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昨日のあの出来事から曲のインスピレーションがわんさか浮かび上がって来る。恋というものは何かを表現する者にとって毒にも激薬にもなってしまう。昨日あの後ローレンは恋人の家に帰り一緒に夕飯を食べ彼氏と寝たのだろうか。ローレンと同じシャンプーを使って、同じ香りがする衣服を纏い、ローレンの長い髪の毛を乾かしたのだろうか。そんなことを考えているとまた歌詞やらメロディーやらが浮かび上がって来る。それも愛やら恋やらを訴えるラブソングが。
nqrseはページを変え、力なくキーボードを打つ。
「男 好きになった」
「好きになった人 彼氏持ち」
「恋愛 アタック方法」
Googleのページを開きガタガタとキーボードを打つ。男を好きになったのは初めてだった。
そもそも何人かと交際経験はあるものの全てがセフレのようなもので好きな人にどう接したら良いのかさえもnqrseには分からなかった。
P「なんだか歌詞が可愛いらしいですね」
🍥(可愛らしい…)
P「曲調はすごくnqrseさんらしさを感じるんですけど、歌詞は可愛らしさを感じる」
🍥「…プロデューサーさん的にはバンドには似合わないですかね?」
P「ボーカルの不破くんが歌ってる姿は想像出来ないですね、」
P「ローレンくんならこの女々しくもあどけない歌詞を消化できそう…」
よりによってローレンか…
P「何か心境の変化でもあったんですか?」
🍥「え?」
P「こういう曲のイメージが無かったので」
🍥「あぁ、まぁあ…りましたね。」
P「そうなんですね。 次も期待してます😊」
P「会議室はもう今日は使われないので涼んで行ってください。外暑いので」
そう言いバンドの総括プロデューサーは部屋を後にした。
🍥(ローレンの彼氏にあんなこと言ったから絶対警戒してるよな〜)
🍥(医学部の彼氏強すぎ、将来有望すぎるだろ)
🍥(俺だって作曲家でファンも居るし顔もそれなりに良い)
🍥「俺だって負けてないよ、!」
🗝「ん!?何に?!」
🍥「うわぁ?!」
そこには扉からひょこっと顔を出したローレンが不思議そうな目でこちらを見ていた。
椅子から転げ落ちたnqrseは近寄ってきたローレンを見つめる。
🍥「ま、待って俺の心臓飛び出てない?」
ドッキン!ドッキン!と体全体に心臓の音が響く。
するとローレンはnqrseの胸に手を置き、耳を当てる。
🗝「う〜んこれはnqrseさん。変なことを考えて居ましたね〜笑」
ニヤニヤしながらnqrseを見るローレンは頬が火照っており、少し汗ばんだ状態だった。
きっとこの、夏の炎天下を歩いて来たのだろう。
🍥「ふふ笑当たり笑」
🍥「変なこと考えた」
🗝「え?!ま…?」
ローレンはボフッと顔が赤くなってしまう。
🍥「あはは!普通に課題してたんだよ」
🍥「なんか事務所に用事があって来たの?」
nqrseは椅子に座り戻す。
🗝「あっ!そう!」
ローレンはスクールバッグをガサゴソと漁り、何かを探している様子だった。
🗝「今日貰ったんだ!模試の結果!」
🗝「B判定!!」
ローレンは口角を緩ませながらnqrseに紙を渡す。
🍥「えぇ!すごいじゃん!?」
🗝「nqrseが数学教えてくれたおかげだよ!」
🗝「ありがと!」
そうニコニコと笑うローレンの笑顔は夏の太陽よりも眩しく、nqrseの瞳にキラキラと光が差し込むようだった。