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私を助けてくれた人

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私を助けてくれた人

15 - 第15話

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2024年06月15日

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寒さが本格的になってきた12月。


仁人くんのお誕生日が12月15日ということは、つい最近知った新しい情報。



「陽菜は?誕生日いつなの?」

「…3ヶ月後、ぐらい?」

「なんだそれ」

「3月12日。」

「へぇ~、勇斗も3月だよ。」

「ふ~ん、」

「え、興味ない??」

「…あんまり、?」



私は仁人くんのお誕生日が祝えたらそれでいいって言えば、そう?ってニヤニヤする。




「何か欲しいもの、ある?」

「ん~…特にないよ。」

「…じゃあケーキ作るね。」

「いいよ、陽菜も暇じゃないし。」

「暇だよ。冬休み入ってるもん。」

「でもいいよ。」

「ちぇっ、つまんない。」

「じゃあどっか遊びに行けば?」

「やだよ!」

「なんで?」

「仁人くんいないともっとつまんないじゃん」



私は極度の人見知り。

お喋りも苦手。

でも本当は、お喋り大好き。

心を開いた相手には塩。

それが私。




「ふはは!そうなの?」

「…ん、。」

「俺がゲームしてるとき暇してる?」

「…してない、。」

「ねぇ、陽菜ってほんと、かわいいよね。」

「…別に、。」



かわいくない返事に、仁人くんは豪快に笑う。



「あ、体調は?大丈夫?」



少し前に、冬になると鬱っぽくなるって話したからか、急に体調を心配された。



「大丈夫。」

「そう?まぁ、ちゃんと寝れてるもんね。」

「うん。あと笑えてる。 」

「にしても寒いよねー。」

「うん。寒すぎて外出たくないもん。」



「…学校卒業したら、もうバイバイ、?」

「んー、就職するまでいれば?」

「…でも、」

「そうだよね。」




なんとなく、不意に不安になって聞いてみた。

それに、私が居候してるってことが世間にバレたら、きっと仁人くんが傷付くだろうから、。

それは私が耐えられない。

だって助けてもらったんだもん。

そんな私のスーパーヒーローが、…いや、それなら仁人くんは傷付かないかも…?

傷付くのは私だけでじゅーぶん、。




「はい、ご飯食べよう。」

「…今日はいいかな、。」

「あ?食欲ないの?」

「まぁ、」

「へぇー。…もう寝る?」

「…たぶん、。」



「ん?寝てきていいよ。」


ご飯中の仁人くんの背中に寄りかかれば、そんなことを言われてしまった。



「ご飯、…食べられなくてごめんね、。」

「んーん、そういう日があってもいいよ。」

「…」

「家、帰りたくなった?」

「帰りたくない、。」

「じゃあどうしたの?」

「…ひとりで生きていけるかなって、。」



不安な気持ちを素直に言えば、ご飯を食べる手を止めて「大丈夫だよ」って向き合ってくれた。

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