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たか晴 出会い編
「やぁ!、とりゃー!」
真夜中にパソコンに向かって叫ぶ晴明。
『いいね!お兄さんは上達が早いや!』
スマホから男の人の声が聞こえてくる。
「明くんの教え方が上手だからだよ〜!」
『えへ、嬉しいな〜♡お兄さん優しいなぁ、リアルで会ってみたいや』
喋っている相手はたかはし明、僕の事をお兄さんと呼んでくれる男の子。
たかはしからの誘いに普通、警戒する所だが警戒心が無い晴明はニコニコスマイルを崩さずに嬉しそうに言う。
「本当!?僕も明くんとは会ってみたかったんだよね〜!」
『えへw嬉しいな…♡お兄さんはどこ住み?』
「えーと…言ってもいい、のかな?」
「大丈夫だよ〜、多分同じだと思うし…♡」
「僕はね、百鬼島っていう場所に住んでるんだ〜!」
「…へぇ、同じだね!♡」
「え、本当?!嬉しいな〜!!」
「ならさ、今度会ってみない?駅前集合とかにしてさ!」
「いいね!明くんに会うの楽しみ…!」
「僕もお兄さんに会うの楽しみだよ〜!」
「じゃあ僕はそろそろ寝るね?」
「うん、おやすみなさい…良い夢を…♡」
お天道様が昇る朝、晴明は目を覚ます。
「ふぁ…あッ!明くんと会う約束してるんだった!早く行かないと…!!」
明くんと約束した時間は朝、今行けばギリ間に合うくらいだろう。
僕は走って明くんとの約束の駅前に行った。
後ろから2人が見ていたとは知らずに。
「なぁ、アレやばいんとちゃうか?」
「うん、随分ヤバいねぇ」
眉間にシワを寄せる次男と興味深そうに晴明を見る長男。
「なら晴明を行かせんとけばよかったやん」
「これもお勉強だよ、雨」
「…はぁ????」
心底意味が分からないという表情で首を傾げる雨明。
そんな雨明の様子を見てニタァと悪魔の笑みを浮かべる晴明公。
「だって晴明が手を出されたら僕達はお仕置き、出来るでしょ?」
「あ、天才か兄ちゃん…!!」
「んふwでしょ〜」
自信に満ちた顔で2人は遠ざかっていく晴明を見つめていた。
何処に晴明を隠されても、晴明公なら見つけられる自信があったからだ。
「ここ…ッかなぁ、?」
息を切らしながら晴明は駅前にやって来る。
明くんらしき人が居ないかと探していると後ろにドンッと体重が掛かった。
「わぎゃっ!?」
「あはは、わぎゃだって〜、お兄さん可愛すぎでしょ…!♡」
僕の事をお兄さんと呼ぶ声、これは…
「明くん…?」
「せーかい!流石お兄さん!♡」
バックハグ状態でバッと抱きついてきた明くんは想像よりずっと甘えん坊で頼りないけど凄く可愛い。
よしよしと頭を撫でてあげれば笑ってくれるからものすごく可愛い。
「あ、そうだお兄さん…!」
いきなり明くんがバッと離れたから驚いてしまった。
「…?どうしたの?」
「僕に付いてきてよ…!♡」
「え、う…うん…?」
急に僕の手をキュッと握ってお願いしてくる明くんは捨てられた子犬みたいな目でつい頷いてしまった。
「やったー!じゃあ行こ!」
楽しそうに笑う明くんを見て僕も自然と笑ってしまった。
「行こっかw」
明くんの後ろに付いていく時、沢山の話をしてくれた。
弟が居ることや、義理の娘さんが居ること。
医者の仕事をしている凄腕さんな事も知った。
「いやぁ、明くんについて沢山知れて嬉しいな〜!」
「…笑♡お兄さんについても聞きたいなぁ」
「えぇ…?話になる事なんで…」
「あるでしょ、ね?」
前を歩く明くんが後ろを不意に振り返ってふっと笑った。
「…?明…くん、?」
「ね、お兄さん…僕には全部見えてるよ」
ニコッと笑った明くんはポケットから小型のナイフを取り出して僕に向けた。
「ほ〜ら、本当の事言わなきゃ刺しちゃうよ?♡」
「ひっ…明…くん…」
僕は恐怖で腰が抜けてその場に座り込んでしまった。
「僕だけのお兄さん…♡だ~いすきだよ」
明くんは小型ナイフを僕の右肩に思いっきり刺した。
「ぁ゙ッ!あ゙きら…く…」
「んふw♡かわいー顔♡」
「な、なんで、…?こんな、こと…」
「なんでって…愛してるからだよ?お兄さんの事」
晴明の肩からは相変わらず血が出続けている。出血が多く、少し気を抜いたら意識を失ってしまいそうなほどだ。
「こんなの…愛、じゃない…ッ」
僕は明くんが良い人なのは知ってる。ただ少し、考えが違うだけで凄く優しいの。
こんな事で汚されたくない。
「明くん、僕も愛っていうのはよく分からないの…でも殺してまで一緒に居るのは本当の幸せなのかな、…?」
「幸せだよ、だってお兄さんとずーっと居れるんだもん♪♡」
「…僕も正直、愛っていうのを詳しく知らないの」
「急にどうしたの?」
キョトンとして首を傾げる明くんを見上げながら僕は本音を表す。
「だから僕も本当の愛の形を知らないし、愛に答えなんて無いと思う…」
僕は少し、他人事のように聞いている明くんに微笑みかけた。
「だから僕と一緒に、愛を探そ…?明くんは優しい子だからきっと良い愛の形が見つかるよ」
「お兄さんと…?」
少し興味を持ったように話に食い付いてきた明くん。
「うん、だから…こんな事はしちゃ駄目…だよ、?」
「お兄さんが言うなら…本当の愛を探してみようかな…?」
明くんの言葉を聞いて僕は安心した。
これからは人を刺す事なんでしないだろう。
「なら…大丈夫だ、ね…」
その時、僕はふらりと意識を失った。
刺された傷が深かったのだろう、出血が多くて限界が来てしまった。
「え、お兄さん…ッ!?」
明くんの焦る声が聞こえた。
あぁ、これじゃあ晴兄に怒られちゃうな…。
「こらこら、ストップ」
「…!?」
気配も無く、何もない場所に現れた晴兄。
そしてその後ろには雨明が控えている。
「お兄さんの気配と似てる…のに全然違うんだね」
「まぁね、じゃあ晴明は貰っていくよ」
「…選択肢なんて無いくせに」
「当たり前だろう?」
晴明公は目を薄めて首を傾げながらにっこりと笑った。
「妖怪には選択肢なんて与える気は無いよ」
明の目は警戒に変わった。それでも晴明公は怯みもせず晴明を抱き抱えて後ろを向いた。
「じゃあね百々目鬼、晴明を傷つけた君を僕達は許したくない…でも晴明は許しちゃうだろうね」
明はただ、黙って晴明公の話を聞いている。
「だから罪滅ぼし程度においでよ」
晴明公は名刺を一つ、明に渡す。
「…どういうつもり?」
「歓迎するよ百々目鬼、喫茶クワへようこそ」
明はやられた…とでも言うように笑った。
「よろしくね、店長サン」
こんな没の予定は無かったです…。
これぞたか晴の出会い!そしてたかはしが喫茶クワにバイトする原因!
そしてまだ本編でたかはし出てない!!
晴明くんはちゃんと明くんが医者として助けてくれました!
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