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俺は、3000万年ぶりに目を覚ました。
……いや、正確には「目を覚ました」って感じじゃないかもしれない。
長すぎる眠りの中で、体中の感覚が鈍っていたからだ。
冷たい石の床が背中に食い込む。
「ここ、どこだ……?」
俺はぼんやりと周囲を見回す。
薄暗い遺跡の中、壁には古びた文字や模様が刻まれている。
この場所は……確か、俺が封印されていた場所。
「こんなに長く閉じ込められるなんて、まるで冗談みたいだ」
俺はつぶやいた。
声がこもっていて、少し気持ち悪い。
外の世界はどうなっているんだろう?
もう誰も俺のことなんて覚えていないだろうな。
でも、俺はここで終わるわけにはいかない。
自分の力──「覆す」能力を使って、この世界をもう一度見てみる。
そうだ、これから始まる旅は、たった一人の俺だけの物語なんだ。