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「好き」
みんなきっとその一言が欲しいんだ。欲しくって欲しくって、嘆いてる人が沢山いるんだ。
3か月前
「舞ちゃん、おっはよ〜!!」
「おはよー、ってちょっ、痛ったいな!朝から飛びかかって来るなって笑」
いつもの朝、いつもの教室。入学して半年が経とうとしているこの高校での生活にはもう慣れた。私、遠野舞が通っているこの高校は田舎のそこそこ偏差値が高い高校で、いわゆる自称進学校だ。毎日のように小テストがあるし、定期テストは模試並の難しさ。知っていて入学したが、やはり最初はきつかった。でも、もう良くも悪くもそんなのどうでも良くなって、今はそれらを緩くこなしながら学校生活を送っている。
さっき話しかけてきたのはクラスメイトの高瀬希で、私を含め5人いるイツメンの中でもこいつはダントツ元気。毎朝こんな感じで話しかけてくる。
「おはよ」
希の後を追って来た3人にも変わらず挨拶をする。菜帆、由乃、咲、みんな小学校からの幼なじみで、地元の進学校といったらここしかないので高校も一緒になった。
みんなで机を囲み、話し始める。
「ねえ、咲。隣のクラスの星野くんに告ったんでしょ?どうだった?返事は?」
食い気味に菜帆が聞く。
「聞きたい?、、、俺も咲のこと好きだった、付き合いたいだって!!もうマジで嬉しすぎる!」
一同が黄色い悲鳴をあげる。全く、年頃の女子というものはどうしてこんなにも恋バナが好きなのか、、、
私には誰にも言えない秘密が2つある。1つは、BLが好きだということ。もう1つは、希のことが好きだということ。だから、友達の恋バナを聞いているとうんざりするし、希もいつか彼氏が出来るんだと思うと吐き気がする。こんな自分が気持ち悪くて仕方ないのは事実だが、かと言って普通に振る舞う事が出来ない訳では無いのも事実。今日もこうして普通の高校生を演じきっている。