『悪魔執事はヴァンパイア』〜私の血は彼らを惑わすSWEET BLOOD〜
SIXTEENTH BLOOD 我以外のことを考えるな。
〜シロ編〜
コンコンッ。
『おい、来たぞ。』
『シロ、開いてるよ。』
ガチャ
『我を選ぶとは…流石と言ったところか。お前が我以外選ぶ訳がないからな。』
『凄い自信だね…。まぁ実際そうなんだけど。そうだよ。シロが好きだからシロを選んだの。』
『メッセージ自体がわかりやすいからな。ベリアン特製のメープルワッフルを貰ったから一緒に食べよう。だったか。これが好物なのは我だけだ。さて……。』
ギシッ
ベットに座っていた私の横にシロは手をついた。
『御託は終わりだ。我はお前が欲しくてここに来た。それ以外理由はない。』
『うん……。』
クイッ
シロは私の顎を持ち上げる。
『我に全て捧げ…奪われる覚悟は出来たか?』
『っ…。』
その問いに間違いは不要だ。私は答えは決まってる。
こくんっと頷いた。
『フッ。それで良い。』
シロは私の首筋をあらわにし、牙を立てた。
カプッ…。
『ん…っ。』
『フッ…お前の血は甘いな――。』
『ん、そこで喋っちゃ…っ。』
『もっと寄越せ…。』
ドサッ
『ん……っ。シロ、痛い……っ。』
『痛くしてるんだから当たり前だ…。もっと吾を感じろ。我以外のことを考えるな。お前は我の物だ――。』
『んぅ…っ。』
強引に唇を塞がれてしまう。
だがわたしにはそれがとても心地よい。
『んぁ、シロ、好き、大好き…っ。』
『あぁ。我もだ。』
『ぁ……っ。』
身体が一気に熱くなるのを感じた。
『フッ…。可愛いな。』
『え…っ?シロ、今、可愛いって…っ。』
『…黙れ。』
『ん…っ。』
再び口を塞がれてしまった。
夜明け前――。
『すぅ、すぅ。』
『…寝たのか。』
(そろそろ夜も明けるな。部屋に戻らなければな。)
グイッ!立ち上がろうとしたら手を掴まれる。
『シロ……。』
『ん、寝言か…?』
『……行かないで。』
『!』
『傍に居て…。どこにも、行かないで…。』
『……。』
我は主を抱き締めてベットに入る。
『我はどこにも行かない。お前の傍にずっと居てやる。』
チュッ
主のおでこにキスを落とす。
翌朝――。
『ん…よく寝た…。』
『おはよう。よく眠れたか?』
『シロ…うん…。おはよう。』
『あぁ。それならいい。我は別邸に戻る。お前も支度を済ませておけ。』
『あ、う、うん。』
(そうだよね…素っ気ないの分かってた。)
『……。おい。』
『ん?』
『…朝食をを食べ終わったら時間あるか。』
『え、う、うん。』
『出掛けるぞ。お前が前に行きたがってたとこに連れてってやる。』
『!ホント?』
『早く支度をしろ。』
『う、うん!』
(ギャップ萌え…。)
次回
SEVENTEENTH BLOOD 私をずっと好きで居てくださいね…?主様。
(この狂気じみた感じ。あのこだよ😏)
コメント
4件
シロのツンデレをあんなにも完璧に出せるの凄すぎます✨
いやそんな神だなんて恐れ多いです!
主様って神だったりします?