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霜月リラ@瑠璃ノ月第4夜
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スーホの白い馬
六
ある夜、スーホの夢の中に、あの白い馬が現れました。
白い馬は、悲しむスーホに優しく語りかけました。
「スーホ、そんなに悲しまないでください。それよりも、僕の骨や皮や毛を使って、楽器を作ってください。そうすれば、私はこれから先もずっと、あなたのそばにいて、あなたの歌と一緒にいることができます。」
目が覚めたスーホは、白い馬の言葉通りに、その骨で棹(さお)を削り、皮を張って箱を作り、尾の毛を束ねて弦を作りました。楽器の先端には、愛する白い馬の頭の彫刻を彫りました。
これが、モンゴルの伝統的な楽器「馬頭琴(ばとうきん)」の始まりです。
スーホがその楽器を弾くと、まるで白い馬が生きているかのような、美しく切ない、そして力強い音が草原に響き渡りました。
スーホが馬頭琴を奏でるたび、彼の心にはいつも、あの白い馬が共に走っているのを感じるのでした。
スーホの白い馬 終わり
コメント
1件
第71話、完結おめでとうございます。スーホの白い馬が夢に現れて「骨や皮や毛で楽器を作って」と語りかける場面、本当に胸に沁みました。死を超えてなお、スーホと共に歌い続けることを選んだ馬の優しさと、その想いを形にしたスーホの愛情。馬頭琴という伝統楽器の起源を、これほど美しく力強い物語で紡いでくださって、ありがとうございます。奏でるたびに白い馬と共に走る感覚——これを読めたことに感謝です。