テラーノベル
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最初は簡単に言うつもりだったこの言葉も、今は口から心臓が飛び出そうなほどに怖い。
「一緒に…」
アーサーは黙って待ってくれている。それだけで私の気は少し楽だ。
「一緒に、…誰もいない所へ逃げない?」
頑張っていつも通りの明るく、気楽な声色で言ってみる。
アーサー「は…?」
口がいつまで経っても閉じない。当たり前だろう。逃げようなんて、そんな言われると予想していない。
「…いやかな。」
少し低い声が出る。
アーサー「嫌じゃねえ…。…ただ、、その。びっくりしただけだ。」
心底ほっとする。もし断られたらどうしようかと。
「じゃあさ、っ。どこ行きたい?」
アーサー「…」
アーサーは黙り込む。不安なことでもあるのだろうか。
「?どうかした?」
アーサー「でも…見つかったら。お前ごとマッポ行きだぞ。…」
「いいじゃん。」
そう言って笑いかける。
アーサー「お前。…ほんと飽きねぇ。」
安心した。こんな時まで私のことを心配してくれるなんて、なんて優しいんだろう。
「じゃあそろそろ本題!」
「逃げるって言っても、どこへ行きたい?」
なんて言われるだろう。少し楽しみだ。
アーサー「隣町の海辺なんかどうだ?」
「海辺、?」
予想外だった。もっと都会っぽいところに連れていかれると思ったのだが。
アーサー「嫌、か?」
「ううん、!」
アーサーはふっと笑った。
アーサー「お前、昔海が好きって言ってただろ?」
「…!覚えてたんだ。」
にっと笑う。顔の力が抜けた感覚がした。
「明日には家を出よっか!」
アーサー「嗚呼。」
そろそろ寝る時間帯だ。布団は2つある。少し前にも泊まりに来てたことがあるからだ。
「これ!使って。」
アーサー「前泊まった時のやつか。」
アーサー「捨ててなかったんだな。」
「また来るって分かってたからね!」
アーサー「そうかよ。」
少しアーサーの顔が赤くなった気がした。今は部屋も暗いから分からないが。
「じゃあ、おやすみ。」
アーサー「嗚呼、おやすみ。」
そういったものの、私は全く寝れなかった。
何故か今日の布団は冷たかった。
いつもと実際は変わっていないだろうに。
私の気持ちの問題だろうか。
隣のアーサーを見ると、何故かいつもと違う感情が頭を回る。
昔みたいな、『これからも友達でいたい。』とかじゃなく、『一緒にいたい。』『私だけにしてほしい。』のような感情がぐるぐると頭を回る。
これは
「好き」じゃなく、
「好き」なのだろうか。
コメント
4件
♡×200行きます♡
おっっほ好き♡♡
ああ、もう、この第2話、すごく良かったです…! 「逃げない?」って主人公が誘うシーン、あの一歩踏み出す勇気に胸がぎゅっとなりました。アーサーが「海好きって言ってただろ」って覚えてたところ、優しすぎますよね…。最後の「likeじゃなくてLove」の気づき、読んでるこっちまで温かくなりました。続きが気になります!
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カーフェネッド
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