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コメント
5件
き、気になる‼️
夢から覚めると机の上に突っ伏す自分がいた。
?「おい、莉犬」
莉犬「さと、ちゃッ…?」
目覚めると、いるはずの無い。いや、
居ては行けない人がいた。
莉犬「どうして、…」
さとみ「こっちが言いてぇよッ…!!」
さとみ「なんだよこの有様はッ…!!」
さとみ「何聞いたって、」
さとみ「大丈夫、大丈夫ってッ!!」
さとみ「お前のどこが大丈夫なんだよッ…!!」
莉犬「俺ッ…大丈夫だからッ…!」
さとみ「お前の部屋を見てみろよッ!!」
さとみ「ゴミ山じゃねぇかッ…!」
さとみ「冷蔵庫見ても空っぽで、」
さとみ「ゴミ箱見たら、空になったら薬の箱」
さとみ「ばっかりでッ…!!」
さとみ「どこいるんだろうって探したら」
さとみ「机にいるんだッ…!!」
さとみ「お前のどこが大丈夫なんだよッ…! 」
莉犬「さとみくんに何が分かんだッ…!」
莉犬「俺のッ…!俺の何がわかるッ…!」
莉犬「俺だって、一生懸命頑張ったッ」
莉犬「寝る時間も削って、」
莉犬「毎日毎日毎日毎日ッ…!!!」
莉犬「大丈夫?何が大丈夫だッ…! 」
莉犬「大丈夫だと思うかッ…!?」
莉犬「お前らの為にどんだけ時間」
莉犬「費やしてると思ってんだッ…!!!!」
さとみ「知ってるッ…!」
さとみ「そんなことッ…ずっと前からッ…!」
さとみ「でもッ…お前はッ…」
莉犬「なんで気付いてくれなかったの、?」
さとみ「へ、?」
莉犬「なんでッ…!なんでッ…!なんでッ…!」
さとみ「それはッ…!」
莉犬「お前らがそうやって惚気けてるうちに」
莉犬「俺がどれだけ打ちのめされたかッ…!」
莉犬「お前はわかってんのかッ…!」
さとみ「わかんねぇよ、」
さとみ「わかんねぇから教えてくれよ、」
さとみ「俺馬鹿だからさ、何もわかんねぇよ」
莉犬「は、?」
さとみ「でもな、莉犬のいい所なら」
さとみ「なん個でも、何十個でも」
さとみ「何百個でもッ…言えるんだッ」
莉犬「…」
莉犬「教えてよ、」
莉犬「さとみくん、」
莉犬「俺は何を間違えたのッ…」
さとみ「お前はなんも間違ってない…」
莉犬「じゃあなんでッ」
莉犬「なんでこんなになってるのッ…!!」
さとみ「…ッ」
俺はあるところに向かって歩いた。
さとみ「お前ッどこ行くんだ…?」
莉犬「さぁッ…!俺の勝手だろッ…!?」
さとみ「…」
さとみver
莉犬はキッチンに向かっていった。
お腹が空いたのかと、油断していた。
しかし、キッチンから出た莉犬が持っていたのは刃物だった。
今の莉犬に刃物なんてもたせられない。
莉犬の腕には無数の傷。
そして、体はより小さくなり細々としていた。
さとみ「お前ッ…!」
莉犬「さとみくんッ俺もう無理だよッ…」
莉犬「ははッ…」
莉犬「ばいばい、さとみくんッ…」
さとみ「やめろッ…!!!」
辞めくれ…。
もう、もう俺の前から居なくならないでくれ。
?「やっとタヒぬんだ…ふはっ!!」
さとみ「だっ、誰だ…ッ!」
振り向くと、そこにはもう誰もいなかった。
そして、目の前にはお腹をさして血だらけになる莉犬だけがいた。
もしかしたら。
もしかしたら、今救急車を呼べば助かるかもしれない。
そう思って携帯をとり、電話をかける。
そんな俺に気づいて、口をぱくぱくさせて莉犬が言った。
莉犬「さとちゃッ…ポロポロ」
莉犬「呼ばないでッ…ポロポロ」
莉犬「もう、もう終わりにしたいッ…ポロポロ」
さとみ「んな事させるかッ…!!」
さとみ「お前はタヒぬなッ!タヒぬなッ…!!」
莉犬「さよなら、ポロポロ」
目の前には真っ青で暖かくて、血だらけで、泣いているボロボロの莉犬がいた。
電話「火事ですか?救急ですか?」
電話から聞こえる声が静かな部屋に鳴り響いた。
さとみ「救急です…」
さとみ「場所は、〇〇の〇〇〇です…」
さとみ「目の前で…ポロポロ」
さとみ「友人が…ポロポロ」
さとみ「刃物をお腹に刺して…ポロポロ」
さとみ「倒れてますッ…ポロポロ」
さとみ「助けて、助けてくださいッ…ポロポロ」
俺は、人に頼るのが怖い。
人を簡単に信じることが出来ない。
「秘密だよ!」なんて言って、秘密を本当に言わない人はどれだけいるのだろう。
「私は何もしないよ!」と言いながら、何もしない人はどれだけいるのだろうか。
莉犬は、1番最初会った日から。
こいつは、信じていいんだ。
そう確信した。
怖がる自分もいたが、勘が働いたのか…。
大丈夫だ。そう思った。
だから俺は一生守り続けるって、決めたんだ。
お願いだ。莉犬…
諦めるなッ…