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太乱
「乱歩さん」
「なに」
「好きです!!」
「あっそ」
「付き合ってください!」
「むり」
「いい加減にしてください乱歩さん。
何度私をフれば気が済むんですか!」
「自分から告白しといて何いってんだよ
大体これが何回目だと思ってんだ」
「何回目だと思います?」
「興味ない」
「なんとこれで100回目!100回記念ですね!」
「変な記念日を作るな」
「大体お前僕のどこが好きなんだよ」
「推理してみれば分かるのでは?」
「くだらないことに眼鏡は使わないよ」
「乱歩さんにとって私はくだらないこと何ですかっ…」
「私だってですね!?乱歩さんを好きになるとは思いませんでしたよ!なんなら最初は嫌いだったんです!」
「私今まで一度も嘘がバレたこと無かったのに乱歩さんがすぐ見破るから!その目が怖かったんです!」
「それがなんで恋愛感情になるんだよ」
「いやねぇ、見破られたくないのなら全てさらけ出してしまえばいいと思いまして。こうなりました。」
「聞いた僕がバカだったよ…」
「いい加減諦めろ。僕がお前の事好きになるなんて死んでもない」
「ふふ、乱歩さんでも間違うことがあるんですね♡乱歩さんは数週間もたてば私にメロメロになりますよ♡」
「…変な異能とか使うなよ…」
「乱歩さんのことに関して人の手は借りません♡」
次の日
「乱歩さん、駄菓子が切れてます。買い出しに行って来ましょうか?」
「ありがとー国木田」
「おや乱歩さん、指先切れてるじゃないか。医務室くるかい?」
「遠慮しとくよ…」
おかしい。太宰が引っ付いてこない。
しかも真面目に仕事してる。槍でもふるのか。
まぁいいや。
「賢治くーん、なんかいい感じの事件とかなぁい?」
「今のところはありませんね~。
平和っていいことです!」
「はぁ…社長のとこ行こ…」
「しゃちょ~!」
「…なんだ乱歩」
「暇!」
社長は呆れたようにため息をついた
「空いている社員とでも遊んでくれば善いのではないか」
「えー、与謝野さんは今電話取ってるし、国木田は僕の駄菓子買ってるし、谷崎兄妹と敦は任務、太宰は狂ったように報告書書いてる!」
「社長も今丁度書類整理終わったでしょ?
今空いてるじゃん!ね!」
「おい乱歩」
「ん?」
「太宰が狂ったように報告書を書いてるというのは…?」
「うん?ああ珍しいよね!」
「昨日まではさんざん僕に引っ付いてきて使い物にならなかったのに…」
「体調でも悪いのではないか?」
「そんな感じはなかったよ!」
「なら良い」
「乱歩もそろそろ戻れ。今日は警察から依頼が入っていただろう。付き添いには太宰を連れて行け。」
「はぁーい」
「着きましたよ乱歩さん」
「待ってたぞ名探偵」
「今日の依頼は~?」
「最近害はないが少々厄介な能力者がいてな、真実しか話せなくなるって異能なんだ。そいつの逃げ足があまりに速くてな…」
「ふーん、箕浦くん、車出して」
「もう居場所がわかったのか?流石だな名探偵!」
「箕浦くん、ここ。車止めて」
「ここはデパートしかないが…」
「違うよ。そこの駐車場」
トントン、と車窓をノックする
「はい?」
「厄介な異能力者というのは君だね?」
「なんのことです?」
「太宰~こいつ捕まえて」
「了解しました」
「俺じゃねぇよ! バレるはずないのにっ!」
最後の悪足掻きとでも言うように敵は異能を放った。
「!?乱歩さん!」
結果。僕に中った。
「大丈夫ですか!?」
「そんなことより速く異能を解除しろ!!」
「えっ、あぁ、 あ」
「逃げられました!」
「ばか野郎!」
「速く解除しろ太宰」
「いやぁ~私もそう思ったんですけどね?」
「なんと私の異能が効かない!本人に触れないと駄目なパターンですよ」
「てことで…?」
なんだか凄く嫌な予感がする。
「乱歩さんの全てをさらけ出して頂きましょう♡」
そこからはお察しの通り。
全てをさらけ出していると言って良い程あること無いこと吐かされた。嘘は言えないので無いことは吐かされていないが。
しょーもないことからマジのやつまで。
終いには
「私の事どう思ってます?」
「好き」
「おやおやぁ?乱歩さん、私の事好きにならないとかあれほど言ってましたのに?」
「五月蝿い!あんなん照れ隠しだバカ!」
「うふふ、嬉しいです乱歩さん。」
「いやぁこんなに可愛らしい乱歩さんが見れるとは。もう死んでもいい!死のう!」
「そのまましね」
「乱歩さんの気持ちが聞けたことですし心中は如何でしょうか!?」
「絶対しない!」
「…折角僕の気持ちが聞けたってのに…お前は死んでいいのかよ」
「…!乱歩さん…それは…」
「五月蝿い黙れ!」
「矢張り心中しましょう!!!」
コメント
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乱歩かわよ。