チュン、チュン。チチチ。
「ん・・・朝か?」
鳥のさえずりで目が覚めたオーターが、ゆっくりと身体を起こす。
ビキキ!
「・・・・ツ。」
その拍子に、昨日カルドと激しく愛し合った後の痛みが腰に走り、オーターは腰をおさえた。
(腰がすごく痛い。今日が休みで良かったな。昨日のカルド、最後激しかったから。・・・ですが、すごく気持ちよかった。そうだ、カルドは。)
ベッドサイドテーブルに置かれた眼鏡を手に取り、かけてからオーターは隣を見た。
隣には既にカルドの姿はなく、彼の温もりだけが残っていた。
どうやらオーターが起きる前にカルドは出かけてしまったらしい。
「できることなら、見送りしたかったですね。」
シュンとしながら、オーターがベッドから出ようと足を床に下ろした時、ベッドサイドテーブルに一枚の紙と一本のリボンがある事に気づいた。
「これは・・・手紙?それにこのリボンは、ひょっとしてカルドのか?」
手紙を手に取り、オーターは手紙に目を通し始めた。
<オーターへ>
おはよう。昨日は、僕の我儘に付き合ってくれてありがとう。オーターの可愛い姿をたくさん見たおかげで仕事頑張れそうだよ。
君が起きるまで待とうと思ったんだけど、時間に遅れてしまうから行くね。
テーブルの上に朝食を用意してあるから起きたら温めてから食べて。
今日はゆっくり休んでね。
行ってきます、愛してるよ。
P.S 君の寂しさが紛れるように僕がいつも身に付けているリボンを片方置いていきます。
僕だと思って持っていて下さい。
カルドより
「あの人らしい気遣いですね。」
オーターは読み終えた手紙を丁寧にたたみ、サイドテーブルに置いてから、カルドがいつも身に付けているリボンをそっと手に取った。
「カルド。私もです。私も愛してます。ご武運を。」
オーターが呟きながら、手の中のリボンに祈りを捧げるように口付けを落とした。
コメント
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ԅ( ิټ ิԅ)グヘヘヘ←お巡りさんこいつです いつも神作すぎる😭私の口角と心臓がどこかへ飛んでいきました🪽 続き楽しみにしてます!!