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寒さが本格的になってきた12月。
仁人くんのお誕生日が12月15日ということは、つい最近知った新しい情報。
「陽菜は?誕生日いつなの?」
「…3ヶ月後、ぐらい?」
「なんだそれ」
「3月12日。」
「へぇ~、勇斗も3月だよ。」
「ふ~ん、」
「え、興味ない??」
「…あんまり、?」
私は仁人くんのお誕生日が祝えたらそれでいいって言えば、そう?ってニヤニヤする。
「何か欲しいもの、ある?」
「ん~…特にないよ。」
「…じゃあケーキ作るね。」
「いいよ、陽菜も暇じゃないし。」
「暇だよ。冬休み入ってるもん。」
「でもいいよ。」
「ちぇっ、つまんない。」
「じゃあどっか遊びに行けば?」
「やだよ!」
「なんで?」
「仁人くんいないともっとつまんないじゃん」
私は極度の人見知り。
お喋りも苦手。
でも本当は、お喋り大好き。
心を開いた相手には塩。
それが私。
「ふはは!そうなの?」
「…ん、。」
「俺がゲームしてるとき暇してる?」
「…してない、。」
「ねぇ、陽菜ってほんと、かわいいよね。」
「…別に、。」
かわいくない返事に、仁人くんは豪快に笑う。
「あ、体調は?大丈夫?」
少し前に、冬になると鬱っぽくなるって話したからか、急に体調を心配された。
「大丈夫。」
「そう?まぁ、ちゃんと寝れてるもんね。」
「うん。あと笑えてる。 」
「にしても寒いよねー。」
「うん。寒すぎて外出たくないもん。」
「…学校卒業したら、もうバイバイ、?」
「んー、就職するまでいれば?」
「…でも、」
「そうだよね。」
なんとなく、不意に不安になって聞いてみた。
それに、私が居候してるってことが世間にバレたら、きっと仁人くんが傷付くだろうから、。
それは私が耐えられない。
だって助けてもらったんだもん。
そんな私のスーパーヒーローが、…いや、それなら仁人くんは傷付かないかも…?
傷付くのは私だけでじゅーぶん、。
「はい、ご飯食べよう。」
「…今日はいいかな、。」
「あ?食欲ないの?」
「まぁ、」
「へぇー。…もう寝る?」
「…たぶん、。」
「ん?寝てきていいよ。」
ご飯中の仁人くんの背中に寄りかかれば、そんなことを言われてしまった。
「ご飯、…食べられなくてごめんね、。」
「んーん、そういう日があってもいいよ。」
「…」
「家、帰りたくなった?」
「帰りたくない、。」
「じゃあどうしたの?」
「…ひとりで生きていけるかなって、。」
不安な気持ちを素直に言えば、ご飯を食べる手を止めて「大丈夫だよ」って向き合ってくれた。