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湊と話す事が増えたある日の夜。俺から見える海が不思議と渦巻き出した。
「なんだ、あれは?急に嵐か?」
俺はその時、ふと昨日の事を思い出した。
「なぁ部埼…俺、明日船に乗って故郷に帰るんだ。」
そう、湊は今晩船に乗っている。湊が乗る船は門司港から横須賀に行く船だ。なのにこの嵐。
「湊は、無事なんだろうか…。」
と呟いた矢先。目の前の海から鯨の形をした化け物が現れた。
「!?、なんだあれ…鯨か?」
そして湊が乗っているであろう船を襲い始めた。
「辞めろ、辞めてくれ。それには湊が乗ってるんだ…。」
その時の俺は、ただ船が襲われていくのを見ていることしか出来なかった。
「なんで戦えないんだ、なんで救えないんだ。、なんで見守ることしか出来ないんだ。」
とずっと夜が明けるまで呟いていた。
その出来事があった次の日、灯台の管理局の人が俺の元に来てこう言った。
「貴方が昨晩見た怪物は、水魔です。その対処として貴方は、水魔と戦って貰います。 」
その事を聞いた俺は、やっと守ることができる。と心の中で言った。
それから俺の元に武器である懐中時計を貰った。今頃、湊はどうしているのだろう。
そして、烏帽子島灯台。点灯の日が来た。