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“最初はただの駒と思っていた…”《俺はジャミル・バイパー。先祖代々アジーム家に仕えてきた従者の一族だ。彼女と出会ったのはほんの些細な事だった…》
ー古代呪文語の授業ー
〜教室〜
瑠璃(今日の授業の予習してる)
ジャミル(確か、あれは監督生…)「隣、いいか?」
瑠璃「あ、はい。…確か、ジャミル先輩でしたっけ?」
ジャミル「ああ、そうだ。覚えていてくれたのか?」
瑠璃「はい。凄く素敵な方と思って」
ジャミル「はは、そう言われるのは初めてだ。!(瑠璃の予習ノートを見た)予習していたのか?」
瑠璃「!はい。私はこちらの世界の常識とか分からないので、しっかり予習しないと」
ジャミル「…そこ、違うぞ」
瑠璃「え?どこですか⁈」
ジャミル「ここだ」(瑠璃の予習ノートの間違った所を指差した)
瑠璃「あ、本当だ!(直した)ありがとうございます!助かりました」
ジャミル「ああ。…監督生」
瑠璃「はい?」
ジャミル「君が良ければ、勉強を教えようか?」
瑠璃「!…はい!是非お願いします!!」
《俺にとっては都合が良かった。恩を売っておけば、後で役に立つと思ったからだ。この時から俺は監督生によく勉強を教えてあげ、監督生と接点が多くなった。そして、しばらくして、俺は醜い姿を晒してしまった。それはウィンターホリデー、俺がオーバーブロットした日の事だ》
ジャミル「奪っただと?ハッ…どの口が!!俺から何もかも奪ったのは、お前の方だ!」
瑠璃「ッ!」
《俺は皮肉にもオクタヴィネルの奴らとカリム達により、無事助かった。そして、俺と監督生が話したのは3日後だった》
〜中庭〜
ジャミル(ベンチに座っていた)
瑠璃「ここにいましたか」
ジャミル「監督生か…。ハッ、君を操り人形にしようとした奴なんてほっておいてくれ」
瑠璃「よいしょっと」(ジャミルの隣を座った)
ジャミル「な⁈さっきの聞いてたのか⁈」
瑠璃「聞いてましたよ。でも、側にいるのも誰かと喋るのも決めるのは私自身です。なので、私がこうしたいと思ってやったのでお気になさらず」
ジャミル「ッ!…。(警戒心のない奴め…)だとしても、何故俺に近づいた…?」
瑠璃「…お人好し発動?ですかね」
ジャミル「…は?」
瑠璃「あははは!その反応は当たり前か。…勝手ながら自分と先輩を重ねちゃったんですよ」
ジャミル「僕と君が?」
瑠璃「お恥ずかしい話ですよ?」
ジャミル「…少し聞いてもいいか?」
瑠璃「!…はい。私、元の世界でいじめられていたんです」
ジャミル「⁈」
瑠璃「あー、そんな悲惨じゃないですよ?陰口とか悪口とかですし」
ジャミル(同情のつもりか?)「…それで、君と俺がどう似てるんだ?」
瑠璃「…そうですね。私、可愛いもの着飾るのが好きなんです。ありのままの自分でいられるので。だけど、そのせいでぶりっ子〜とか男と遊んでる〜とか嘘、偽りのある噂を流されて…。その時、一度元の世界で私は私を殺しました。でも、この世界にやって来たおかげで自分を取り戻せました。…ジャミル先輩、おこがましいのは分かってます。だけど、貴方は私より先に自分自身をそれを長きに渡って殺していた。貴方を見て私は昔の私を重ねた。なので、私に出来る事があれば言ってください」(ジャミルの目を見て言った)
ジャミル(俺の目を見て話すとは…怖いものなしか?)「…君は馬鹿か?俺の目を見たらユニーク魔法がかかると思わないのか?」
瑠璃「!…私は貴方を信じているから。だから、大丈夫です」
ジャミル「!…本当、君はお人好しだな」
瑠璃「でしょ?それに…ジャミル先輩には恩があるので、少しでも力になりたいです。私の前ではありのままの口調でもいいですよ?」
ジャミル「…んじゃ、お言葉に甘えようか」
瑠璃「はい!」
《恐らく、この時から監督生、いや瑠璃に惹かれていたんだろう。俺は上手く利用させてもらって俺の愚痴やお願いを言うようになった。それからしばらくして…》
〜スカラビア寮 談話室〜
瑠璃(カレー食べてる)「ん〜♪美味しい!」
ジャミル「それは良かった」
瑠璃「…あの、ジャミル先輩。なんでこんな事を?これジャミル先輩の得になりますか?」
ジャミル「ああ、それは(瑠璃の口についていたカレーを取り、ペロッと舐めた)君を手に入れる為と言ったら、君はどう答える?」
瑠璃「⁈///」
“もう我慢しないと決めたんだ。君を手に入れてみせる。大人しくしてくれよ?俺のラピスラズリ(瑠璃)”
〜to be conteneu〜
【あとがき】
ラピスラズリは別名瑠璃と言われていて、つまりはラピスラズリ=瑠璃なんです。皆さんはご存知でしたか?ちょっとした私の豆知識でした。