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ゆかボンド
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──────Sれいまり視点──────
私は、しばらくの間、ガンマスさんと行動を共にした。と、言っても別に目立ったことをするわけでもなく、私の縄張りの一つである湖で日常を謳歌する程度だった。
別に、ガンマスさんについては大体のことは物語で把握している。と、言っても種族や名前、年齢や能力程度しか知らないが。
しかし、ガンマスさんは自身の種族を言うのを躊躇っていた。このことから自身の本当の種族を言いたくないらしい。だから、私はそれをサポートするために、適当なことをほざいてみる。
「ガンマスさんの翼的に天狗なんですか?」
私がそう尋ねると、ガンマスさんは笑いながら肯定してくる。
「あはは!そうなんですよね〜。…私の翼、見てたんですね。」
「さっきちらりと見えちゃったんですよね!かっこいいなーって!」
ガンマスさんをよいしょしつつも、考えていることは違うこと。…本当は違う種族なのに、嘘をつくんだ、と内心思いつつ。まあ、嘘なんてありふれてますし、この程度の嘘は私からすれば可愛いものだな、なんて考えを改める。
さて、しばらく待っていればここには茶子さんと菓子さんが来るはずだ。そんなことを考えつつ、木の実を食べて日常になっていった日々をおくった。
でも、本音を言うならば。こんな平和な時間が何百年も何千年も続いて欲しいと思ってしまった。
「───れいまりさん!」
「どうしたんですか?」
いつの間にか数千年が過ぎ、物語として十分やっていけるほどの種族へと成長していた。妖狐ではなにかに化けること程度しかできなかったが、今では人の心を読む読心術や神通力、ある程度の人の心を操ったり、自然界のエネルギー使えたりする、そんな力を手に入れたおかげか、森の中ではお偉いさんになれたものだ。当然だが、既にこの森の主はガンマスさんである。もっと領土を広げてガンマスさんがよりよく過ごせる土地を、と思ったがガンマスさんが拒んだのだこれ以上広げることはしなかった。
「んで?ご要件の程は?」
「えと、森の主に用がある、という方が訪ねてきまして…。どうします?」
そう困った表情で相談してくるのは茶子さんである。いつものピンク色のリボンで髪を括っており、その薄い羽を瞬きする間に何十回も羽ばたかせて飛んでいた。
私は、少し悩んだ末、その訪問者が誰かを察し、すぐにその場に向かうことに決める。
「とりあえず、私が対応しますので。茶子さんはガンマスさんが多忙でなければ連絡してください。」
「ご安心を!ガンマスさんの方には菓子に向かわせてます!」
相変わらず優秀なものだな、と思いつつ、私はその足で訪問者、と呼ばれるその者に会うために、茶子さんに案内して貰う。
「それでは、案内を茶子さんお願いしますね。」
「了解です!」
そう言って、案内にしたがって私は来訪者の元へ行く。
日常の崩壊を感じながら。
「お初にお目にかかります。九尾さん。私は【人間】のめめんともり、と言います。以後、お見知り置きを。」
「先程の説明にあっためめんともりさんの弟子。【魔女】のレイラーです!」
「…【龍】の八幡宮。」
「はい!ぽれが【獣人】のぜんこぱすです!」
「【吸血鬼】のルカと…」「その妹で同じく【吸血鬼】のひなだよ〜!」
「【ウーパールーパー】の突然変異!ウパパロンだ!」「【地獄の猟犬】のラテです」
「【天使と悪魔のハーフ】のメテヲだよ〜。イェーイイェーイ!」
「…ぁー。【狐】のれいまり、です。」
この数の圧倒的数につられて、私もたどたどしく自己紹介をする。ちゃっかりと種族を変えつつ、だが。それにしても…まさか、既にここまで集まっていたとは。物語でもこうだったっけ?と数千年前に覚えたはずの物語を思い出す。なるべく詳しく覚えたはずだが、なぜだか糸が絡まったように思い出せない。まあまあ、別にいいか。そんなことを思いつつ、私は、既に知っている要件を書く。
「どう言ったご要件での来訪者でしょうか?すみませんね。まともなおもてなしができずに…。何しろ、こんなに辺境の地にこんなにも人が来ると思っておらず。」
「いえいえ、お気になさらずに。突然来た私たちにそこまでのおもてなしは難しいものでしょうし…。」
そんな相手の顔色を伺い合う世界一意味のない時間を過ごしつつ、ガンマスさんが来るまでの間、雑談をしておく。
「そういえば、どうしてこんなにも多人数を引き連れているんですか?しかも、聞いた感じ、人間?の方がリーダーなんですか?」
私がそう困惑したふうに尋ねる。もちろん、この世界のめめさんが人間と偽っているだけで本当は【死神】であることくらい知っている。しかも、神界から逃げてきた、最高神の片割れでもある、逃亡中の神であることも。が、そんなことをこんなただの九尾である私が知るわけもない。あーでも心が読めなかったから人間じゃないだろ、と言ったら私に興味をもって、【めめ村】に入れてくれるかもしれないな、なんて思いつつ。
「まあ、なんて言いましょうかねぇ。」
「何?師匠がリーダーじゃ不満があるって言うんですか?人間だからって言う偏見でもあるんですか?」
そう言って、レイラーさんは私に杖の先端を突きつけてくる。この世界のレイラーさんは割とキレやすい。と、言うよりまだまだ成長途中なのだろう。生まれて間もない…十数歳程度とみた。この頃の魔女は血気盛んで好奇心旺盛なものだ。まだまだガキだな、と思いつつも私はそんなこと気にせず、なんならそれよりも年下というていで進めようと思う。まあ、年下だと思わせた方が楽、というのもあるし、実際馬鹿な振りをしていた方が交渉として有利であることを知っている。
「いえいえ。ただねぇ。人間にしては、その魔力量はおかしいと思いませんか?皆さん総出で我々を騙しにきてるのでは?と思っただけですけど。」
そう言ってやれば、相手方は動きを止める。レイラーさんが杖を握る手をさらに強くなる。ありゃ、警戒させてしまったか、とそりゃそうなるだろとツッコミを入れたくなるようなことを思いつつ私はめめさんを見る。
つまり、この言葉から言いたいのは「お前の嘘は見破っているぞ」という警告。
今までのルートから学んだのだ。誰も信頼するのも、信用するのもダメだ、と。私はこのルートでガンマスさん以外に信頼を預けることはしない、と決めた。
そもそも、この人達と関わらなければ問題が起きることなんてないはずなのだ。一生蚊帳の外で見守れるはずなのに。そうでもしないといけないのは物語としてつまらないとされ、没にされて、やり直させられるからだ。
もしかしたら、このSルートだって、何十回目の挑戦なのかもしれない。そんなことを思いつつ私は相手の次の反応を見てみる。
「…おそらく、それは私の能力が関係してるだけですよ。お気になさらずに。」
そう言って、めめさんは敵意のない笑みを浮かべる。…こっわ。そう心の中で呟きつつ、背後からガンマスさんの気配がして、振り返った。
ここで切ります!これ以上書くと4000文字は余裕で超えるので、きりが悪いですが今日はここまでで!なーんかWeb版で慣れてるとすごくアプリが書きにくく感じる。なんでだろ?というよりそんなに違いがあるものなのだろうか…?まあ、今回さらりとめめ村の中で本来いちばんの年下である奴がレイラーさんということが明かされたしたね!めめ村に入った時にはレイラーさんはまだまだ10代前半ですからね〜。小さい…。まあ、そのせい?で割とすぐ魔法を使っちゃうんですよねぇ。仕方、ない?
それでは!おつはる!
コメント
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今までもそうだけどれいまりさんずっと心の中とか考え方の部分に少し子どもっぽさを感じるんだよな〜