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問×言
「別れよう」
──ねぇ、別れよう。
言「っはッ…!」 ガバッ!!
「はぁッ…はぁッ…!」
最近、問に「別れよう」と言われた。
そこから時々、夢でその場面がフラッシュバックする。
最悪な目覚めを、何回も何回も繰り返してる。
言「ッ………」
正直、別れた理由はわからない。
けど、問が望んだことだから、僕はそれに従った。
タッ…タッ…タッ…タッ…
言「…………」
特に訳もなく散歩して──。
言「キョロキョロ…」
──周りを見て。そんなことを繰り返してる。
問「言」
言「問っ…なに?」
それでも僕らは関係上会話をしなくてはならない。
問「今日の企画、僕ら出るからさ」
言「そう…だったね」
「うん、わかったよ、ありがとう」
問「はーい」
タッタッタッタッ…
僕には、わかる。問が、傷ついているのが。
双子を舐めないでほしいとか、思ってるのに、それなのに、絶対にすれ違う。すれ違ってる、はず……。
伊「はいどうもQuizKnockの編集長の伊沢です!」
問「問でーす」
言「東言です」
ふP「ふくらでーす」
いつもの定位置・問の横に並んで座る。
横にピッタリとくっついて、いつもの鬱陶しい動きに耐える。
けど、今日は違った。断言できる、違った。
いつもより静かで、僕に無茶振りをしてこない。問が僕から離れていく、そんな感覚。
問「あれ、言ちゃん違ったぁ〜笑」
言「何してんだよ」
いつもみたいに話しかけてくるけど、何かが違う。
あの、いつもの騒がしさがない。いつもよりずっと落ち着いてて、静かで…。
……こんなの、問じゃない。問じゃない……。誰…?
ふP「問、今日ちょっと誤答多くなかった?笑」
問「えっ、いや、だってあれ難しくないですか?!」
ふP「ふふっ…笑」
「まぁね?笑」
ふくらさんは問の異変に気がついたのかとか思ったけど、全然違った。
“今日は誤答が多い”これはクイズプレイヤーとしておかしいことだ。
今日の問はいつものあの、おかしな回答すらも出さなかった。
ふざけた、訳のわからない回答。いつもなら言うはずの場面でも、ずっと真面目に考えてた。
言「…ちょっと外行ってくる」
問「わかったよ」
「気を付けてね」
言「うん」
言「はぁ〜ッ……」
別れた理由、そんなの……わからない。
自分でもわかってない。
無いとは言い切れないし、あるとも言い切れない。
そう言えば、夢ではあそこの場面しか出てこない。
──あの場面の前後は、無い。
もしかすると、僕がその前後を嫌ってるのかもしれない。
けど、その前後に理由があるなら……。
…わざわざあの前後を見る意味は?
自分に問いかける。あの場面の前後を見る意味は何か。
──別れた理由・答えを探すため。
今日はあの場面の前後を見てやる。絶対に。
そう心に決め、部屋に戻ることにした。
言「…問、おやすみ」
前は居たはずの問が居ない場所に僕はそう言う。
これを毎日続けてる。もう戻ってくるはずなんてないのに。
──言、ごめん。
僕ら家族だからさ、やっぱりダメなんだよ。
本当に、ごめん……。
──ねぇ、別れよう。
言「っ……!」
「はぁ…はぁ…!」
家族だから、やっぱりダメ、ごめん…。
そう、だよね……。“家族”だもんね……。
例え両思いでも叶わない、家族の壁。
家族と言う項目で遊ぶことはできる。家族じゃなく、恋人としてなら許されないこと…。それが家族の壁。
ましてや僕らのような双子。叶うことがない。
やっぱり、問に従ってよかった。
今日は明日は、明後日は…! 家族として問と過ごす。
距離が近いとか言われても、愛が重いとか言われても関係無い。僕らは家族だ。家族だもん。家族に対して愛は重くなる。
そんな言い訳を並べて、問に近づく口実を練る。
言「おはよう、問」
「今日は近づくよ」
朝、隣に居るはずの問に知らせる。
今日こそは近づく。そう決めた、問にも言った。だから絶対に近づく、もっと話す。
そう考えながら朝の支度をする。
言「行ってきます」
問に「行ってきます」と言ってから家の扉を開く。
今日は戻った日常に感謝をしよう。
コメント
1件
なんかよくわかんなくなったけど、双子である事をもっと利用したかった