扉は2つだけあり、お題が出てきた
【通れ】
いつものお題とは違って、乱暴さが見えている
すると、小川はしばし考えた
その考えている姿を覗き込んだ一同
「んん…困りましたね…」
「?なにがや?」
「偶数なら分かれられますが、奇数だと…」
5人しかいないため、どちらかが多く取る
水島はとある提案をした
「そんなこと考えてもしゃーないやん せや!グッとパーで決めへん?」
グッとパーは運試しなため、いい提案だと思っている水島
小川もそれに納得し、グッとパーをやることになった
水島の掛け声とともに、みんなはグーかパーを出した
柳・小川・矢田がグー 水島・加藤がパーだ
綺麗に分かれたため少し嬉しい
が、この先にある扉のせいで不安は積もる
「じゃあ、俺らは右の方へ行くわ!」
水島はハキハキとした声でそう言った
水島と加藤は右の扉へ進んだ
3人も後を続いて左の扉に向かった
一斉に扉は開き、扉の奥に入った一同
「…なんやここ、」
水島は冷や汗を書いた
壁と床はまるで肉で出来ているようだ
松明が灯してあり、現代の明かりとは違う
「肉くせぇ…」
加藤は愚痴をこぼしながら、2人は進んだ
一方その頃、矢田・柳・小川も同じ状況だった
「くせぇ…」
加藤同様に柳も愚痴をこぼした
3人はしばらく動けなかったが、小川を先頭に歩き始めた
感触も悪く、生臭い
「うぅ…」
矢田は気分が悪くなってきた
「大丈夫か?」
柳は心配すると、矢田は「大丈夫だと…思います……」っと答えたが、顔色は悪い
「もし無理であれば引き返してもいいですよ」
小川はそう言うと、矢田はそれを断った
「ううん…!そんなことしたら…悪いですし……」
矢田は髪の毛を触りながらそう言った
小川は「分かりました…」っと言い、3人は歩き続けた
足場も悪いから転けそうになる水島と加藤
すると、加藤は水島に問いかけた
「…水島って、矢田のこと好き?」
加藤はそう言うと、水島は突然咳き込んだ
「な、なんや急に…!!」
水島は耳まで赤くし、加藤に問いかけた
「いや、気になって…」
加藤はそう言うと、口角をあげた
「ほう…好きなのか……これはいいことを聞いたゼ…」
「うっさいわ!!」
加藤は少しからかいながら、水島をおちょくった
「別に!矢田のことをそういう目で見ているわけちゃうからな!!」
水島は必死に弁解したが、加藤はそれを無視した
「はいはい」
笑いながら先に進んだ
水島はこれでもかって言うぐらい弁解した
水島と加藤の後ろで目ん玉がギョロリと動いているのにも気づかずに…
小川・柳・矢田は歩き続けていると、行き止まりに来た
「…ここで終わりか?」
柳はそうこぼす
小川はジッと壁の方を見つめていると、グッと腕が伸びた
小川はそれに驚いた
腕は伸び、小川のことを掴もうとしていたが、ギリギリのところで避けた
「!戻りますよ…!!」
小川はそう言い、柳と矢田の手首を掴み、出口に向かって走り出した
矢田と柳は困惑状態だが、「逃げた方がいい」本能がそう叫んでいる
足場は悪いが、関係ない
とにかく必死になって走り出した
それは水島と加藤もそうだった
(なんやねんここ…!!)
水島はそう思いながら走った
ズルッと足が滑ってしまった
「いっ…!」
水島「!加藤!!」
腕はさらに伸び、加藤の足を掴もうとしていた
が、
「うぉぉぉぉ!!!」
水島が腕に体当たり
その衝撃で腕はぐちゃぐちゃになった
水島は加藤を担ぎ、出口まで走った
もう少しで出口だ
「うぉぉ…!!」
水島はドアに向かって体当りをし、無理やり壊した
水島がクッション代わりになったおかげで加藤は命からがら…いや、水島と加藤は命からがら逃れられた
「だぁっ……!!はぁ…はぁ……」
水島は息が上がっていた
加藤はゆっくり起き上がった
「お前…脳筋かよ……!!」
「うっさいわ!!あんた、怪我とかないんか?」
水島は突っ込みながら加藤の怪我の心配をした
その時だった
ガンッと扉が勢いよく閉まった音がした
「はぁ…はぁ……」
小川は息が上がりながら、座り込んだ
柳と矢田も疲れたせいで座り込んでしまった
「!あんたら!!」
水島は心配しながら3人に駆け寄った
「水島さ…加藤さん……」
小川は息が上がりながら対応した
柳も完全にお疲れモードに入っている
「うぅ…げほげほ……」
「!矢田!!」
水島は矢田の方へ駆け寄った
矢田は病気持ちのため、体力がそんなにない
すぐに咳き込んでしまった
「ごめんなさい…」
矢田は謝ったが、水島は口角を上げた
「大丈夫や…あんたが無事ならそれでええ…」
水島はそう言い、矢田に抱きついた
「…俺達の心配の言葉は??」
柳は水島にそう言ったが、聞こえてない様子
加藤はそんな水島を目にし、またニヤリと笑った
「まぁ、みんなが無事で何よりです…」
小川はそう言うと、お題は消え、扉が出現した
「水島さん…矢田さん動けますか?」
小川は膝を曲げ、2人の安否とともに、動けるかどうか聞いた
2人は二つ返事で答えた
小川は口角を上げた
「では、次へ行きましょう」
小川は水島と矢田に手を差し伸べた
2人はガシッと掴み、次の空間へ向かった
「フッフッフ…面白い…」
「?なにが?」
加藤は笑っていたが、柳はそれが分からない
加藤はまた笑ったが、柳はどうでもいいことかもしれないっと思い、無視した
そして、次の空間へと移動を開始した
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こんばんは!主です! 9話ができたので投稿します! よろしくお願いします!