「真白、愛してるよ」
抱きしめ返してくれる…そんなの望んでても叶わない。そう思っていたのに、真白は泣きながら僕を強く抱きしめた。
「私もっ…拓馬くんを愛してるよぉ」
真白は泣きながら、半分僕にしがみつくように言った。声は震えていたし、顔は涙で濡れている。そんな真白を見ていると、僕まで涙が溢れてきた。
「そんなに泣くなよ…」
現状、真白の体は病気に蝕まれていて、もう時間が少ないのはわかっていた。でも僕達は、お互いに愛し合うことを選んだ。だからきっとこの恋に後悔なんかない。僕達はお互いに好きあって、愛し合って、恋し合って朽ちていく。きっと僕は泣くことになる。きっと真白は泣くことになる。けど、後悔だけはしない。
「真白…僕達はきっと、お互いが見えなくなっても消えてしまったとしても、永遠に愛し合おう」
それが僕達の愛の形なのだから…
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!