今度あったら、
「いやーそれにしてもよく飲むね」
アスカがそういったのは、7番が既に5杯目の水を飲み干したた時だった。
「あっすみません」
「謝んなくていいよ。それほど喉乾いてたってことだし」
アスカはそう言って笑うが、流石にこれ以上飲むのは失礼だと思い、7番は水を飲む手を止めた。
「水、ありがとうございます。生き返りました」
「どういたしまして。それで、なんで道に倒れてたの?」
ナギが戻ってくると、さっそくソウは質問をした。
「えーっと、ちょっと道に迷ってしまいまして。それで長い間水分補給もせずに暑い中歩いていたので、脱水症状だと思います」
7番がそう言うと、3人とも目配せをし、何かを納得したような顔をしている。
「そういえば、まだ名前を名乗っていませんでしたね。俺はナギです」
ナギが名前を名乗ると、他のふたりも自己紹介をした。どうやら、名前の予想は当たっていたようだ。
「それで、君はなんて言うの?」
7番は、ソウの質問に少し悩んだ後、こう名乗った。
「私は、レイナと申します」
今この場で適当に考えた名だが、前に由来がない訳では無い。首輪に書かれている07を0=レイ7=ナという感じで読んだだけだ。それなのに、3人、特にナギ、アスカの2人が驚いたように体をギクリとさせた。
「どうかしましたか?」
『いっいえ、なんでもない よ(です)』
レイナが疑問に思っていると、すかさずソウが話を逸らしす。
「そういえば、レイナさんメイド服みたいなの着てるけど、どっかの使用人だったの?」
「はい。ここには、主人のについて来てきました」
「そうなんだ。じゃあ、主人はどの場所にいるかとかは言える?」
レイナは、最後に主人とあった場所の地名を思い出しながら言った。
「確か、○▽△街だった気がします」
「そっか…」
ソウは少し考え込むと、ナギとアスカに何かを話した。
すると、ナギがおかしな質問をしてくる。
「レイナさん、帰りたい場所はある?」
「えっ?」
帰りたい場所?帰る場所じゃなくて?
レイナはこの質問の意味を考えると、すぐに答えた。
「ありません」
レイナがそう言うと、3人は何かを決心したような顔で言った。
「じゃあ、今からこの街についての説明をするね。わかんないことがあったらすぐ聞いて。それで、意味が理解できて受け入れられたら、レイナもこの街に暮らすことができるようになるよ」
アスカが今までの会話の内容からは考えつかないほど真剣な声をしている。
「分かりました。話してください」
レイナは何を言われても驚かないつもりで頷いた。
お疲れ様です。
説明も入れるとちょっと想像より長くなりそうだったんで切らせていただきました。その結果、前回よりは短くなったんですが…
あと、ようやく主人公の名前が出てきましたね。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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