テラーノベル
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続きです
演習場γの空気は、物理的な冷気と、張り詰めた感情の軋みで爆発寸前だった。
切島に突き飛ばされ、壁に背を預けた永久の周囲では、
床を這う氷がパキパキと不気味な音を立てて結晶化し、鋭い刃のように切島の足元へ迫っていた。
切島は硬化した拳を構え、親友を傷つけられた憤怒に震えている。
だが、永久の瞳に宿ったのは、彼らへの敵意ではなく、
己の正義を押し付けてくる「無理解」に対する、根源的な怒りだった。
「いい加減にしてよ、」
永久の声は低く、地を這うような重圧を持って響いた。 彼女が右手を振り上げると、
周囲の氷が一斉に鎌首をもたげ、切島の喉元を狙うように膨れ上がる。
殺意に近い圧力が場を支配し、切島ですら本能的な死の恐怖に身を竦めた。
しかし、その切っ先が彼を貫く直前。 永久は叫ぶように、今まで誰にも見せなかった「激情」をぶちまけた。
その叫びは、彼女が長年、爆豪勝己という男の隣で、その不器用すぎる背中を見てきたからこそ出る言葉だった。
永久 「熱がある? 身体が重い? そんなこと、あいつが自分で認めるわけないでしょ!
あいつにとっての『爆豪勝己』は、常に完璧で、誰にも負けなくて、
誰かを守れる最強の存在じゃなきゃいけないんだから!!私がこうやって、
あいつが一番言われたくない言葉で心を折って、強制終了させなきゃ、
あいつは死ぬまで立ち止まれないんだよ!!」
永久の瞳から、一筋の熱い雫がこぼれ落ちた。
永久 「あいつのことなら、私が一番知ってる。何年、一緒に過ごしてきたと思ってんの、、
デクよりも知ってる。あんたたちが知らないあいつの『脆さ』を、
私がどれだけ上書きして守ってきたと思ってんの!!」
その叫びに、切島の手から力が抜けた。 永久の周囲で荒れ狂っていた氷が、
彼女の震えに呼応するように、砂のように崩れて消えていく。
永久 「勝己がただ体調崩しただけなのか、それとも、何か理由があってホルモンが崩れたのか、
わかんないけどさ、勝己は、、気づいてなかったでしょ。自分が熱あることにも、」
上鳴 「、、っ、永久、もういいよ。わかったからさ、」
静まり返った体育館に、上鳴の静かな、けれど温かい声が響いた。
彼はいつの間にか永久の隣に立ち、その氷のように冷たくなった肩に、そっと手を置いた。
上鳴「そう、だったんだな、、ごめんな、永久。俺たち、あいつの表面的な
『強さ』だけ見て、あいつのプライドの守り方を、お前に全部押し付けてたんだな」
上鳴は切島を見やり、ゆっくりと首を振った。切島もまた、
胸ぐらを掴んでいた自分の掌を見つめ、後悔の念に顔を歪めた。
切島「、、わりぃ。、、俺、あいつがボロボロなのが見てられなくて。
お前が一番、あいつを救おうとしてたのに。、、、俺、全然分かってなかった」
切島は永久に向かって深く頭を下げた。突き飛ばしたことへの謝罪ではない。
彼女が一人で背負ってきた、幼馴染としての「重圧」と
「覚悟」を侮辱してしまったことへの、心からの後悔だった。
永久は、荒い息を整えながら、乱れた制服の襟を整えた。
氷はすべて溶け、床にはただ、冷たい水溜まりだけが残されている。
空気は冷たく重い。
そんな空気を察知していやがったのかはわからないけれど、永久は、
永久 「、、、切島。」
切島 「、なん、だ?」
永久 「勝己の横は譲らないよ。
私の特等席なんだから、デクもね、」
緑谷 「へ、、?」
さっきまでの緊迫していた空気とは打って変わって、
永久はニヒルな笑みを浮かべた。
そして永久は振り返ることなく、体育館を後にした。
残された上鳴と切島は、夕暮れの光が差し込む演習場の中で、
自分たちが守るべき「仲間」の本当の深さを、噛み締めていた。
上鳴 「、、あいつ、かっこよすぎだろ。、爆豪も、永久も」
切島 「ああ。次は、俺らがアイツらの支えにならなきゃな。、、男気、見せねーと」
体育館の外では、冷たい風が吹き抜けていた。 けれど、彼らの胸の中には、
不器用で、痛々しくて、それでも確かな「絆」という名の再起動コードが、静かに走り始めていた。
永久 「、、、神野、、かな、」
はい、どうでしたか。
今日は呼び出されなかったです。
金の放課後、月の放課後、昼休み呼び出されてて今回呼び出されなかったんですけど、
自分と同じ立場?みたいな男子5人が呼び出されてて、ビビった。
1970文字!終わります。
コメント
8件
さすがに無理w 今回も良かったよ!続き楽しみにしとるね〜! 呼び出しって大変だね💦
今回も面白かった!!これ、かっちゃんルートの進行度が大分いってるくね!?このままゴールインか?永久ちゃんは誰よりもかっちゃんの脆さを知ってたんだね、、今回マジで面白かった!!続き待ってる~
素敵でした! 永久ちゃんは誰よりも早く爆豪が熱あるってわかっていたんだな… あれはもう告白なのでは?! 続き楽しみです♪