千種が放つ猛毒の針が、闇の中で光を切り裂く。
「毒霧・蛇影連弾!」
その刹那、光の壁が展開される。
「光障壁・輝盾!」
むつるの術が前方を照らし、毒を焼き尽くす。
「ーー今だ、炎熊! 」
「紅蓮嵐!」
火の竜巻が千種を包む。
千種は吹き飛ばされ、地面に崩れ落ちた。
「くっ、私が……」
その背後に、黒い影が現れる。
「……もう退け、千種。無理をするな」
黒連。
仮面を付けたまま、冷静に千種を抱え、煙のように姿を消す。
「待てーー! 」
むつるが追おうとした瞬間、紫藤先生が現れた。
「先生?!なんでここに? 」
「あー、騒ぎを聞いて来たんだ」
「そうなんだ」
「それより大丈夫か?」
「あ、はい!2人が助けてくれて……」
そこには誰もいなかった
「あれ?さっきまでいたのに……?」
「まぁ帰ろう!送ってやるよ」
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翌日・教室
「……ほのか、大丈夫?」
楓が心配そうに声をかける。
「……?昨日のこと?なんで知ってるの?」
「えっと……先生に聞いたから!」
「そっか、ありがとう!大丈夫だよ!響夜くんまた転校したらしいよ」
「そうなんだ!知らなかったなぁ」
「おい。体育始まるぞ、、、」
「あ、むつる! 」
「行こっか」
「うん! 」
〜完〜