コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
らっだぁ視点
ステージに行け、と言われるが儘に歩き回っていると、館内の地図のようなものをみつけた。
思ってたより広いんだな…
地図通りならこの先…
通路を進んでいると、大きな扉が幾つも横並びになっている空間に出た。
その中で1番近かった扉を開け、中に入る。
ら 「 わ、広…」
そう呟いた瞬間、辺りが急に暗くなる。
ら 「 何だ…!? 」
照明が消えたのか…?
少しすると、急にスポットライトがつく。
「 レディース、アーンドジェントルメン、ようこそいらっしゃいました! 」
光の照らす先には、怪しい人影――
いや、ピエロのような人物が立っていた。
ら 「 一体何が起きてるんだ…? 」
「 oh、クワイエットプリーズ? 」
「 上映中は私語は厳禁、歓声と拍手のみでお願い致します。 」
周りに人も居ないし、恐らく俺に言っているんだろう。
マジでなんだコイツ…?
ここにいるということは敵だよな…?
「 まずはドラゴンの炎舞となります。 」
「 アレックス〜!さぁ、皆さんも呼んであげてください! 」
皆さんて、俺しか居らんし。てか呼ばんし。
「 ほら、アレックス〜!声を上げてー? 」
「 …アレックス〜? 」
ピエロが幾ら名前を呼んでも誰も出てこない。
回数が増える度に、ピエロの声は低くなり、怒りがこもっていく。
「 ア゙レ゙ックス〜゙!早く来るん゙だーッ! 」
「 来いっつってんだろ!早く来やがれ! 」
「 おい゙! 」
強く怒鳴りながら、やがて舞台裏に消えたと思うと直ぐに悲鳴が聞こえた。
「 なんということでしょう、我らが愛しのドラゴン、アレックスが無惨にも切り裂かれ、死んでいるでは無いですか! 」
「 これも一重に、貴様らのせい。 」
ピエロの声のトーンが変わる。
「 もういい。では、とっておきを出しましょう。 」
ピエロがイラつきながら叫ぶ。
「 人形共、おいでなさい! 」
だがしかし、またもや誰も来ない。
さっきから何がしたいんだ…?
「 来い!来いって!命令だ! 」
「 さっきからどいつもこいつも… 」
声を荒らげながら、こちらを指さす。
「 全部!全部全部全部!お前らのせいだ! 」
「 俺のコレクションを奪っただけならず、こちらに来たからともてなしてやろうと思えばすべてぐちゃぐちゃにした! 」
さっきからなんの事だ…?
情緒不安定だなコイツ。
「 …もういい。 」
そう呟くと、ポケットから笛のようなものを取りだした。
その笛はスポットライトの光を反射して、青い光を放っていた。
ピエロはそれを口元に待っていき、思いっきり息を吸い込み、笛に流し込んだ!
―――――――!!!!
ら 「 ッツ…!? 」
凄い高い、耳障りな音が響く。
その小さな笛から出たとは思えないほどの音量で、耳がおかしくなりそうだ。
「 全部お前らのせいだ、ぶっ殺してやるッ! 」
その不快な笛の音は館内中に響き渡った。
気絶させた相手を見はっていた者全てがその音を聞き、明らかな異変に困惑した。
気絶していたはずの敵が、急に目を開き、立ち上がり、同じ言葉を放った。
「「「 Yes、master。 」」」
戦いで満身創痍となった体を無理やり動かし、一目散に走り出す様はまるで人間には見えなかった。
き 「 うっさ…って、おい!急に起きてどこ行くんや! 」
「 行カないト… 」
レ 「 耳がぁぁ……あれ?ちょ、どこ行くの!? 」
「 今行キまス、ユルしテ… 」
コ 「 なんて不快な音だ……おぉ、その傷でまだそんな機敏に動くんだね…ッ? 」
「 わヵリましタ、直ぐ二… 」
皆、それを追いかける。
そして、ぺいんとも、
ぺ 「 この不快な音…まさかッ! 」
ホ 「 壊したはずでは…? 」
ぺ 「 いや、保管庫に入れてたけど、崩壊時に壊れちゃっただろうし、それにアレの使い方を知るのなんて…! 」
ダ 「 ぐちつぼの言ってた道化師って… 」
そんな! まさか、そんな訳、ない…ッ!
あの時、確かに、俺が殺したのに…!!
ぺ 「 急いで行かないと…! 」
らっだぁ視点
笛がなって1分も経たないうちに、別れたはずの仲間が、一斉に俺が入ってきた方の扉からやってくる。
ら 「 みんな…!?どうしてここに… 」
き 「 実は―― 」
「 さァ!次の演目は、お客様参加型となります! 」
「 人形共、やれ! 」
「 さぁ、彼らの猛攻から生き延びて…いや、死んでください! 」