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mob×緑 監禁 前編 ※モブの自我が強すぎる
緑side
「…届かねぇ」
家に夜のご飯がないことに気づき買い出しへ来たはいいものの、お目当ての商品が俺の手には届かないところに並べられていた。
店員さん…いやめんどくさいから諦めるか、そう思い踵と腕を下したその時
「あっ大丈夫ですか…?」
そう話しかけてきたのは俺よりも大柄なスーツ姿のおじさんだった。
「よかったら取りますよ」
「…ぇ!いいんですか!」
おじさんは微笑んでいいですよと言ってくれ、商品を取ってくれた。
「これでいい?」
「っはい!ありがとうございます!」
申し訳なさと取れなかったところを見られた恥ずかしさはあったが、おじさんに感謝を伝え、その場を後にした。
mob side
「はぁ…クソ」
やっと仕事が終わった。
今日も上司から無能呼ばわりされた。
昔から茶飯事ではあるが開き直ることもできない。
ただ趣味の猟奇雑誌に妄想を働かせ日々のストレスを抑圧させた。
今夜も酒を飲みながら妄想に更けようと最寄りのスーパーで酒とつまみを買おうとしたその時に
「…届かねぇ」
自分より背の低い小柄な青年が背伸びをして陳列棚に手を伸ばしていた。
癖のある黒い髪と緑の目、折れてしまいそうなほど細い体。
自分自身男色の趣味はないが彼に見とれてしまった。
その姿を眺めていると青年は諦めたのだろう、背伸びをやめて立ち去ろうとしたとき思わず
「あっ大丈夫ですか…?」
「よかったら取りますよ」
っと咄嗟に声をかけてしまったが彼は目を丸くして
「ぇ…!いいんですか!」
先ほどまで横顔しか見えなかった彼の顔は私の方を向いた。
綺麗な釣り目に長いまつげが垣間見え益々心を奪われてしまう。
なんとか平常を装い返事をし彼が取ろうとした物を渡すと
「っはい!ありがとうございます!」
元気よく笑顔で感謝してくれた。
…あぁ今までで初めてだ。こんな自分に純粋な笑顔を向けてくれた人間は
彼を自分だけのものにしたいと衝動が疼いている
理性が利かないまま俺は店を出た彼の後ろをつけていた。
少し歩き、人通りがない夜道に入った瞬間に
グッイ
「ンッ!?」
彼の口元を手で塞ぎ腕を拘束した。
「ンンンッ!!」
唐突の出来事に反応できなかったのだろう、今更じたばたとし始めたが、細い体は俺の力を振りほどくこともできないようだ。
腕を拘束していた手を鼻へもっていき彼の呼吸を閉ざした。
酸素が取り込めなくなり抵抗が激しくなったが少しずつ動きが鈍っていく姿が猟奇漫画のヒロインのようで興奮する。
誰かに見られる前にと自分の住んでいるアパートへ無理やり連れ去った。
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