テラーノベル
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ベリアンの声を聞きつけて、たまたま部屋に居た2階の執事たちがや駆けつけた。
ベリアンは少女に怯えていて、少女は混乱した様子でベリアンに手を伸ばしている状況だった。
「ベリアンさん!?大丈夫ですか?」
まずハウレスが怯えているベリアンの無事を確認する。
フェネスは主がまた暴力的な人かも知れないと少女を観察した。
ボスキとアモンは弱っちそうな主に怯えるベリアンを不思議そうに見ていた。
「え!?あ、主様・・・もしかして、人間!?ですか!?」
フェネスがそう叫ぶと、執事達の顔色が変わった。
「人間、だと!?」
「人間って・・・実在するんっすか!?」
「人間!?初めて見たぞ!?」
『え、人間ってそんなに珍しいんですか?』
少女は人間と聞いて驚いた執事達にびっくりしてそう叫んだ。
「え?」
『え?』
「「は?」」
「・・・もしかして、主様は人間が多い世界からいらっしゃった・・・?」
フェネスの呟きに主が頷く。
『そう、です。私は人間がたくさんいる世界から来ました・・・。逆に、私の世界には耳とか尻尾のある人はいません・・・』
「なるほど、そうでしたか・・・」
ベリアンは主が耳や尻尾を珍しがって触ろうとしていたことを思い出し、納得した。
「じゃあ、こっちの世界は主様の世界とは全然違うってことっすか・・・」
アモンが首を傾げつつ呟く。
「こっちに居る時に気をつけてもらうこととか教えなきゃいけねぇな」
ボスキは腕組みしながら言った。
「主様、不安かと思いますが俺達が必ず御守りいたしますのでご安心くださいね」
ハウレスが丁寧に頭を下げた。
主の部屋は前の主が使っていた家具がそのまま置いてあるので、少女には全てが大きすぎた。
椅子でも1人で座るのに苦労する大きさだったため、食堂でお茶をしながらこの世界の説明をすることになった。
「ロノ君、バスティン君、新しい主様がいらっしゃいました。
こちらの世界では珍しい人間の主様なので、こちらの世界について説明をする予定です。
お茶とお菓子を用意していただけますか?」
「はい!ってええっ!?主様人間なんですか!?」
「うるさい・・・ところで、人間とはどういう生き物なんだ?」
「耳も尻尾も無くて、とてもか弱い生き物です。私達獣人が守るべき存在でもあり、主としても生物としても大切にしなくてはいけません」
「・・・そうなのか」
バスティンはイマイチ人間についてわからないようだったが、興味が出てきたのかお菓子を持って食堂までベリアンに着いてきた。
ベリアンを待つ間に、騒ぎを聞きつけた他の階の執事たちも食堂に集まってきていた。
「人間だ!」
「本物!?」
「耳がない!」
「尻尾もない!」
「触っても!?」
少女は大きな執事達に囲まれて狼狽えていた。
執事達はおっかなびっくりサラサラの髪を摘んでみたり、爪が当たらないよう指を曲げて撫でてみたり、懐いて頭を擦り寄せたりと様々な反応を示していた。
特にラムリとラトの懐き方は顕著で、珍しく獣の姿になって膝と肩に乗っていた。
「主様〜!撫でて撫でて!」
ゴロゴロと喉を鳴らしながら膝に乗ったラムリが撫で撫でを要求する。
そんな主の肩に乗っているラトがスリスリと首周りに満遍なく擦り寄って匂いをつけていく。
「ちょっとラトっち!匂いつけるのはズルいよ!」
「ラムリくんだって撫でてもらっているではないですか。これくらい構わないでしょう?ね、主様?」
『あ、うん。くすぐったいけど、あったかくてフワフワで気持ちいいよ』
ラトは機嫌よさそうに尻尾で主の鼻をくすぐった。
『はうっ、はっくしゅっ!』
「こら、ラト君そのくらいにしなさい」
「そうだよ!主様が困ってるでしょ!」
低く唸るような声とキャンキャンと吠えるような声がして振り向くと、ラトを抱き上げた大きな人と小柄で可愛らしい少女が居た。
大きな人にはフッサフサのおおきな尻尾が生えており、主はそれに吸い寄せられた。
『あの!触ってもいいですか!?』
「あ、あぁ、構わないよ」
フッサフサの尻尾をモフらせてもらいながら執事達に自己紹介をしてもらった。
ベリアンがロノとバスティンを連れてくると、こちらの世界についての詳しい説明をしてくれた。
人間はこちらの世界では獣人の庇護下にあること、数がものすごく少なく貴重なこと、獣人に比べあらゆる部分で劣っていること、珍しさからペットとして飼われているケースもあること、などなど・・・
また、獣人達でも歯が立たないほど強力な天使を倒すために悪魔執事がいること、悪魔執事の力の解放ができるのは主だけということ・・・
少女はただ黙ってその説明を聞いていた・・・
MAKO
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コメント
1件
うわあ、第3話、すごく楽しく読ませてもらいました!ベリアンが怯えてるのと、執事たちが「人間って珍しいんすか!?」ってパニックになってるギャップが面白かったです。特にラムリとラトが獣姿で懐いてるシーンはめちゃくちゃ可愛くて、つい「撫でたい…」って思っちゃいました(笑)。悪魔執事と人間主の関係性の設定もじわじわ効いてきて、これからどう展開するのかすごく気になります!