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灯歴1869年、部埼灯台。
俺の本体の元に灯台守でもない少年が佇んでいた。届くはずないと思ってその少年に話しかけていた。
「なぁ、君。なんでここにいるんだい?」
俺の声は聞こえないだろうなと思ってた矢先、その少年が俺の質問に答えた。
「ここが好きだから。ここから見える景色が僕は好きだから、ここに居る。」
「そういえば君、なんて名前なんだ。」
「島埼湊。そっちは。」
「部埼海心。部埼でいいぞ。」
と夜明けまで湊と話していた。そこから湊は、毎晩毎晩俺と喋りに来ていた。
そんな日々が続けばいいなとその時の俺は、思っていた。
水魔が出るまでは。