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これについては納得したとしても、もう一つの釈然としない事は何故なのだろうか?
「へーそうなんすねー、で味方をしてくれたゴブリンは何なんです? 緑のヤ、グフンッ、彼女は兎も角、他にも居ましたよね? なんかボォーッとした感じのデカめの奴等」
そう、それね。
タイミング良いレイブの質問のお蔭で、私も聞きたかった事にグフトマが答えてくれる。
「味方をしたと言うよりもアイツ等は争いが嫌いなんだよ、温和だし諍いを止めたかったんだと思う、生まれからして違うからなぁトロル達は…… ま、まあ彼女は、ほら、そーゆー事、なのかな? ははは」
「ですね、彼女は太師匠に対して好意を持っているか、少なくとも性的な劣情の対象位には見ている感じですよね、ははは」
「ははは」
「んで、トロルってゆーんです? デカイのって? 確かに色目も薄めですけど、生まれが違うって何なんです?」
その後、グフトマの説明によると大柄な個体はトロルと言い、ゴブリンと違ってニンゲンを襲う様な事は無い大人しい種族との事であった。
性質は真反対の二つの種族では有るが、ニンゲン由来のモンスターだからか同じ居留地に暮らしていても不都合の類は無いらしい。
とは言え、基本的にはお互いに不干渉らしく、巣穴も別、敵対行動は勿論、当然繁殖行為等も見られないそうだ。
グフトマは自分なりの考察も混ぜて話す。
「恐らく原初の記憶、多種多様な人格が社会を構成していた頃の残滓? みたいな物への回帰の一種ではないかな? 知恵や高度な文明を失っても、アレ等はアレ等なりに新たな社会秩序を求めているのかも知れないよ? ん? 地震かな? 今、少し揺れたよな?」
「揺れました? 気が付かなかったけどぉ、でも、ふーん、なるほどねー、ん? 何だろ? ああ、天井から埃、かな? で、生まれの違いってのは一体?」
「うん、やけに埃っぽいよな? ああ、違いな! モンスターになった切欠だよ切欠」
ゴゴゴゴゴォ…………
「なんか凄い地鳴り的な音してますけどここって大丈夫なんですよね? 切欠って言っても人食いでしょ? 悍ましいっすね」
ガララッ! ゴロッ! ガラガラガッシャーンッ!
「大丈夫な筈なんだがなぁ…… ああ、トロルだったら人食いじゃないぞ、別の理由だよ」
ビキビキッ! ピシッ! ミシミシミシィッ!
「おわっ! 太師匠っ! 地面に皹ですよ皹っ! 大丈夫かなぁコレ? 別の理由ですか? 有るんですそんなの?」
「ああ、アイツ等の先祖はニンゲンじゃなくてモンスターの肉を常食してたんだってさ、それも血の滴るようなフレッシュなヤツだとさ! んで魔力過多に陥ってモンスター化、例の知能低下に至った、そう聞いているよ」
「ふーん、って! え、えええっ! ふ、フレッシュミート、です、か?」
メキョメキョメキョメキョ…………
「ああ、そうだってよ! まあ、そんな魔力に溢れた物ばかり口にしていたんじゃ仕方ないけどな! にしてもいよいよ普通じゃないなコレ…… ちょっと最長老様の所へ行って聞いてみるわ! ん? 大丈夫かレイブ? ペトラにギレスラも? 固まっちゃって」
「あ、あう」
『グググ』
『プピ……』
「おいお前達、大丈夫かよ?」
『大丈夫ではない、ここ『小人の隠し穴』は間も無く崩壊するのだ』
「うわぁっ! って、最長老様、ですか?」
『如何にも、ワシじゃ』
羽海汐遠
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凛
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月城 蓮桜音
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花月夜れん
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コメント
1件
ええっ、1203話…! もうこんなに積み重ねてきたんだね。 今回、グフトマとレイブの軽妙な掛け合いの裏で、じわじわ迫る崩落の描写がすごく怖かった。地鳴り→ひび→最長老の「崩壊する」で一気に空気が変わった感じがして、心臓がギュッてなったよ。 トロルとゴブリンの違いの説明も、ちゃんと世界観の厚みを感じられて好き。新たな謎も気になるし、続きが待ちきれない…!