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学校の説明などをされ、その日はそのまま終わりになったあった
「(即座に帰りたいけれど、少なくとも最低限の筋を通さないといけないかな)」
それはアリヤというメイドのこと。連絡ぐらいするべきだろう、という理性からの求め
「■■■■■」
「(誰だ、これ)」
————よく分からないけれど、気持ち悪くて吐きそうだった。
一歩、二歩と後ずさる。
「■■■、■■■■■■■」
何が楽しいのか愉快にケラケラ笑う黒い塊。
「おい、■■。やめとけよ」
クラスメイトの一人がその黒い何かに語りかける。知り合いなのだろうか。
「笑っていい場面じゃ無いでしょ、あいつ何考えてんの?」
そうボソ、とクラスメイトの一人が呟くと……黒い何かはそれを察してか慌てた様子で頭を下げた。
「■■■■■■」
何も聞こえない、何も見えない、不快感と恐怖だけが胸を締める。
息が正常に出来ない、身体中にアドレナリンが溢れ出す、だと言うのに胸には氷水を流し込まれたかの様に恐怖が止まらない。
「なあ、あいつ何してんの?」
「謝ったな、ケラケラ笑って〝過去のことは水に流して笑い合おうぜ〟とか抜かしてから何秒だ?」
「9秒も経ってねえ」
黒いのが汚い触手? の様なものを伸ばす。
「ひっ……」
膝が震える、目尻に涙が浮かぶ。
じわり、じわりと悪意に身体が軋む。
血が、傷が、闇が、破滅が浮かぶ出る。
「ぁ、……っ゛…」
ガタンっ、と床に倒れる
「いやだ、くるな……」
ポツリと呟く。
「こな、いで」
恐ろしく、足が震える。
「————ひとごろしなんて、しちゃいけない」
その声に、周囲の人がヒュッ、と息を忘れた。
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