テラーノベル
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うっす。
お久しぶりです。なんと5か月間投稿をしていなかったようですね。すごい!
その間フォロワー様が1100人を超えたようで、とてもうれしいです。
時々コメントを貰う度、すごい嬉しかったです。なので今は夏休みなので沢山書けたらいいと思っています。
今回は前置き。今回の作品はあまりえっっ、、、なシーンが少ない。ごめんね。
これはGWに書き始めたからGWにいますね。おかしな話だ。他作品もちょみちょみ進めています。出したら読んでくれると嬉しいな。
今日は🌈🕒から新人が出そうですね楽しみです。
雨は嫌いだけど好きだ。自分が観客として、見るだけの雨が好きだ。見るだけでいい。手を出そうと思ったことはない。見てるだけぐらいが丁度良いと俺は思います。
GW、どうやら珍しい連日休暇、しかも俺は9連休!というのに人々の嬉しさをほっぽって雨続きらしい。そうニュースで見た気がする。お生憎様、記憶喪失故、友好関係は小さいし恋人なんていない。知りえる記憶上じゃ「私と仕事、どっちが大切なのよ」なんて問い詰められたこともフォークで手を刺されたことだってない。何にも予定のない、縛られていない。けれど、何にもない。
だからこそ最近ハマった散歩や、したいと思った毎日ジョギング生活もGWを機に始めようかと思っていたが雨だからと理由を付けて出来る日は来ないのかもしれない。まあ、いいか。多分三日坊主になってただろうし…はい。
いつだっけか、西の空を眺めれば大抵の天気が分かると誰かから教えてもらった。言われた通り、見渡せばくすんで色褪せた青灰が空を隙間なく埋め尽くしていた。これはまた雨だな、なんてすっかり天気予報士気分だ。賢くなった心地ついでに溜まっていたナンプレの雑誌を開いて、途中だった一問解いてみる。ポツリポツリとコンクリートに落ちる小雨みたいに埋まっていく。やっぱ頭良くなったかもと、今ならいつも押し付けられる報告書すら数分で終わらせるくらいなんでもできる自信があった。
何でもできるというのは嘘で、ただ一つ…いや二つ?できないことは決まりきったことなのだが。
雨が強くなってガタガタ、ビュウビュウと窓を震わせる風が吹いてきた。コンクリートに雨が染み込む匂いが漂って、湿気で少し肌がペトペトしてきた頃、ナンプレが行き詰まり頭を悩ませていた。どうしても数字が当てはまらない。ようやく三分の二くらいのマスが埋まって、これからが一番気持ちいい最後になっていくというのに、なんだか面倒くさくなってきて突然ペン回しで技を極めようとしたり。最終的には何とか暇を潰せることを考えるために頭を回して、無駄な時間を過ごした。夏休みとかの長期休暇特有のなにかをしなければならないという焦り。かといってこんなジメいついた空気じゃあね、何にもしたくなくなる。まあとりあえず、ナンプレを閉じて。店のカウンターのかたい椅子に座ってたもんだから腰が痛くなってきて、「Open」から「Close」に変えて奥に引っ込んだ。
ボスンと音を立ててソファーに倒れた。ジメジメと湿気に悩まされてるというのに雨のせいで少し肌寒くて。一人は寂しいと感じることはあまりないのだが、今日は珍しく一人が落ち着かない。
そんな時は彼のことを考える。
彼は今、どこにいて、何をして、何を考えているんだろうか、と。
この職業柄、年中無休で駆り出されたってごく普通の日常。でも後輩たちが気を利かせて頑張って作ってくれた珍しい長期休暇、きっと彼はひとしきり満足の行くまでゲームに入り浸り、その他は睡眠だろう。まあGW関わらず平日だってゲームを長時間している彼にとっては普通のことなんだろうが。八時間、九時間の配信はざらで、チャンネルを覗けばいつも配信中で心配になる。
このGW中雪の降る地域があるとかないとか。数か月前の冬、死んでしまったのではないかと思うほど長い間音信不通になり、電話をかけても応答なし。最後の綱で履歴書に記入されていた家の住所に赴いてみればデタラメで、何もない雑木林。そして探し始めて一か月と二週間、音信不通になって二か月後、「ワリ、寝てた。」と寝坊にしては長すぎるのに二十分だけ仮眠取ってたみたいなテンションの連絡がきた。その時は寝坊助を除く三人が拠点に監禁する計画を立てていたぐらいディティカは激怒した。かの自由奔放な狼を監視せねば、と。
いま思えば、よく監禁されずに済んだなと感心してしまう。でも本物の住所をヒーロー本部じゃなくてもディティカの三人だけには提出を義務付けられていた。実際に案内してもらい、引っ越しや出張の際に逐一報告するという約束を取り決められて、サインも印鑑も押してもらって。俺という下心がありまくりのやつに知られてドンマイというか、でもこれは小柳くんの自業自得というか、まあ俺はホントの家の場所を知れてラッキーというか。
カツン。
店の方のショーウィンドウから硬いものが当たった音がした。
カツ、カツ
ビュウビュウ
カツン。
何度も鳴って、最初は無視を突き通していたがそろそろ気になってきた。だって、雨にしては固い音だし、石にしては当たりすぎだし、雹にしては少な過ぎる。もし迷惑客だったら…、ないな。せっかく温まったソファーとブランケットとお別れしてズルズルと足を引きずる。なーんか嫌な予感がして、少し足が止まる。
カランとドアのベルが鳴って、警戒しながら見渡す。青いものが見えたと思ったら刹那、顔に冷たいザラザラした紙のようなものが張り付いた。突然空気が吸えなくなったもんだからドッタンバッタン大騒ぎ。剝がそうとしてもなかなか顔にへばり付いたり、水を含んでいるからすぐに破けて口の中に入ったり、まさに踏んだり蹴ったり。まさか新聞紙?
「星導、雨宿り」
「ェ、た、ぁすっ…たすけてっ」
「なにしてんの?」
びちょぬれでヴェールが顔に貼り付いてうざったそうに剥がす小柳くん。濡れた新聞紙にハグされて、しまいにはディープキスもされた俺。
どんな状況だよ、と動揺はありつつも二人で洗面所に向かって顔を洗って。小柳くんは服も下着も濡れているそうで雫が滴るほどだったから、お風呂入る?なんて聞けば、入ると躊躇いなく即答されて。風呂を沸かしながら入ってもらうという形で一息ついた。
俺も服が濡れたからそのまま洗面所で着替えて、二人分の服を洗濯機に突っ込めば、お湯がたまる音と髪をシャワーを流す音が聞こえてきた、そこで俺の家の風呂で小柳くんがシャワーを浴びているという現実を受け入れられてきた。でも雨に濡れた意中の相手が自分の家に来るなんて夢小説か腐小説かAVでしか見たことないご都合じゃん。
暫くしたら小柳くんがシャワーを浴び終わった後の服を出してないことに気づいて、またドタバタ。新品のタオルからシャツからパンツまで、さすがに新品のズボンなんてなかったから洗い立てのスウェットとかパーカーとか。畳み直して、さて洗面所に持っていこうと立ち上がる。はたまたなんともラッキースケベか厄災か、洗面所に入った瞬間。
「あ?」と小柳くん。
「え?」と俺が。
洗面所に男二人。一人は全裸でもう一人は化け物を見たかのように悲鳴を上げた。まだシャワーを浴びていると踏んで来たのに、物音ひとつ立てず洗面所にすっぽんぽんでいるもんだから驚いて目を逸らそう思い切りグリンッとのけ反り、腰を抜かした。
訂正、尻から転んだ。
髪から水滴が、肌からも水滴が這ってバスマットに黒いシミを作った。睫毛に雫が乗っている様子を見るにきっと小柳は服をどうしたらいいか星導に聞こうとしに行くために腰に星導宅のタオルで巻いていたのだと思うが、先に本人が来てしまった感じだ、ナウで。幸い白狼様の白狼様は隠れているが、もし隠れていなかったらきっと俺は気絶ぐらいしていた。そんなことが起きたら裸の客人に介抱されるとかいうシュールな現場が繰り広げられたことだろう。
本来驚くべき素っ裸を見られた本人は堂々としているというのに。まあ俺が大げさなだけだが。でも四捨五入したら真っ裸の同僚…歩く18禁が目の前にいたから仕方がなかったのか?。
間抜けな蛸は持ってきた衣服もすべて手から零れて、ただ弱弱しくわなわな…と手で口を隠すだけだった。まあ手が震えて口を隠せていないのだが。立つことのできない生まれたての小鹿のような足腰でズリズリと後退して、背に戸が当たってこれ以上逃げられないことを察した。そこからというもの情けなくて俯いた。
「なにしてん」
「あの…ちが、違くて…本当にそんなつもりなくて」
「犯人は必ずそう言うんだよね」
くす、と小柳は笑いながら落ちた衣服を拾い集める。
「これ開けて良いん?新品じゃなくても星導のでいいのに」
「それだけは勘弁してください」
「…あ、そうか。すまん」
「いや、その、小柳くんが嫌とかじゃなくて…その…」
まったくもって嫌というわけではない。小柳くんが使用経験ありのパンツを履くことが嫌なんて、あるわけがない。
ただ懸念することがある、変態化だ。もしこれを許してしまったらきっとこれからさらに酷くなる。俺のことだから。最終的には拠点の小柳くんの自室に小型カメラとか盗聴器とか仕掛けかねない。どうせ小柳くんなら一日もせず見つけて破壊一択だろうし。嗅覚も鋭いから犯人も速攻で言い当てるだろうし。何よりお茶の間番組やってるときにストーカー容疑でヒーローが逮捕とか速報出されたくない。
俺は常日頃思う。片思いとかの少女漫画読んでるとなんでこんなに電卓に計算させた円周率みたいに永遠に多量の勇気を出せるのか不思議で仕方がない。俺みたいなヘタレは見てるだけが丁度良いと思いますけどね俺は。
「ま、サンキュ」
「はい、着たら教えてください」
「…てか、いつまでそうやってるつもり?」
「だから着たら教えてっつってんじゃん!」
転倒して俯いてそのままである。立てず、言えず、見ず。
「てか星導くんさぁ、社会の窓開いてんよ笑」
「冗談キツいて」
「いやマジマジ」
片目だけ薄ら開けてみれば、極彩色が覗いている。数秒固まり、目を塞いで、また開いてみればまた極彩色がこんにちはしている。よりにもよって…!!勝負パンツがあるのなら、これは惨敗パンツ。持っているパンツの中でもっとも見られたくなかったやつだ。やらかした、なんてそんなことを考えてたら小さな声でだっさ笑と冷笑の声が聞こえてきたではないか。なにを言っても極彩色のパンツをはいていたことには変わらないので、歯を食いしばって自分でもだっさと呟いてチャックを閉めた。ゆるりと熱をもっていたせいで随分と固くて閉めづらかった。
コメント
1件
うわ、第1話からもうドキドキが止まらないです…!雨の描写がすごく繊細で、主人公の孤独感と静かな諦観がじんわり伝わってきました。そこに突然の小柳くん登場からのドタバタ展開、しかもまさかの全裸遭遇!?「歩く18禁」って表現に思わず笑っちゃいました。でも、そんな中に垣間見える片思いの気持ちが切なくて。極彩色パンツの惨劇も含めて、続きが気になる導入でした🌷