文スト二次創作
初投稿です!!!!!!!!!!!!!
ワンク
・武装探偵社は太宰さんの過去を知らない設定(乱歩さんは確証ではなく予想)
・太宰さん病み、過呼吸表現注意 (後々出てきます)
・『十五歳』『太宰を拾った日』『わん!』『黒の時代』『BEAST』など諸々のネタバレ・捏造、妄想注意
・上記の作品知らないと一寸意味不な演出あります(切り離して考えて頂ければ基本大丈夫…な筈)
色々と大丈夫な方のみどうぞ!!!!!!!
地雷さんは回れ右👉👉
____微かに聞こえる、哀しい声。
『______人を救う側になれ』
浅い呼吸を繰り返す誰かを、腕の中に抱いている。
『何方も同じなら、佳い人間になれ』
窓から差し込む光が反射して、拡がっていく紅を際立たせる。
『弱者を救い、孤児を守れ』
その人物の姿を決して視界から外さぬ様、息を詰めて見つめる。
『正義も悪も、お前には大差無いだろうが_』
『______その方が、幾分か素敵だ』
その視線が、動作が、息遣いまでもが愛しく、今にも崩れてしまいそうな程に、繊細で。
『______何故、判る?』
人物の顔が、窓から差し込む明るい光に照らされた。
『______判るさ、誰よりも判る』
『俺は、お前の_________』
太宰「_______ッッ織田作!!!!!」
………………………………夢、か。
太宰「………………ッッ、はぁ…………」
深く息を吐き、手をついて起き上がる。
髪を掻き上げ、鳴り止まない耳鳴りと頭痛に顔を顰める。
月明かりすらも全く無い、真っ暗闇。
手探りで見つけた携帯で時間を見る。
………………午前、2時。
太宰「………………又、か………………」
苦笑いしながら呟いた。
マフィアに居た頃はこの時間迄の残業なんて日常茶飯事だったけれど、この歳では流石に少し堪えてしまう。
………何日も続いているのであれば、尚更。
この頃は何時も、同じ夢を見る。
太宰「………はは、厭な夢の所為で寝られないなんて、」
思わず笑ってしまう。
それにしても、大きな声を出してしまった。
同じ寮に居る社員に聴こえてはいないだろうか。
物音はしない。
安心して胸を撫で下ろし、ほっと息を吐く。
太宰「…………織田、作……………」
暗闇の中で一人呟いた言葉は、誰にも受け止められる事無く消えていった。
結局、あれから一睡も出来なかった。
この頃は毎日夢に魘されていて、正直睡眠不足だ。
その所為か、近頃は頭痛や耳鳴りが何時もより酷い。
太宰「…………ッい゛ッ、」
突如、軽く視界が歪む。
急いで枕元に置いてあった瓶を手に取って錠剤を取り出し、適量を口に放り込む。
与謝野女医に貰った薬。
頭痛に効くので普段から使っているが、最近はあまり効果が見られない。
重く、じくじくと痛む頭を抑えながらも立ち上がり、洗面所へと向かう。
それにしても一体、あの夢は何なのだろうか。
太宰「………否、"夢"と云うより」
もっと鮮明で、繊細な。
まるで………………
太宰「…………………記憶、?」
……………如何にも厭な予感がする。
太宰「考え過ぎか、」
鏡の前で苦笑いをすれば、後ろに影がちらりと見えた気がして。
振り返ると、窓から差し込む光に思わず目が眩む。
日溜まりの中に落ちる影。
私と【この世界】との懸隔を示唆する様で、思わず顔を顰める。
太宰「………ッ、」
…………否、大丈夫。
私は【光の世界】で生きていける。
彼の望んだ世界で、彼の分まで人を救う。
孤児を救う。
私なら出来る。
だって、私には"仲間"が______
『仲間?』
太宰「ッッ?!?!」
…………………誰も、居ない。
太宰「………気の所為、か………」
…………頭が酷く痛む。
前の鏡を見れば、酷い顔だった。
太宰「…………いけない…………」
無理矢理口角を上げ、笑顔を作る。
太宰「よしっ、!」
何時もの笑顔だ。
頬を軽く叩き、寮を出て探偵社に向かった。
太宰「グッドモ~~ニング、諸君!!!!」
勢い良く扉を開け、足を踏み入れる。
午前11時過ぎ。
既に大抵の社員が揃っていた。
定時ピッタリに出社していた国木田君が叫ぶ。
国木田「五月蠅い、この唐変木が!!!!」
国木田「2時間18分43秒の遅刻だ、全く」
国木田「貴様は何時も俺の予定を台無しにして呉れる……お陰で見ろ、仕事がこんなにも溜まっているではないか!」
国木田君がぶつぶつと呟いたと思うと、再度怒鳴る。
敦「あはは……毎日懲りないですね」
その横で苦笑いする敦君。
今日も探偵社は平和だ。
谷崎「そう云えば、今日は依頼が来てましたよね」
谷崎「依頼人の方、もういらっしゃる筈なンですけど…………」
丁度、扉を叩く音が聞こえてくる。
敦「依頼人の方でしょうか?」
谷崎「嗚呼、ボクが行くよ」
谷崎君が扉を開ける。
______________何故か、全身に悪寒が走る。
谷崎君が扉を開けた先には、
……………全身、真っ黒の男が立っていた。
長身で黒髪、黒のインバネスコートを身に纏っている。
黒いハンチング帽を深く被っており、顔は見えない。
妙な…………厭な雰囲気だ。
敦(有名人ですか、?)
国木田(否、知らん筈だが…何処かで見た事がある様な……?)
敦君と国木田君が小声で話している。
谷崎「………あ、こんにちは。依頼人の方ですね。今日はどンな御依頼で………」
長身の男が、片手を挙げた。
谷崎「…………え、?」
社員が揃ってぽかん、と口を開け、長身の男を見つめる。
……………………既視感を覚える、動作。
否、既視感ではない。
あれは……………
太宰「……………真逆、」
乱歩「…………ッッ?!?!」
それまで黙っていた乱歩さんが鋭く叫んだ。
乱歩「不味い、敵襲だッッ!!!!」
探偵社「?!?!」
乱歩「全員、社の外に逃げろ!!!!」
視界が霞み始め、身動きが取れなくなる。
異能力か………?
未だ微かに見える視界を動かす。
靄がかかった視界の端に、依頼人の笑みが映った。
依頼人?「………もう、遅い」
太宰(此の声…………?!)
辺りが白い光に包まれた。
取り敢えずホワイトアウト🌨️させました。次の話では光が収まるんですね。光の向こうでは、場面転換が待っています(?)
更新クソだとは思いますが、頑張りますのでどうか気長に待って下さいませ(泣)
ここまで読んで下さりありがとうございました
誤字・脱字等有りましたら教えて下さい
コメント
7件
天才ですね… 文才がありすぎですうう!!! 織田作の夢見てなんか苦しくなってる太宰さん尊い…!✨(この人は推しが苦しむのが性癖なんです)