テラーノベル
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「………?」
私、柊木月は気付いたら牢屋のような部屋にいた。
「…(あれー?)」
部屋の中をきょろきょろ見ていると、誰かの足音が聞こえた。
「…起きたか。」
「…(誰ー?)」
「僕の名前はエス、この監獄、ミルグラムの看守だ。」
「…(看守さん?)」
「お前、自分が何故ここにいるのか、心当たりはあるか?」
看守さんに言われてしばらく考えてみる。けど分からない。
「…?(知らなーい)」
「…お前、喋れないのか?」
看守さんに言われて首を横に振る。
「…(違うよー)」
「…じゃあ喋らないのか?」
首を縦に振る。
「…(そうだよ!)」
「そうか、では話を戻そう。単刀直入に言うと、お前は”ヒトゴロシ”だ。」
看守さんに言葉に、私はよく理解できなかった。
「…?(何それー?)」
「…あーつまり、誰かの死に関わっているということだ。」
「…」
誰かの…
そうだ、なんで忘れてたんだろう。
“あいつ”は、私の…
「…まあ、お前はまだ幼い、だからまだ理解出来なくてもいい。」
そう言うと、看守さんは部屋から出ようとして、足を止めた。
「…ああ、他にもここには囚人がいる。…面倒ごとは起こすなよ。」
…審判が始まる。看守、いや”看守たち”の裁きが。
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