テラーノベル
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らすく
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※あくまで二次創作!苦手な方はここてまストップ!
🤍🌙:つき
🩵:てん
💙:そう
てん目線:
数日が経った。あれからつきからの連絡は来ていない。俺からも送っていない。送ろうとして、何度も文章を打っては消した。『元気?』とか『また飲みに行きたい』とか、そんな無難な言葉ならいくらでも浮かぶのに、送信ボタンが押せない。だってそれじゃ足りないと、俺自身が一番わかっていたから。
レッスン中もつきのことを考えてしまう瞬間があった。とあとめあが振り付けの確認をし合っている横で、俺は鏡に映る自分の顔を見てあの夜のことを思い出していた。つきの指が頬に触れた感触。唇の温度。『てんが可愛いからだよ』という声。あれは、本当に練習だったのか。
💙「てん、どうした? 最近ぼーっとしてるけど」
休憩中、声をかけてきたのはそうだった。うみの隣に座りながら、俺の顔を覗き込んでいる。
🩵「ん、なんでもない。ちょっと寝不足」
💙「ふーん、まぁ無理しないでね」
そうの目は俺を心配している色をしていた。そうは昔からそうだ。うみといても、周りをよく見ている。俺が何か抱えていることにも気づいているんだろう。でも、さすがに『つきとキスしました』なんて言えるわけがない。
練習が終わって楽屋に戻ると、スマホの通知が目に入った。つきからのLINEだった。
🤍🌙『お疲れさま。練習終わった?』
心臓が跳ねた。すぐに返信しようとして、指が止まる。なんて返せばいい。『終わったよ』だけじゃ足りない気がする。でも何を書けばいいのかわからない。結局、シンプルに返した。
🩵『うん、今終わった』
既読がついて、すぐに返事が来る。
🤍🌙『今からご飯でもどう? 』
🩵『いいよ、どこ?』
つきが指定してきたのは、スタジオから徒歩五分の小さなご飯屋さんだった。俺は荷物をまとめて、誰よりも早く楽屋を出た。
店に着くと、つきは窓際の席に座っていた。
🤍🌙「お疲れ〜」
俺に気づいてつきが手を振る。その笑顔を見た瞬間、あの夜のことが全部蘇って顔が熱くなるのがわかった。
🩵「お疲れさま。ごめん、待った?」
🤍🌙「全然。今来たとこ」
向かいの席に座ると、つきがメニューを俺の方に押し出した。
🤍🌙「好きなの頼んでいいよ、俺が奢るから」
🩵「え、悪いよ」
🤍🌙「いいから。てんには借りがあるし」
借り? と聞き返すと、つきは悪戯っぽく笑った。
🤍🌙「この前、悩み聞いてもらったでしょ」
🩵「それはこっちが聞いてもらった方でしょ」
🤍🌙「お互いさまってことで」
そう言われるともう断れなかった。俺は定食を頼んで、つきも同じものを頼んだ。運ばれてくるまでの間、つきは窓の外を見たり箸を揃えたり、なんだかそわそわしているように見えた。つきがそわそわするなんて、珍しい。
🤍🌙「てんさ、あれから考えた?」
定食を食べながらつきが言った。俺は箸を止める。
🩵「何を」
🤍🌙「ペアのこととか、立ち位置のこと」
🩵「……うん。でもまだ答え出てない」
🤍🌙「そっか」
つきは少し俯いて、それからまた顔を上げた。
🤍🌙「ごめんね、変なことしちゃって」
🩵「え」
🤍🌙「あの時、てんが悩んでるの聞いてたらいてもたってもいられなくなって。でも後から考えると迷惑だったかなって」
🩵「迷惑なわけないよ」
思ったより大きな声が出た。店内に少し響いて、つきが目を丸くする。俺は声を落として続けた。
🩵「迷惑とかじゃない。ただ、俺が……」
言葉が出てこない。何を言いたいのか自分でもわからなかった。つきが黙って待っている。その視線が優しくて余計に焦る。
🩵「俺、つきのこと……」
🤍🌙「うん」
🩵「友達だと思ってる」
言ってから、違うと思った。でも言葉は出てしまった。つきは一瞬だけ寂しい顔をして、すぐに笑った。
🤍🌙「うん、そうだね。俺もてんのこと大事な友達だと思ってるよ」
その言葉に安心したような、悔しいような変な気持ちになった。店を出て駅まで歩く間、二人ともあまり話さなかった。別れ際、つきが立ち止まる。
🤍🌙「てん、次はいつ会える?」
🩵「え、また誘ってくれるの?」
🤍🌙「うん。てんと話してると落ち着くから」
🩵「……俺も」
🤍🌙「じゃあまた連絡するね」
🩵「うん、気をつけて帰ってね」
つきの背中を見送りながら、俺はあの夜のことを思い出していた。『友達』という言葉を自分から選んだくせに、全然納得できていない自分がいた。つきの『次はいつ会える?』という言葉が頭から離れない。単なる友達がそんなこと聞くんだろうか。それとも俺が意識しすぎているだけなんだろうか。
家に帰ってベッドに横になると、スマホが震えた。つきからのLINE。
🤍🌙『今日はありがとう。またね』
🩵『うん、またね』
短いやりとりなのに何度も読み返してしまう。あの夜、つきが『俺で練習する?』と言った時の声を思い出していた。あれは、本気だったんだろうか。それとも本当に冗談で、俺が勝手に意識しているだけなんだろうか。わからない。でも、もしまた同じことを言われたら、今度は逃げない気がする。そう思っている自分が情けなくて、でも正直で少しだけ嬉しかった。
翌日のレッスン。鏡の前に並んだ九人。とあとめあは相変わらず隣同士で、うみとそうも自然に並んでいる。ひろとらん、ねるとたくもそれぞれ固まっている。俺はというと、今日も一人で鏡の端の方に立っていた。振り付けの確認をしながら、ふと隣を見る。誰もいない。当たり前だ。でも、昨日までと違ってその空白が寂しく感じなかった。つきの顔が浮かんだからだ。
休憩中、スマホを開く。つきからの連絡はない。でも、俺から送ってみようと思えた。今度はなんて書けばいいか、少しだけわかった気がした。
🩵『次の休み、空いてる?』
送信ボタンを押す。すぐに既読がついて、返信が来た。
🤍🌙『空いてるよ! どうしたの?』
🩵『会いたい』
自分でも驚くほど素直な言葉が出た。でも後悔はしなかった。つきからの返信は少し時間がかかった。
🤍🌙『うん。俺も会いたい』
その一言を読んで、俺は楽屋の隅で小さくガッツポーズをした。とあがそれを見て『てん、なんかいいことあった?』と聞いてきたけど、『別に』とだけ答えておいた。だってこれは、俺とつきの間にできた初めての『俺だけの』何かだったから。
次の休み。待ち合わせは前と同じ場所。でも今回は俺が先に着いた。少しだけ早く来すぎた。つきが来るまで、昨日のLINEを読み返す。『会いたい』『うん。俺も会いたい』。それだけのやりとりなのに、何度見ても胸が温かくなる。十分後、つきが現れた。今日は私服でいつもより少しだけ大人っぽく見えた。
🤍🌙「お待たせ、早いね」
🩵「うん、ちょっと早く来すぎた」
🤍🌙「ふふ、なんで」
🩵「……わかんない」
🤍🌙「そっか」
🩵「今日のつき、なんか大人っぽいね」
🤍🌙「そお?」
🩵「うん、なんか見蕩れちゃう、、、」
🤍🌙「っ、、ありがとう」
ふふっと笑いつきが俺の隣に並ぶ。今日はどこに行こうか、とつきが聞いてきた。俺は少し考えてから言ってみた。
🩵「つきの家、行きたい」
🤍🌙「いいけど、なんで?」
つきが意地悪な顔で聞いてくる。
🩵「んん、いわせないで」
🤍🌙「wいいよ」
つきの家に着いて部屋に入ると、前と同じ香りがした。でも今日は、その香りに少しだけ意味があるような気がした。
🤍🌙「なんか飲む?」
🩵「んー、お酒ある?」
🤍🌙「珍しいね、てんが飲みたがるなんて」
別に飲みたいわけじゃなかった。多分酔って勢いを良くしたかっただけだ。
🩵「まぁ、いーじゃん。ある?」
🤍🌙「あるよ〜、俺も飲も」
ふたりで飲んで少し経った。今なら酔った勢いで甘えられる、、
🩵「つきぃ〜」
つきの膝に顔を置く。
🤍🌙「どうしたのw?」
🩵「ん〜、ねぇつきぃ、」
🤍🌙「なに?」
🩵「練習のぉ、続きしてぇ?」
🤍🌙「てん、酔ってるでしょw」
🩵「酔ってないも〜ん」
🤍🌙「酔ってるよw明日絶対覚えてないよw」
🩵「覚えてるもん、でも今日は俺からしたいのぉ」
🤍🌙「ん〜、風呂場借りる?w」
🩵「つきのえっちぃ」
🤍🌙「どっちがw」
俺はつきの膝から起き上がってキスをしようとしたら案の定拒まれた。
🤍🌙「ちゃんと可愛くお願いして?」
🩵「なにその条件ぃ、」
🤍🌙「ほら早く」
🩵「つきぃ、ちゅーして?」
🤍🌙「可愛い、、」
つきの方からキスをしてくれた。つきの唇は柔らかくて冷たいけど、触れるとだんだん温かくなる。さっきまでとは違って、俺からつきの首に手を回した。つきは少し驚いたように息を呑んで、それからゆっくり俺の背中に手を回した。キスはすぐに深くなって、つきの舌が俺の唇をなぞる。俺はそれに応えるように口を開いた。お互いの呼吸が混ざって、どっちのものかわからなくなる。つきの手が俺のシャツの中に入って、背中を撫でる。俺はつきの髪を掴んで離さないようにした。
🩵「んっ、つき……」
🤍🌙「てん、」
🩵「もっと、」
🤍🌙「だめ、」
🩵「なんで」
🤍🌙「てんが本気でそう言ってるのかわかんないから」
🩵「本気だよ」
🤍🌙「酔ってるからでしょ」
🩵「酔ってないってば!」
🤍🌙「じゃあ明日、同じこと言える?」
🩵「……」
🤍🌙「言えないなら今日はここまで」
🩵「わかった、言う」
🤍🌙「そっか」
つきはそれだけ言って俺の頭を撫でた。それから少しだけ離れて、俺の顔をじっと見た。
🤍🌙「てん、」
🩵「ん?」
🤍🌙「俺はてんのこと、友達じゃないと思ってるよ」
🩵「えっ」
🤍🌙「でも今はまだ、それ以上にはなれない」
🩵「なんで」
🤍🌙「俺は元メンバーだから。てんのグループにいる人たちと、てんの立場を考えたら俺が近くにいるのはよくないと思う」
🩵「そんなの気にしない」
🤍🌙「てんは気にしなくても、俺が気にする」
つきの声は静かで、でも強い意思を感じた。俺は何も言えなくなった。
🤍🌙「だから今日みたいに会うのも、これっきりにしよう」
🩵「え、やだ」
🤍🌙「わがまま言わないの」
🩵「つきこそわがままじゃん」
🤍🌙「そうだね、ごめん」
つきはそう言って笑った。でもその笑顔はいつものつきじゃなかった。寂しそうで、無理をしているように見えた。俺はその顔を見て、何も言えなくなった。つきが立ち上がって、俺の前に立った。
🤍🌙「今日はもう帰って。タクシー呼ぶから」
🩵「つき、」
🤍🌙「早く」
つきに急かされて、俺は仕方なく立ち上がった。玄関に向かう途中、つきの部屋を振り返る。つきは俺の方を見ずに、窓の外を見ていた。タクシーに乗って、家に向かう間ずっとつきの言葉を思い出していた。『友達じゃないと思ってる』『でも今はまだそれ以上にはなれない』。その言葉が頭の中でぐるぐる回る。家に着いて、ベッドに倒れ込む。スマホを開くと、つきからのLINEが来ていた。
🤍🌙『ごめんね。今日は楽しかったよ。おやすみ』
🩵『うん、おやすみ』
それだけ返してスマホを閉じた。目を閉じると、つきの寂しそうな顔が浮かんだ。あれは、俺を守るための顔だったんだろうか。それとも自分を守るための顔だったんだろうか。わからない。でも、一つだけわかったことがある。俺はつきのことが好きだ。友達じゃない。でも今はまだ、その気持ちをどうすればいいのかわからない。つきが『それ以上にはなれない』と言った意味を、俺はまだ理解できない。
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つづく
リクエストなどあったらコメントしてみてください〜😊(ペア名書いて!)
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