この作品はいかがでしたか?
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──────ガンマス視点──────
れいまりさんを見送った後、私は素早く周囲に気を配る。どこにメテヲさんがいるかわかったものでは無いからだ。360度全方向を一通りみたが、辺りにそれらしい人影は見えなかった。
(まさか…去ったのか?)
そんな考えが頭によぎるが、すぐにその考えを捨てる。私を倒す為だけに、あんな大技を打つとは思えないからだ。ならば、確実に死んだが見に来るはず。魂を回収した後、確実に破壊しなければ、死んだとは言いきれないはずだからだ。そこまで考えつけば私は素早く結界をはる。今できる最大限の保険のためだ。
「…なぜ、逃げなかったの?」
メテヲさんの声が聞こえた気がして、武器を構えるが、辺りにメテヲさんは見当たらない。しかし、この空間内でメテヲさんの声が轟く。
「…けりをつけるためですよ。」
そう言いつつも、辺りにメテヲさんが見えないのに声だけが聞こえる、という摩訶不思議な状態に私に焦りという毒が体内を回る。
「些かそのけり、というものについてメテヲには皆目見当につかないのだけれど。」
冷静に、圧をかけるようにいつもと違うその低い声が辺りに響く。それと比例して、私の心臓が大きく脈打っていく。恐れでもなく、恐怖でもない。ただ、焦っているのだ。
「記憶にないでしょうね。メテヲさんには」
そう冷たく言い放っても、声が返ってくるばかりで、決して姿を見せようとしない。
「…メテヲは自分のことを記憶力が良いと思っていたんだけど…違うのかもね。」
「自分自身を知ることは最も難題なことですよ。気づいて良かったですね。」
「そう…かもね。」
メテヲさんが返事をしたのをかわきりに沈黙が当たりを満たす。しかし、それと同時に不思議な音が私の耳に入る。
ブワァッ
そんな音と共に暗闇を切り取ったかのような深淵を映す禍々しいゲートが現れる。
「元仲間のよしみだよ。帰りな。今なら見逃してあげる。」
メテヲさんはそう、言う。
「…は?」
思わず喉から言葉が飛び出す。メテヲさんが困惑しているのが空気に伝って分かる。しかし、それでは私は止まらない。今までために貯めてきた物が一気に吐き出される。
「違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!!」
呪いのように、呪文を言うように、愛憎を込めて、感情の限りにそう吐き捨てる。
「メテヲさんは、完璧なんですよ!!敵に慈悲なんて掛けないし、帰り道を用意することもない!!敵を取り逃がすなんてもってのほか!!!さんッッざん完璧完璧言われてたのにッッ!!!なんなんですかッッ!!こんなのメテヲさんじゃないじゃないですか!!!私が知っているメテヲさんは完璧なんですよッッ!!偽物がァッッ!!!味方には、仲間にはたしかに優しかったですけど、敵に情けをかけるな!!私は弱くないんだよ!!!見下すなッッ!!なめやがってッッ!!!そうですよ!!私は強くないですよ!!必死に頑張りましたけどねぇッッ!?意味がなかったんですよ!!!才能と努力には壁があるんですからしょうがないですよねッッ知ってますよ!!だから!!!あなたが完璧であることによって!!!私はッッ!!!私はァ…ッッ!!!」
支離滅裂なことを一気に言ったことによって、酸欠をおこす。肩で息を吸いながら続きを吐き捨ててやろうかと思ったところで腹部に熱さを感じた。じわり、じわりとその痛みは広がっていく。下を見れば輝く槍によって腹部を貫通されていた。それに気づいたと同時に口から何かをはき出す。
「カハ…ッ」
口周りを触ればべっとりとした暖かな液体の感触を手で感じる。それは血だった。腹を、刺されたのだ。その事実が脳内で拡散される中でも私の恨みつらみは止まらない。
「ほら…!!私の事なんかすぐに殺せるのに…。こうやって、腹部を狙ってる。まだ、生きられる可能性を残している…。そういう所が…ッッそういう所が嫌いなんですよ…ッ!!なんでこんなやつが好かれて…愛されて…。私は…私はいつ…報われるんですか……?」
「もういい。もういいんだよ。ガンマスさん。」
そう言って、メテヲさんが私に優しく抱きしめてくれる。少しばかり冷たい感触がメテヲさんが天使と悪魔のハーフであることを物語る。しかし、心はなぜだかポカポカした。
「そういう…所が…気に食わないんですよ……。」
「…メテヲには、分からないなけど、大変…だったんだよね?ごめんね。メテヲが、何をしたのか、教えてくれる?最大限のことはするから。」
その慈愛に満ち溢れた顔は、本来敵に向けられるものではなく、仲間にしか向けない。そんな特別な表情だった。メテヲさんは、本当に人の心を弄るのが得意なんだ。
「…私の事、忘れたくせに…。」
「…え?」
私は、それだけ言い残して、自身の舌を噛みちぎる。こんな惨めな思いをするならば、死を選ぶ方がマシだからだ。言いたいことは言えた。でも…最後に……言って欲し
か
っ
た
な
ここで切ります!これにて、ガンマスさん編終了です!ガンマスさんは自死を選んだんですね〜。正直、私が書いていますが、私も驚いているっていう謎の展開になってますw生きるか、死ぬか、本当に悩みどころだったんですけど、メテヲさんとガンマスさんがどう動くのかなって考えた時、勝手に手が動いてました。ガンマスさんの情報はこれ以降は番外編になりますかね?まあ、明かすかは分からないんですけどね…。
皆さん!話は変わりますが、原神って知ってますか?ラテさんやめめさん、ぜんさんなどが投稿していたゲームですね。私、そのゲームをやってるんですけどその中に推しがいるんですよね〜それが『ウェンティ』ってキャラなんですよ!てことで描きました()新しく色鉛筆も買ったので、それの試し書きも兼ねて…
てことでどぞ!
個人的にはよくできたな、って思ってます。初描きでこれはすごい、うん。今度はめめさんとかも色鉛筆で描きたいなーって思ってます!
それでは!次回かられいまりさん編!お楽しみに!おつはる!!
コメント
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gnmsさん!?ヤンデレみたいになっちゃった…rimrさんどうなるんだろう…
ガンマスさん!?ウェンティ謎多くていいよね〜、私は原神岩のところ終わったタイミングでやめたから全然分かんないや