こんにちは!カンヒュ好きです!
最近投稿できなくてすみません🙇🙇
実はすっっっごく長い小説を書いていたもので、まったく投稿することができませんでした……😭
もうお気づきの人もいるかもしれませんが、そのすっっっごく長い小説と言うのが今回あげているこの小説です!
凄く長いのですが、頑張って書いたので半分でも見ていただけると嬉しいです…!
BL要素があるので、苦手な人は注意⚠です!
誤字脱字等があるかもしれませんが、暖かい目で見ていただけると嬉しいです….!🙇🙇🙇
それでは、どうぞ!!
つぼみから開花したばかりの桜花が春風に揺らされ、花びらをハラハラとおとし始めた季節に、君はぽつりと呟いた
日本「どうせ死ぬなら、桜の様に綺麗に死んでみたいんですよね」
と
その瞬間、暖かく、優しい春の日差しが君の白い肌に重なり、美しく繊細な君がより一層、神秘的に見えた
台湾「そうだね、どうせ死ぬなら僕も美しく死んでみたい」
君は桜みたいになれなくても充分綺麗なのにな….
心の内ではそう思いながらも、僕は君に共感の言葉を返した
君はきっと、誰かに否定されるのが嫌いだから
でも君に返した共感の言葉は全部嘘なんかじゃない
事実だ
嫌だ嫌だと命乞いしながら死ぬより、望んだ美しい死を遂げる方が、まだ幸せな気がするから
日本「….皆そうなのですかね、まぁ冗談ですよ!」
君は、にこっと目を細めて笑った
長く白いまつ毛が君の瞳に覆いかぶさり、見えなくなる
君は、瞳の色が黒だ
古くから受け継がれてきた君の家系の中でも、目が黒く染まっているのは君だけらしい
少し前に、恥ずかしそうに話してくれたよね
君はその瞳がコンプレックスだと言っていたけど、僕にとっては神秘的で美しく見えた
ニコニコと微笑む君の笑顔を、今一度見返してみる
優しい安心できる素敵な笑顔
そう見えるはずだ
それなのに、君の笑顔は自分の闇や苦しみを押し隠しているように見えた
でも、きっと気のせいだろうと思い、僕は先程まで引きずっていた気持ちを心にしまった
台湾「怖い冗談やめてよ〜!」
気持ちを切り替え、僕も君に笑い返した
すると、君は笑っている僕を見て、何か言いたげな表情をしつつ、笑顔のまま話を続けた
毎回そうだ
僕は君の言いたいことを理解する事が出来ない
いつか理解できるのかな、なんて淡い感情を抱いつつも、その気持ちを僕は鵜呑みにし、気を逸らした
その時の僕は思いもしていなかっただろうな
日本が自殺しようとしてたなんて
僕はその日の仕事終わりにこの会社の屋上へと足を運んでいた
この会議場は屋上から見る景色が最高に美しいのだ
下を見ると、綺麗に美しく清掃された木々や花々が咲き誇り、春の小風に揺らされている
それに、この会議場は階が多い
高所恐怖症にとっては欠点と言えるが、そうでない者にとっては利点でしかない
丁度僕の仕事が終わった時間帯は朝だ
空も地も美しく見えるだろう
そんな事を考えながら階段を上がり、ドアノブを回した
朝だからか、ドアノブはとても冷たく冷えきっていた
その感触が片腕にじわじわと広がり、全身に伝わっていく
まるで、入っては行けないと、警戒音を発している様に
少し違和感を覚えながらも僕はドアノブを回し、屋上へと入った
台湾「明るっ….」
屋上までの階段が暗かったせいか、朝日が明る過ぎたせい分からないが、僕は陽の光の眩しさに、つい目を閉じてしまった
だが、ずっと目を瞑っている訳にも行かない
少しずつ目を開け、光が放たれている方に目を向けるとそこには、人影があった
誰かは分からないが、よく人影を観察すれば、特徴くらいは分かるだろう
そう思い、僕は相手の髪型や身長等、分かる情報を探す為、相手を見つめた
だが、数秒も見ない内に僕は相手が誰だか分かってしまった
あの真っ白でよく梳かれた美しい髪
触れてしまえば壊れてしまうのでは無いかと思う程に儚く、繊細な体付き
あぁ
間違いない
あの国だ
こんなにも繊細で美しい雰囲気を放っている国を、この国以外に僕は見た事が無い
でもどうしてここに?
それも、なんでフェンスの外に居るんだ?
日本
その人影が君の物だと確信した僕は、とっさに足を動かした
全力で走り、今にも身を投げそうになっている君の肩を掴んだ
君は驚いた様にこちらを振り返り、数秒間、僕を動揺したかのように見つめていた
でも、君は直ぐに表情をかえ、いつもの笑顔に戻った
その笑顔は、少し困った様にも嬉しそうにも見えた
台湾「何で?どうして日本がここに居るの?」
日本「さぁ….どうして私はここに居るのでしょうか….?」
壊れた操り人形の様に狂いかかった笑みを浮かべる君は僕をからかうかの様にそう言った
台湾「….」
その表情を見ていると、何故か言葉が詰まって出てこなかった
理由は分からない
けれど、心臓を撃ち抜かれた様な胸の痛みが体に染み渡る感覚は恐ろしい位に分かった
日本「ははっ….なんて….冗談ですよ」
日本「ここに来た理由は、私が一番分かってます」
台湾「最近の日本は冗談ばっかりだね….」
日本「そうですね、冗談と言うものは使い勝手がいい」
日本「嘘と違って笑いの為にある言葉ですから、どんな暗い事でもパッと笑いに変えてくれる」
日本「使いやすい言葉です」
台湾「そうだね、どちらかと言えば、嘘より冗談の方が後味がいい」
そこから少し話をした
話をしている君は生き生きとしていて、楽しそうだった
そう、今ここで身を投げようとしていたとは思えない程に
君は楽しそうだった
日本「少し話題を変えますが、台湾さんは聞かないのですか?」
台湾「?何のこと」
日本「私がここに居る理由です」
台湾「そりゃ、まぁ気になるよ」
台湾「でも日本が話したかったら話せばいい」
台湾「話したくなければ無理に話す事もないし、それは僕が決める事じゃないからね」
そう言い、僕は口から嘘をこぼした
君がここに居る理由くらい、僕が一番分かってるよ
でもきっと、僕は君が死にたいと思っているだなんて信じたくないんだろうな
口では優しい事を言っていても本当は事実を知ることが怖いだけ
こんな弱虫でごめん
思いを真っ直ぐ伝えられない馬鹿でごん
打ちのめされた様な顔で笑う僕を見た時、君は全てを見透かしているかの様な目で、僕を見ていた
少し間が空いたあと、君はにっこりと笑い
日本「最後くらいは、もっと正直に答えてくださいよ」
と言った
そう言われた瞬間、僕は息を飲む程に驚いた
あぁ
そうか
君は気がついていたのか
僕が君に死んで欲しくないと思っている事も
君が思っている以上に僕はずっと弱いと言う事も
全部
全部
知ってたのか ….
驚きで頭がグルグルと混乱している中、一つの疑問が頭を過ぎった
君は僕の心の中を読んでいた
なのに、どうして僕に「気になりますか?」なんて聞いたのだろう
曇った表情を浮かべている僕を見て、君は
何か言いたそうに、でも優しい笑顔で僕を見つめていた
その笑顔を見た瞬間、僕の中で何かと何かが繋がった気がした
もし君が、僕の心を見透かした上であんな質問をした理由と
君が桜のように死にたいと言ったあの時の笑顔の意味が一致するとしたら…
その理由が、僕のそのままの感情が知りたいからだったとしたら
僕は馬鹿な行為をしていたな
ただ、そう思った
台湾「日本がそう言うなら、僕の弱いところをさらけ出してもいいかな?」
日本「はい」
日本「私が望んだことなので」
日本「貴方が良ければ是非」
その優しい声を聞いていると、膝の力が抜け、その場に崩れ落ちてしまった
台湾「ごめん日本、僕どれだけ強がっても君に死んで欲しくない….」
台湾「君の綺麗で優しい笑顔を見ていたい」
台湾「我儘だよね….僕は君の事、何も知らなかったのに….今更何言ってんだろ….」
涙が溢れてきた
視界がぼやけ、腕で何度も涙を拭った
でも、目から流れ出してくる涙が止まることは無かった
ただ、不甲斐なかった
君の事を何にも知らない僕が嫌だった
きっと僕が犯した一番の罪は、無知って言う事だったんだろうな
あの時、君に素直に綺麗だねって言っておけばよかった
そしたら、君は自殺なんて道を選ばなかったのかな?
後悔ばかりが頭を揺さぶる
泣いている僕を慰めるかの様に優しい口調と声で君は僕に喋りかけた
日本「ありがとうございます….!私は、貴方からその言葉が聞けただけで充分幸せです」
台湾「もっと速く言ってれば何か変わってた…?」
日本「さぁ、それはその時にしか分かりませんね」
台湾「…そっか….」
台湾「じゃあ、日本は今から飛び降りるって訳か….」
日本「そうですね、心残りは果たせましたから」
台湾「日本はいいの….?」
日本「何かですか?」
台湾「死因が自殺で…いいの?」
僕は何を聞いているんだろう
日本が決めた方法なんだから、幸せに決まってる
そのはずなのに…
なのに、なんでだろう
僕はなんとなく、君が後悔しているように見えるんだ
日本「後悔はありませんよ、貴方に言った通り、私は桜が散るように美しく死んでみたい」
日本「今まで、どう足掻いても美しくなれる事なんてありませんでしたから、死ぬ時くらいは美しく死んでみたいんです」
日本「そう、この春の季節、桜が美しく散る季節に命を絶ちたかったのです」
君はそう言い、無邪気に笑った
君はいつも言ってたね
自分には価値が無いと
皆の様な才を持っていないと
口癖の様に言っていたよね
君が君を侮辱する度に、僕はいつも、心の中で言っていた
君はもう、眩しいくらいに綺麗で美しいんだと
でも、今はちゃんと言葉で伝えなきゃ駄目だ
そうでないと、僕も君も後悔する気がする
台湾「そっか….でもさ日本、日本は….」
台湾「日本はもう、充分過ぎるくらい、綺麗だよ….?」
台湾「僕は、いつも君を目で追ってた」
台湾「君の時折見せる、素直で無邪気な笑顔が大好きだから、心から可愛いと思えたから」
口が簡単に動いて、それと同時に涙も溢れてきた
ずっと、君に言いたかったことが全部言えた
もっと最初から素直になれればよかったけどな….なんて
馬鹿みたいな事考えても、もう一度時を戻せる訳じゃない
だから僕は、君を悲しませたくなんか無い
でも、そんな中、僕が君に出来る事は一つしかない
日本「そう、ですか….ふふ、何だか照れますね….ありがとうございます….!」
台湾「いいよ、当たり前のことを言っただけだから
でも、今更日本が自殺以外の道を選ぶ事はないでしょ….?」
日本「そうですね、今更変えようとしても、それは信念をねじ曲げている様なものですから」
台湾「だよね、だから僕考えたんだ」
そう言い切ると、僕は一歩一歩君に近ずいていった
そして、フェンスに掴まっている君の白く淡い手の甲を撫でて、自分の手を上から重ねる
そして、君に顔を近ずけ、
台湾「どうせ死ぬならさ、僕と日本一緒に死のうよ」
と言った
君はただ、驚いていた
でも、どうしてだろう
僕には君が、喜んでいるように見えるんだ
重ねていた君の手を軽く握り、僕はそっと君の目を見つめた
君の真っ黒な目が揺れ、微かに光が灯った
けれど、その瞬間も一瞬
君はすぐにはッとした表情に戻って、僕を止めた
日本「駄目ですよ !貴方が死んでしまっては皆悲しみます!」
日本「それに、あの時貴方も言っていたではありませんか….!」
日本「僕も美しく死んでみたいと….!」
日本「あの時の貴方の言葉は嘘には思えませんでした」
日本「本当に事実を話しているようにしか、見えませんでした….」
台湾「そうだよ、僕も君と同じく美しく死んでみたい」
日本「なら、どうして….!」
台湾「だってこれは、僕にとって一番美しい死に方だからだよ」
日本「….!」
台湾「僕にとってはさ、君と一緒に死ぬということが幸せで、一番美しい死に方なんだ!」
台湾「だってね、僕は日本の事が大好きだから、世界で一番愛してるから」
台湾「君の悪い所もいい所も全部全部可愛いと思えたから」
台湾「そんな君と死ねるなんて、これほど幸福で幸せな死に方なんて他にある….?」
そう言うと、君は目を潤ませ一粒涙を零した
日本「本当ですか……?本当にそう思ってくれますか?」
台湾「勿論だよ!日本!」
僕がそう言った時、君は声を上げて泣いた
その泣き声は繊細なガラス細工のように澄み渡った美しい声だった
日本「うあぁぁぁぁ」
きっと、ずっと我慢してたんだよね
きづけなくってごめんね
君の頭を撫でながら、僕はそう思った
君は目をゴシゴシと擦り、涙を拭った
そして、元気な子供のように、にぱっと笑い
日本「ありがとうございます….!じゃあ、貴方のお言葉に甘えてしまってもよろしいですか….?」
台湾「うん!僕が望んだことだからね」
そう言い、僕は君が居るフェンスの外に飛び降りた
一度深く深呼吸をした
今から僕は死ぬ
そう分かっているんだ
なのに少しも怖くない
恐怖心の欠片も生まれない
それは、大好きな君が隣に居てくれるからかな
日本「….台湾さんは怖くないですか….?」
台湾「うーんあんまり怖くないかな」
日本「私も今更怖いとは思いません」
日本「けど、初めてここに立った時、凄く怖かったんです」
台湾「そうなの….?」
日本「はい、死ぬと心に決めていても、足は震えるし息も荒くなって中々飛び降りることができませんでした
」
台湾「そっか、じゃあ今はどう?」
台湾「まだ怖い?」
そう聞くと、日本はこちらを見てにっこりと笑った
そして
日本「いいえ、今は最っ高に幸せな気分ですよ….!」
と言った
台湾「そっか….それはよかった!」
そっか
そりゃそうだよね
僕達は国で、運動神経とかIQとかは普通の人間よりもずば抜けているけど、感情は人間と変わらないし、怖いという感情もある
僕だって君が今から死のうとしていると知った時はとても驚いたし怖かった
国ってやっぱ面倒だね
他は全部人間離れしてるのに感情だけはそのまま
神様も憎いことするよ
けど、
感情もろとも全部消えて、機会人間みたいになってたら…
君のことが好きだという感情も、君の温かさも、感じられなかったんだろうな
その点に関してだけは、神様に感謝だ
台湾「準備おっけー?」
日本「ええ、いつでもどうぞ」
台湾「じゃあ、いくよ!」
その掛け声と共に、僕は君の手をとり、目の前の景色へ飛び込んた
体が下へ下へと落ちていった
その度に真下からの逆風が僕の体や皮膚に付着してきた
冷たい
その感覚があるだけで、僕自身の脳は中々その、冷たさを認識する事ができなかった
そう考えている間にも時間は進む
どんどんと地面と自分の距離が近ずいて行っているのが分かる
あぁ、死ぬな
そう分かった瞬間
僕の頭に一瞬、走馬灯が流れた
今まで僕がずっと見てきたもの
そして、僕が大好きだったもの
そう、僕がみた走馬灯は、
笑顔で笑ってる君だよ、日本
君は確かにずっと笑ってたよね
でも、長年一緒に居て、僕は今日初めて君の辛さを知った
笑顔の意味を知った
本当に馬鹿だよね
僕は君のことがずっと好きだったのに
気づくの、すっごく遅かったよね
だから、まだ少し僕の意識がある間に
神様にお願いしたいことがある
最後の最後で神頼みなんて、かっこ悪いな…
けど、もしこの願いを神様が叶えてくれるなら…………
最後くらい、言うこと聞いてよね
意地悪な神様
グシャッ
肉が潰れる鈍い音が聞こえた
隣で頭から血を流している君の、血で塗れた手をとり、僕は最後にこう言った
台湾「どう、か、日本が、来世では、ちゃんと、怒、れて、ちゃんと、泣けて、ちゃん、と我儘も言えて、全力で楽しめるよう、な幸せが待ってますように
そして、」
ごくごく普通の人間に生まれて来れますように
僕はそう心の中で呟いた
そして、君の手を握ったまま
僕は事切れた
おわり
いかがだったでしょうか!!
ハッピーエンドなのかバットエンドなのか、分からない終わり方になってしまいましたね…すみません🙇🙇
そして、ここまで見て下さりありがとうございます!
これからも、沢山小説を出していくので、是非見てみてくださいね!
それでは!!
コメント
12件
とても良かったたです!
最高って言っていいのかな…? でもいいます!!最高でした!! 二人の友情?愛情?が見えました 神様!!来世は2人とも幸せな人生が歩めますように!!
語彙力の塊…!