「放課後の距離」第二話
翌日、学校
トド松は朝から少し体がだるかったが、「大したことない」と気にせず学校へ向かった。しかし、授業中に熱が上がり始め、昼休みには顔色が悪くなっていた。
モブ松「トッティ、大丈夫?」
心配するクラスメイトに軽く手を振るトド松。
トド松「平気だよ~、ちょっと寝不足なだけ。」
そのまま午後の授業を受けていたが、とうとう保健室の先生に勧められ、早退することに。
放課後、松野家
玄関を開けると、そこにはゲームをしているおそ松の姿があった。
おそ松「おかえり~……って、なんだその顔色。」
ソファから顔を上げたおそ松は、ふらふらと歩いてくるトド松を見て驚く。
トド松「ちょっと風邪っぽいだけ。」
おそ松「風邪っぽいなら帰って寝ろよ!お前、学校で倒れたらどうすんだよ。」
おそ松は文句を言いながらもトド松をソファに座らせ、慣れない手つきで冷たいタオルを持ってくる。
おそ松「お前、ちゃんと熱測ったのか?」
トド松「測ってない。」
おそ松「まったく……ほら、体温計。」
渋々熱を測るトド松。体温計が示した数字は38.5度。おそ松は眉をひそめる。
おそ松「おいおい、結構高いじゃん!なんで無理して学校行ったんだよ。」
トド松「だって、大したことないと思ったから……。」
トド松が答えると、おそ松は大きなため息をついた。そして、黙ってトド松の頭を軽く叩く。
おそ松「バカ。もう少し自分を大事にしろよ。」
夜、トド松の部屋
熱が下がらず、ベッドで横になっているトド松。おそ松は隣に座り、ため息をつきながら氷枕を交換する。
おそ松「こんな時ぐらい、兄ちゃん頼れよな。」
トド松「頼ってるよ……これでも。」
ぼんやりとした声で返すトド松。その姿を見て、おそ松は少し笑った。
おそ松「お前が大人しくしてるなんて珍しいな。」
トド松「おそ松兄さんが……頼りになるときもあるんだね。」
からかうような口調だが、トド松の顔にはうっすら笑みが浮かんでいた。
深夜、トド松が眠った後
おそ松はそっとトド松の頭を撫でながら呟く。
おそ松「無理するなよ。お前には俺がいるんだから……。」
眠っているトド松の顔は穏やかで、おそ松は少し安堵する。
次回予告:
トド松が元気を取り戻し、再びいつもの調子を取り戻す。しかし、おそ松の胸に生まれた違和感は徐々に大きくなっていき――。
「この感情って、いったい何なんだ?」
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