TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

※新たなる出会いの予感()


「…さわがし…」

その一言で、みんなが一斉に顔をあげた。

「…あ?よく見たら、ちゃんとカエデいるんじゃん!よかった、流石にこの場に知り合いいないと厳しかったし…」

「…リリル?本当に、リリルなんだよね?」

「あー…まあ、心配させてたみたいだし、ひとまずはごめんな。で…あいつらは?」

後ろに視線がいく。五人はキョトンとした顔で、こちらのやりとりを見ている。

「あの五人は、わたしが落ちた星――ポップスターで出会ったの。それで、みんなを捜すのを助けてくれることになって…」

「ふーん…ところでさ、なんか感じ変わったよな?いつターバン取ったんだ?」

「へ?…ああっ!いつの間に…もしかして、さっきの流砂で…?」

頭を確かめてようやく気づいた。しっかりと結んでいたはずなのに、砂の流れで外れてしまったままどこかへ行ってしまったのだろう。思い入れのあるものだっただけに、残念さが募る。

「なあ、アンタら…」

この話題に飽きたのか、リリルはわたしの肩越しに五人を見やる。

「…見ず知らずなのに、カエデのこと、あと…ウチらのこと、助けてようとしてくれてありがとな。んで、そんな立場で言うのも何なんだけどさ… 」

ピースサインを向ける。人差し指と中指の指すほうを見ると、一頭身の二人はキョトンとしている。

「そこの二人…ぱっと見ではあんま強く見えないんだよな。恩あるとはいえ、完全に信用できるってわけでもないし。」

「…つまるところ?」

自分たちを試すかのような目が光る。衝動を抑えるようにして拳を握った。

「ここ、かなりスペースあるじゃん。単純な力比べしようぜ!」

そうくるとは思っていた。ワドルディは背中に背負っていたパラソルを開く。戦闘の邪魔にならないようわたしたちが下がったのを見て、カービィはワドルディの隣に並び立った。

「カービィさん、ちょっと口開けてもらえますか?役に立つかは分かりませんが、これで戦ってください!」

「ん?…おっけ」

思い切り開けた口に向かってパラソルが振られる。水の塊がホールインワンして、飲み込んだ瞬間、数分前のときと同じように彼の姿が変わった。

「コピー能力…“ウォーター”!…うん、これなら戦える! 」

水の涼しさを遠くから感じながら、三者は共に型をとる。少し薄暗い部屋には、音の一つも響いていなかった。

「仕掛けないなら…こっちから!」

リリルの右手からバチバチと音がする。黄の光がほとばしり、カービィとワドルディの元へ飛んでいった。

「ここはオイラが!“パラソルドリル”!」

電撃の球を掻き消しながら、ワドルディが突っ込んでいく。

「うわっ!…くそ、見た目のわりに強いんかよ…」

「オイラだって、カワイイだけじゃないんですよっ!」

電気を帯びた手と傘の応酬。力関係は互角に見えるが、ややリリルの威力が勝っている。

「よっ…お返しだ!」

パラソルドリルの分を返すかのような、的確な一撃が入った。しかしその隙に、足音を忍ばせてカービィが背後に迫っていた。

「“サーファータックル”!」

高波の勢いを借りたタックル。思わぬ攻撃だったのか、リリルの足元がふらついた。

「へへっ、ぼくもいるんだよ!」

「…うん。やっぱ、中々強いじゃん。さっきの言葉、撤回させてもらう」

しかし一瞬で体勢を立て直され、眩しい光を纏った手が迫っていた。タックルの反動で空中に投げ出されたままのカービィでは、避けられない。

「“サンダーハンド”!からの…“スパーク弾”!」

見事に決まった、連続攻撃。真正面から喰らったカービィは力無く吹っ飛ばされる。壁に勢いよくぶつかった衝撃で、土煙があがった。

「あっ…かはっ…!」

煙の中から苦しそうなカービィの声が聞こえた。その姿が見える前に、ころころと青い星が転がる。

「ウォーターの能力星が…!」

煙が晴れ、見えたカービィの姿は元に戻っていた。今の一撃が相当なダメージになったみたいだ。

「カービィ…!」

思わずして、仲間の、友達の無事を強く祈った。



あとがき

続く!…てことであとがき。フジミヤです!

前編と後編に分けましたがこれ分けなくても良かったかも…なんでこうしたんだよ構成決めしてたときの自分…という状態が三章までは続きそうですw

あとちょっと大事なお知らせ!三月までしばらく更新が今までよりも超絶遅くなります!理由は…察してください()

隙間時間を活用して書いていきたいです!

この作品はいかがでしたか?

33

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚