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『あけまして、恋は継続中』
Rsliです‼️
Rs視点
年越しそばのカップを片付けたあと、部屋の窓を少しだけ開ける。
冷たい空気と一緒に、遠くの除夜の鐘が低く響いた。
「うわ、さむっ」
らいとはそう言いながら、何故か俺の方にぴったり寄ってくる。
「ロゼ、これ絶対寒さ対策やけん。私情じゃなか」
「毎回それ言うな」
「だってロゼ、あったかいっちゃもん」
そう言って、当然のように俺の腕を抱き枕にする。
年の瀬でも遠慮というものを知らない男だ。
テレビでは神社の中継。
初詣に並ぶ人たち、振る舞い酒、甘酒の湯気。
「なぁロゼ」
「ん?」
「初詣、行く?」
「今から?」
「うん。新年最初の外出、一緒がよかやろ」
らいとはにへっと笑って、俺の手を引いた。
神社は思ったより賑やかで、屋台の匂いと人の熱気が混ざっている。
俺たちは並んで賽銭箱の前に立った。
「お願いごと、もう決めとる?」
「……秘密」
「えー、気になるやん」
「らいとも秘密にしろ」
「それは無理たい」
そう言いながらも、らいとはちゃんと目を閉じた。
真剣な横顔に、少しだけ胸が鳴る。
参拝を終えて、流れでおみくじを引くことになった。
「せーの、で見るばい」
「子どもか」
「新年は童心が大事たい」
同時に開く。
「……あ」
「……え?」
俺の手には大吉。
らいとの手には――凶。
「うそやろ」
らいとは固まって、おみくじをじっと見つめた。
「ロゼ……俺、新年早々、人生詰んだかもしれん」
「大げさすぎる」
「だって凶やで?凶!
今年、転ぶ・迷う・勘違いするって書いとる!」
「……それ、普段と変わらないだろ」
「ひどか!」
でも次の瞬間、らいとは急に顔を上げてにやっと笑った。
「でもさ」
「?」
「凶ってことは、ロゼがそばにおらんと危ないってことやろ?」
「……強引だな」
「新年補正たい」
そう言って、らいとは俺のコートの袖を掴む。
「ほら、離れたら即トラブルやけん」
「言い訳が雑すぎる」
俺はため息をつきながら、そっとその手を握り返した。
「じゃあ、今年一年」
「うん」
「俺がちゃんと見てる。迷わないように」
らいとは一瞬目を丸くして、それから、いつもの緩い笑顔になる。
「なにそれ、ロゼ」
「……おみくじ対策」
「ロゼ、優しすぎやろ。
それもう大吉よりご利益あるばい」
零時を少し過ぎた神社の境内。
新年の空気は冷たいのに、手は驚くほどあったかい。
「なぁロゼ」
「なに?」
「今年もさ」
らいとは指を絡めて、楽しそうに言った。
「一番最初に名前呼ぶ相手、ロゼでよかった」
俺は少し照れながら、視線を逸らす。
「……俺もだよ、らいと」
新しい年の始まり。
願い事も、おみくじも関係なく――
俺たちは、もうちゃんと同じ方向を向いていた。
🎍✨あけましておめでとうございます✨🎍
昨年はたくさんの応援や温かい言葉、本当にありがとうございました💐
画面越しではありますが、皆さまと同じ時間を共有できたこと、心から嬉しく思っております☺️
今年も感謝の気持ちを忘れず、皆さまに楽しんでいただけるよう頑張ります🔥
本年もどうぞよろしくお願いいたします🫶💕