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審判の日

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審判の日

20 - Episode19「前へ、前へ」

♥

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2025年05月07日

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🇺🇸「ん…蝶…か」


目覚めると自分の鼻に蝶が止まっていた

体を起こすと周りはお花畑

ああ、ついに死んでしまったのだと俺は思った


少し周りを歩いていると川が見える

その先をよく見るとーー


🇺🇸「…ロシア!?ドイツ!?」


彼らが川の向こう岸で楽しそうに話している

俺は彼らの方向へ足を伸ばす

でも何歩か歩くと進めなくなった


🇺🇸「なっ…んだよこれ、絡まってんのか?」


足に絡まっている植物を両手で解こうとするも

解ける気配がない


🇺🇸「おーい!ロシアー!ドイツー!」


彼らに届く声で叫んでも全く気づかない


🇺🇸「クソッ…なんなんだよこれ」


無駄ですよ。だって貴方はまだ死んでないんだもの」

親よりも聞いた丁寧語。守ってあげたくなるような優しい声

俺の1番大好きなーーー


🇺🇸「Japan!?お前もなんでここに!?」


声の方向を見ると日本は立っていた

そして日本はロシア達の方へ歩き出す


🇺🇸「おいJapan!そっちはダメだ!行くな!」


今までの一連の流れでわかった

この川は生死を表している

そして川を渡ったものは死ぬと


🇺🇸「おい…Japan?」


🇯🇵「ごめんなさいアメリカさん…神様に私の命を……」


それ以上は何も言わずに川へと足を運ぶ


🇺🇸「正直に答えろ!こっちの身を考えろよ!」


日本は少し黙り込むと


「ごめんなさい…自分の命と引き換えに貴方を

助けようと祈ったんです…まさかそれが本当になるなんて…足が潰れてたのが原因でしょうが…」


なんて完璧な自己犠牲。俺は腹が立った。日帝の時もそうだった

奴らは自分の命よりも他人の命を優先する

どんな時もどんな時も


🇺🇸「馬鹿野郎!なんで…お前が死んだら…

どう生きてけばいいんだよ!」


🇯🇵「生きてください。私たちの分まで。空から見守ってますから…」


🇺🇸「嫌だ!行くな!俺を置いていかないでくれ日本!頼む!」


🇯🇵「貴方達は…長生きして…年をとってから

ふかふかのベッドに沢山の国に囲まれながら亡くなるんです。ここではありません」


歩みを止めない日本の姿はどんどん遠ざかっていく


🇺🇸「日本…日本…うぅ…」


今生の別れにアメリカは子供のように泣き出してしまう

泣いているアメリカに日本は振り向き


🇯🇵「アメリカさん、長い間守ってくれたその想い。 沢山の愛をありがとうございました」

俺が今まで見てきた中で1番

美しい笑顔に思わず言葉を失う



🇺🇸「日本…日本…俺は…」


🇺🇸「はっ!」


目覚めるとそこは病室の上だった

あれは夢だったのだろうか…

顔には大量の涙がついている


🇨🇳「やっと目覚めたアルか…」


🇬🇧「夢の中でも叫ぶとは…仕方ない息子です」


周りには他国達が座っていた。韓国やイタリアは寝ているので長時間俺が起きるのを待っていたのだろう


🇺🇸「み、皆んな…」


🇫🇷「…そろそろ言う?」


🇺🇸「に、日本に会いたい…言いたいことが…」


それを言った瞬間、各国は俯き出した

台湾は必死に涙を堪えている様子である


🇨🇳「落ち着いて聞けアルよ…日本は…

日本は亡くなったアル」


数時間前


🇮🇩「あそこです!大崩落したマンション!」


余震も収まり、救助活動が本格的に始まった

朝。沢山の救助隊がマンションにいる被災者の救助に入る


🇻🇳「いますかー!いるなら返事をしてくださーい!」


🇮🇹「やっと来たんね!」


崩落から僅か12時間程度での救助

予想よりも遥かに早い行動に彼らは安心と

救助隊への信頼を覚える


🇫🇷「ここでーす!助けてくださーい!」


🇨🇳「我達はここにいるアルー!」


各々が大声を出し、助けを呼ぶ

そんな中ーー


🌳「…日本!」


アメリカと共に瓦礫の山に埋もれている日本を

発見した


🌊「急いでどかそう!」


日本はずっとアメリカの手を握っている

2人は目を閉じているので意識を失っているかのように見えた


☀️「よし、いざ運ぼう…え?冷たい…」


日本の体を持ち上げようとしたその時、

彼の体はすでに冷え切っていた

アメリカの体はまだ暖かい

日本の足は潰れており、足から赤い血液がぽたぽたと垂れている


🐈「そ…んな…おにい…ちゃん」


🇮🇩「これは…足を怪我したことによる…出血性ショックかな。失血死だ。辛かっただろう…」


大切な家族の死。でも止まっていることはできない

他の人も助けなければいけないからだ

すぐに病院へと運び、陸達は他の救助をしにいった


その時、救助された中国やイギリス達がアメリカと亡くなった日本を引き取ったのであった


🇺🇸「日本は…どこにいる」


🇹🇼「体育館の…遺体安置所に…」


意識が回復して間もないまま、アメリカ達は

体育館に向かった

そこには沢山の痛々しい遺体が置かれていた

その中に日本の姿があった


日本の遺体は足以外きれいで彼はしずかにずっと目を閉じている

アメリカは日本の冷たくなった頬に手を置く


🇺🇸「なぁ日本…俺はようやく気づいたよ…

自分の気持ちに…」


声が震えている。もう泣きそうなのがわかる


🇺🇸「俺は大馬鹿もんだ…好きって伝えないまま…相手がいなくなっちまうもんだから」


頬に置いた手を離し握りしめるアメリカ


🇺🇸「なぁ…もう一度目を覚ましてくれよ?お前の帰りを待ってる奴は俺だけじゃないんだ

いつもみたいに…ヒグッ笑ってくれよ…なぁ…

お願いだから起きてくれよ!」

日本の手を握りしめアメリカは咽び泣く

周りの国ももらい泣きする

沢山の国々が日本の生存を願っていたのだ


🇺🇸「ああああああ!」


声を荒げて泣くアメリカの背中をイギリスがさする


🇬🇧「アメリカ…ウグッ沢山泣きなさい。でも今日までですからね?」


🇺🇸「おやっ…じっ…もう…俺…は…」


立つ気力さえ無くなってしまったアメリカ

そこにやってきたのは


🇵🇼「アメリカさんのバカ!」


フィンランドと一緒に日本の安否を見にきた

パラオであった。彼も大泣きしていたが

決意が漲ってるかのように体が震えている


🇵🇼「ナイチの父さん言ってたもん!どんなに辛いことがあっても未来は光ってるはずだって!」

日帝が…?パラオにもそんなことをいってたのか。フランスは日本との風呂の時に言われたことを思い出した

それをずっと信じ切れてきたパラオもすごいけど…


🇵🇼「それにアメリカさんがそんな顔してたらナイチ喜ば無い!グスッ」


彼は子供。でも自分よりも他人の幸せを願っていた国の1人だ

もう立派な人間だ


それに、亡くなった人が可哀想という

解釈は生きている人の自己解釈ではないとだろうかということに気づく

彼は俺の夢の時…笑っていた。これから死ににいくのに後悔のあるような要素は一つもなかった



🇫🇮「そうだよ…奴は…ドイツと…ロシアと一緒に…天国で笑い合って…俺たちを見てる…はずさ」


🇨🇳「アメリカ…我達は進まないといけないアル。振り返ってるヒマはないアル」


これから街は確実に復興に進んでいく

少しでも、少しでもいいからこの世界を

明るい方へ向かわせないと人々は暗いままだ

そのためにもまずは思考をよくしていかなければならない。無理してポジティブになる必要はないが、悲観的になってはいけない


🇺🇸「……。」


アメリカは少し沈黙した。しかしもう悲しみに

くれている瞳ではなかった


🇮🇹「アメリカ…」


🇰🇷「日本の分も、ロシアやドイツの分から

もらった命。大切にしないとな!」


🇹🇼「韓国くんかっこいい…」


🇰🇷「なっ///別に励ましたかっただけだしー」


🇬🇧「さぁ、戻ってご飯でも食べますよ」


その日の夜中、星空では大量の流星群が観測された

落ちてくる流星をアメリカはひたすらに見つめる


🇺🇸「(日本…ロシア…ドイツ…)」


彼らを思っていると目から涙がこぼれ落ちる


🇺🇸「いけねっ」


すぐさま手で濡れた目を拭く


アメリカは心の中で何かを決めた



次回。最終話


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