界に入れてすぐ、驚いたように目を見開いた
「…お久しぶりです、」
『…久しぶり、だね、』
【お、やっぱ合ってた?良かった】
《俺ら居た方がいい?それとも撤退しよか?》
【二人にしてあげたらいいんじゃないですかね】
《んじゃどっか行こー》
【どこ行きます?…てか放課後デートとかいつぶりだろ、】
「え、今デーt」
『いってらっしゃ~い』
取り残されてしまった。ちょっと気まずい。どうしようかと思考を巡らせていると、先に口を開いたのは彼の方だった
『とりあえずなんか頼もうよ、ここのパフェ美味しいんだってさ』
コメント
4件
フグッ=(;゚;Д;゚;;)⇒
うっ! 尊すぎて脳が…ッ!!、
早く続きみたい